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薪拾い
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私の福井にある実家の村の話です。 村ではその昔、 『薪拾い』という奇妙な行動が夜な夜な起こっていた、 という話を祖父から聞かされました。 私の村では 「火の用心、マッチ一本火事のもと」 と、交代当番でカチカチとバチを叩きながら 村をゆっくり回ります。 村人はその音が聞こえると、 「ご苦労様です」 と一声かけます。 これが日々の習慣です。 これを怠ると、薪拾いに加わることになるぞ、 必ずしなさい。と祖父には良く言い付けられていました。 私が面倒臭がると、 とにかく怒られ無理やりやらされていました。 祖父が40の頃、 この慣習が廃れそうになったといいます。 月定例の寄り合いで、 古い風習はいらないだろうという結論が出たそうで、 その翌日から行われなくなったと聞きました。 火の用心が行われなくなったその夜、 村の老人が数人、 村にあるただ一つの共同火葬場に向けて歩いていった、 という目撃が幾つか寄せられました。 翌日の夜も、その次日の夜も… 村の老人が火葬場にむけて歩いて行ったといいます。 祖父を含めた寄り合いの若者はこれを不審に思い、 ある夜こっそり付いていくことにしたそうです。 そこで見た光景は異様でした。 老人達は火葬場に向かう道中、 道端に落ちた薪を拾い集め、 それを火葬場の側に置いて帰っていく、 という行動を毎晩とっていたというのです。 その中は祖父の父の姿も。 若者達がそれに気付いた時には、 もう随分と薪が集まっていたといいます。 そして数日後、 薪を集めていた老人の1人が亡くなりました。 そして火葬場にたっぷりと貯まった薪を使い、 火葬を行ったといいます。 若者は恐怖したそうです。 偶然にしては出来すぎだと。 薪を拾い集めていた老人で生きていた者はあと二人、 寄り合いの会長と私の祖父の父だけでした。 このままでは自分の父までも… そう考えた祖父は急遽寄り合いを開き、 火の用心を復活させようと進言しました。 自分達で決めたことを、 自分の祖父が死ぬことを恐れて取り止めるのかと馬鹿にされ、 結局祖父と寄り合い会長の息子と2人で火の用心を再び始めました。 するとその翌日から ぱたりと薪拾いは亡くなったそうです。 あの薪拾いは死期が近かった人が 何かの力によって行わされていたのか、 それとも薪拾いを行わされた人が死ぬ運命にされたのか… それ以来、火の用心は 決して断たれたことはないと言います。 これが本当のことか、 それとも私をしつけるために作った空想なのかは 祖父が亡くなった今となっては分かりません。 が、今では使われていない火葬場が 未だひっそりと残っているのを見るたび、 私はこの話を思い出しながら、 村の中をバチを叩きながらねり歩きます。 火の用心、マッチ一本火事のもと。
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