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20半ばの女の子に物件を案内した

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• 20半ばの女の子に物件を案内したとは

  忌み地　怪談社奇聞録 (講談社文庫)

• 不動産屋さんです。
  色んな会社の物件を探してお客様に紹介する、
  いわゆる仲介です。
  
  
  20半ばの女の子を、
  西荻窪駅から歩いて15分くらいの物件に案内した時。
  
  
  私が鍵空けてドア空けた瞬間、その子
  「ここ、だめです。います。わかります」
  とか言う。
  
  何がいるんだよ、と思ったが、
  女の子の顔が真っ青だからその日はすぐに帰した。
  
  
  その日あったことは隠したまま、
  その物件の管理会社の担当者に
  「曰くついてないでしょうねえ？」
  と聞いてみたが、
  
  
  「やめてくださいよー変な噂になったらどうするんですか」
  と笑われるだけだった。
  
  
  一週間後、その子が急に来店して、
  
  
  「あの家にどうしても今すぐ住みたい」
  って言い出してほんのり。
  
  
  もう一度管理会社に問い合わせたら、
  家賃が何故か2,000円ほど下がっていてついでにほんのり。
  

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