怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
見下ろす少女
お気に入り
1260
30
2
0
中編3分
コピー
「見下ろす少女」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
6年前の夏の日の話だ。 俺は会社の同僚達と飲みにいって、帰路についたのはもうAM1:00過ぎだった。俺の住んでいたマンションは会社からも、皆で飲んでいた飲み屋からも近く皆がタクシーを拾って帰っていくのを見送ってから、一人で歩いて帰ることにした。 夏の夜のクソ暑さとアルコールのせいで、少し気分が悪くなった俺は、近くのビルの非常階段の陰で少し吐いちまおうとふらふらとビルの方に歩いていった。非常階段はよくある螺旋状になったもので、その上り口には小さな門が付いていて一応鍵が掛けてあるようだった。 非常階段の下まで辿り着き、盛大なカーニバルを終えてスッキリした俺は非常階段の上からなんだか話し声が聞こえたような気がしてふと上を見上げた・・・瞬間話し声は途絶えて、階段の上の方7階とか8階位の高さからこっちを見下ろす若い女の子(中学生とか高校生くらいに見えた)の姿が見えた。一瞬頭の中が???だらけになったものの、こんな時間のオフィスビルに少女がいるというのはどう考えても普通ではない、それに階段入り口の門には鍵が付いてた。 なんとなくイヤな感じがした俺は上を向いたまま声を掛けた「ねぇねぇ なにやってんの?こんな時間に勝手にそんなとこ上っちゃダメだって!!」少女は俺の声など聞こえないとでも言うように、下にいる俺を見下ろしている。「やばいなぁ まさか自殺でもする気じゃねぇ~だろうな」こんなところで俺の目の前で自殺でもされたら一生トラウマになっちまうし、逆恨みされてあとで「出てこられる」のも御免なので(なんども体験してるからな)仕方なく俺は階段を上って上に行こうと思った。 思ったとおり、門には鍵が掛かっていたが門自体がたいした高さじゃないので、よじ登って階段を上り始めた。上りながら上を見上げると階段の隙間から少女の姿が見える。 スカートの中身も見えたりして・・・などと思いながら、「おーい 今行くからさ ちょっとそこで待っててよ」などとなるべく軽い調子で話しかけてみたが、相変わらず返答はナシ。あとちょっとってとこまで来たときに、もう一声掛けようと上を見上げると少女の姿が見えない!!まさか飛び降りた!?咄嗟に下を見下ろしたが人が倒れている様子はないし、第一こんな夜中に人がビルから飛び降りれば衝撃音が聞こえないってことはないはずだ。 俺は少しパニくりながらも、いなくなった少女に声を掛けながら階段を上り続けた。そして少女がいた場所まで来て、俺は凍りついた・・・しおれた花束・タバコ・線香・・・やばいっ!!と咄嗟に事態を飲み込んだ俺は階段を駆け下り始めた。 下り始めた直後(4~5段)いきなり後ろから声が聞こえた。確かに女性の声ではあるが空気漏れしているような声で何を言っているのかは全く判らない、もちろん後ろなど振り返れない!!俺はガクガク震える膝で必死に階段を下りた、カツンッ カツンッ カツンッ カツンッ女性のヒール特有の音が後ろから聞こえる・・・明らかに誰かが階段を下りてくる。 俺は耐え切れずに上を見上げた・・・いた・・・さっきまで俺を見下ろしていた少女の姿が階段の隙間から見える、そして靴音のテンポとは裏腹にその人影はもうすぐそこまで来てた・・・。俺は必死で階段を転がるように下りきり、門に飛びついてよじ登った。 その足をグイッと引っ張られた。俺は絶叫しながら足をばたつかせて、なんとか振りほどくとそのまま走った。 後ろの門から1度だけ「ガシャンッ」という衝撃音が聞こえたが、それでお終いだった・・・と思っていた。とてもじゃないが歩いて帰る気力が無くなった俺は駅前まで行き、タクシーを拾って家まで帰った。 マンションの前でタクシーを降り、エレベーターに乗り込もうとした俺は見ちまった。ボタンを押してもいないのに下ってくるエレベーターの監視カメラに映るあの少女の姿を・・・。 その晩、そのままマンションから逃げ出した俺は友人のうちの転がり込んで、一晩を明かした。それから、あのビルで少女を見かけることも無いし、あの階段に近寄りもしなかったがその日から異動がでて転居するまでの1年間、マンションのエレベーターは使わなかった。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
2人が登録しています
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった30
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
漫画売れ筋
私の日常。
Get Backers 奪還屋【極!単行本シリーズ】1巻
乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です 13 (ドラゴンコミックスエイジ)
BLUE GIANT MOMENTUM(3) (ビッグコミックススペシャル)
ぼっち・ざ・ろっく! 7巻 (まんがタイムKRコミックス)
ドカ食いダイスキ! もちづきさん 1 (ヤングアニマルコミックス)
前の話:【洒落怖】生霊?
次の話:【洒落怖】山は怖い
怖い話 No.1626
【洒落怖】テレビから・・・
1825
32
1
短編1分
怖い話 No.17230
【洒落怖】岩で作られたほこら
1445
31
怖い話 No.8370
【洒落怖】12人ともマンションの住人じゃなかった
1355
37
中編4分
怖い話 No.2094
【洒落怖】不思議な香り
939
41
短編2分
怖い話 No.14504
【洒落怖】異常な事故
1564
39
怖い話 No.7406
【洒落怖】スタッフの一人に黒い煙がついている
1908
怖い話 No.7824
【洒落怖】そのもの
1365
怖い話 No.7645
【洒落怖】曰くありげな神社
2055
38
怖い話 No.17515
【洒落怖】数十年来の悪友
1105
43
怖い話 No.7925
【洒落怖】4251の謎
1941
25
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
どうか呪わないで。 空き巣より
逆吸血鬼と存在しない町
一年に一度村を無人化
普通の彼女じゃない
あんた死ぬよ
降って沸いた心霊現象
好奇心
タヌキ
赤猫