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家が全焼した
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私の母の田舎は一度、家が全焼してしまう大火事に遭いました。そのとき住んでたのは、寝たきりのおばあちゃんと、母の姉妹6人ぐらい。もう皆が寝てしばらくたってから、フロを沸かすためにつかった薪の残り火が原因で出火。寝ていたところをあわてて逃げたそうです。 外に逃げてみると、寝たきりのおばあちゃんがまだ中にいるのがわかったのですが、もう家全体が炎につつまれていて、とても助けにいける状態ではなく、呆然と家をみていました。すると、寝たきりのはずのおばあちゃんが、炎の中から飛び出してきたそうです。家は焼けてしまいましたが、「とりあえず全員無事でよかった」などと話しをしていると、おばあちゃんが、飼っている牛の心配をしはじめたのです。母達は牛小屋が燃えてしまっていて確認できる状態ではなかったのですが、「大丈夫」といったそうです。そしておばあちゃんは、「ミチ(牛)が、炎の中から私を呼んで、背負って逃がしてくれたんよ」と話し始めたそうです。おばあちゃんいわく、寝ているとミチの鳴く声が聞こえて目がさめ、火事の事に気がついたのですが歩けず困っていると、ミチが歩いてきて、背中に乗って炎の中を歩いてきたというのです。しかし、母達はおばあちゃんが牛の背中に乗ってきたのは見ていません。でも、おばあちゃんは寝たきりで、歩ける状態ではなかったのです。火が消されて焼け跡を見てみると、家のそばにミチの姿はありません。牛小屋は半分ぐらい焼けてたのですが、ミチだけがヤケドを負って牛小屋で死んでしまっていました。ミチが抜け出して助けてくれたのか、おばあちゃんがミチの魂をみて歩き出したのかわからないですが、ミチのおかげだと思ったそうです。
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