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早く電車出ないかなあ

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  あの世の心霊研究所　死者からのメッセージ編 (バンブーコミックス エッセイセレクション)

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  さっきまで向かいの席におっさん座ってたんだけどなんか二つくらい前の駅で乗ってからずっと俺の方をガン見してくるわけ
  チラッと見てみたら目かっぴらいててしかも白目が真っ赤でさ
  これはもう明らかに尋常じゃないってんでずっと下向いて携帯いじってた
  地下鉄だから圏外なのにもう延々とメールとか送ってるフリして
  そしたら今着いた駅でようやくおっさん降りてったんだけど降り口が俺の側だったんで途中でこっちに来るわけ
  そのときもガン見してくるし座ってて聞こえるくらい鼻息荒くて気持ち悪いんだ
  この時点で十分ツイてないんだけどせいせいして顔上げたら今度はおっさんの隣に座ってた女子高生が俺をガン見してんの
  さっきまで澄ましてたのに「殺される！」みたいな顔してて
  もう意味わかんない
  早く電車出ないかなあ

  早く電車出ないかなあの解説
  
  
  『早く電車出ないかなあ』
  とのことなので、
  電車はまだ発車しておらず、
  ホームに残っている。
  『殺される！』みたいな顔をしている女子高生は
  『俺をガン見している』とあるが、
  実際は語り手の後ろ。
  つまり、語り手の後ろの窓を見ていた。
  語り手の後ろの窓には
  おっさんがホームから窓ガラス越しに
  語り手をにらんでいた。
  女子高生はおっさんの隣に座っていたようだが、
  その時は『澄ましていた』らしい。
  隣に座っていたとしても、
  どんな顔で語り手をガン見していたのかわからなかったのだろう。
  しかし、窓ガラス越しにそのおっさんを見ることで
  オッサンを恐ろしく思ってしまった。
  『地下鉄だから圏外』
  とあるが、ホームに着いて電波が戻り、
  この投稿をしたと考えると、
  もしかしたらおっさんはその投稿を窓ガラス越しに見たのかもしれない。
  となると、おっさんは睨むだけでなく、
  語り手を殺そうとしていたなど
  何かしらの行動を取っていた…？

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