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頭髪とヒゲは白髪で素足だった
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石じじいの話です。じじいは石探しの途中、かなり奥深い山中で「仙人」(修行者?)に出会ったそうです(笑)。高山地帯でほとんど森が途切れるようなところの山の洞穴(自分が掘ったのかも)のなかに住んで、衣類はボロボロだったといいます。ツタや樹木の皮などで着物を補修していたそうです。ヒゲは伸び放題。印象に残ったのは、黒々とした長く伸びた眉毛でした。しかし頭髪とヒゲは白髪で素足だったと。 ある程度は厳しい四国の山奥の冬を、どうやってその状態で過ごしていたのか?疑問におもったそうです。その仙人と称する人物は地元の人間ではなく、関東大震災を経験して世の中の無常を知って仙人をこころざすようになったと言っていたそうです。彼の言葉には四国のなまりがなく、いわゆる標準語だったとのこと。文明的なものは、単純な刃物やロウソク、マッチなどもなく、まったく「下界」との交渉を絶っているように思えたそうです。その人物が言うのには、仙人になるためには「腹に力を蓄える」、「頭のてっぺんから空気を吸い込む(?)」一日中ほとんど食事をせず、摂るのは澄んだ水、菖蒲、野いちごやあんずの干したもののみということでした。身体はがりがりに痩せていたが、力は強いようだったとのこと。彼は淡い黄色い横笛を持っていて、それをしばしば愛おしいように吹いていたそうです。尋ねると、それは「若い生娘の足の骨だ」と言うので、じじいは仰天しました。(なんかチベット密教にでてくる話のようですね)仙人とその「生娘」との間になんらかの関係があったような口ぶりでしたが、それを詳しく尋ねることはしなかったし、する雰囲気でもなかったとのこと。じじいは興味を持って、二晩その洞穴(仙人の住居)に滞在しました。他にもいろいろなことを聞いたが、ほとんど忘れてしまったそうです。その後、彼が別れるとき、その仙人は別に名残惜しいという態度も示さず淡淡と別れて、去っていくじじいを一瞥たりともしなかったということです。別れ際に、彼が自ら作ったという薬(丸薬)をくれました。頭痛や腹痛、発熱、関節痛などのときに、それを少し削って服用すると不思議と症状が緩和されたそうです。
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