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秘密の場所
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とある日香澄の部屋にて 「ねぇ健ちゃん。昨日のデートで最後に行った場所さ二人だけの秘密にしようよ」 「あぁ。あそこか……でもあそこって公園の裏道を適当に歩いてついた場所だから覚えてないんだよな……」 「大丈夫、私が道覚えてるから。えっと確かね」 すると、香澄は初デートの時にプレゼントしたぬいぐるみを嬉しそうに抱きかかえながら詳しく道のりを説明してくれた。 「あぁ。確かにそんな感じに歩いたな。分かった俺と香澄だけの秘密な絶対に誰にも言うなよ?」 「当たり前じゃん。健ちゃんこそ口軽いんだから気をつけてよね?」 「うわ!!俺って信用ないのな」 「・・・・・・・・・」 「……………っぶ」 気がつけば二人同時に笑っていた。 いつも一緒にいると安心出来るし自然体でいられる…… そんな香澄と俺は結婚し幸せな家庭を築いていった。 凄く幸せだった。 ずっとこのまま二人一緒にいれるとばかり思っていた。 香澄が何者かに殺されるまでは……… あの事件から三年。 やっと俺は香澄の死を受け入れ平穏な生活を送っていた。 「仕事終わったの?」 「お、千穂」 千穂は俺と香澄の高校の同級生で家が近所という事もあり今も交流が続いている。 「うん、終わった所だよ」 「そうなんだ。お疲れ様」 「おぉ、ありがとう……玄関前で立ち話も何だしちょっと俺の家寄ってくか?」 「えぇ!?……迷惑じゃないなら……」 「なにいってんだよ。昔からの付き合いだろ?それに香澄もきっと喜ぶだろうから」 こうして千穂を家に入れることにした。 すると、千穂は入るなり玄関から一番近い部屋の前で立ち止まった。 「あ、あぁそこは香澄の部屋だよ。今も当時のままにしてるんだ」 「そうなんだ…。ちょっと入ってもいい?」 「あぁ。いいよ」 申し訳なさそうにしながらも部屋へ入っていく千穂。 そしてあるぬいぐるみを手にとった。 「これって初デートの時に香澄に買ってあげたぬいぐるみだよね……あ、本当だ。片目のボタン取れちゃってるね」 確かに千穂が言っている情報は正しかった。 片目の事も二年前に俺が片付けをしている時に落としてしまいその拍子に取れてしまったのだ。 「え!?あ、そうだけど…何で知ってるの?」 「あ、えっと香澄が嬉しそうに話してたからさ」 「あ、なるほどね」 俺は久しぶりに香澄の面影を感じながら部屋を歩く。 「……なんだこれ?」 するとタンスと机の間の狭い隙間に何かが挟まっているのを見つける。 俺は一生懸命手を伸ばした。 やっとの思いで掴みそれに目をやる。 【けんちゃんへ】 手に取った封筒にはそう書かれていた。 裏には年数と日にちが書かれている。 この年数は…… 香澄が亡くなった年…… 日にちは俺たちの結婚記念日だ……… 2人で過ごせなかった。 三年前の結婚記念日…… 俺はすぐさま封筒を開け中身を確認する。 そこには、日頃の感謝の気持ちや2人の思い出話など…… 香澄が俺に宛てて書いた文章が沢山記されていた。 そして最後の一文はこう締めくくられていた。 【結婚記念日だから、2人の秘密の場所に行きたいな………行ってくれるかな?…………いいとも!!】 最後のいいともだけ一回り小さく書いてあった。 まぁ……香澄なりの理想の答えなのだろう。 この手紙は恐らく結婚記念日に俺に読んで聞かせてくれようとしたのだろう。 香澄の純粋な愛情に涙が出そうになったが俺は必死に堪え手紙を元に戻し静かにしまった。 千穂がいて助かった。 また情けない姿を香澄に見られる所だった。 その後、まだ部屋を見て回りたいという千穂を残し俺はリビングへと戻った。 これ以上、あの部屋に居たら涙を堪えきる自信が正直なかったからだ。 それからしばらくして 「それじゃあ、ありがとうね。お邪魔しました」 と玄関の方から千穂の声がして次には扉を開けて閉める音がした。 さすがに、リビングまではまずいと思ったのか… 相変わらず変な所に気を使うやつだ。 俺はそんなことを考えながら家の戸締まり、晩飯風呂などを済ませ1日を終えた。 翌日、俺は秘密の場所へ足を運んだ。 思い出に浸っていると後ろから足音がした。 振り返ると千穂が立っていた。 「やっぱ、ここにいたんだ。昨日様子がおかしかったからさ。もしかしたらって思って……」 「あ………えと」 「あ、ごめん。ここの場所も香澄に教えて貰って……」 ったく。 口が軽いのはどっちだよ香澄……。 涙より先に笑みがこぼれた。
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