怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
不気味な気配を発するクローゼット
お気に入り
1463
57
2
1
長編5分
コピー
「不気味な気配を発するクローゼット」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
私が大学3年になり、 一人暮らしを始めてからしばらく経った時のこと。 独立してから半年も経つと、 生活に慣れてきてしまい、 悪い面を言うと私は無用心になった。 というのも、 出かけるときは鍵をかけないで外出してしまうのだ。 部屋には盗られるものもなく、 貴重品も金品も置いてない。 さらにいくと、 鍵を部屋に置いたまま外出することが 日常になってしまった。 しかし、ある日のこと。 外出から帰ってくると 部屋に鍵がかかっていた。 かなり焦ったが とりあえず隣に一軒家を構える大家さんのところへ行った。 この大家さん、 年齢がかなり行っていて 良い人なのだが頼りない。 鍵がかかっていることを伝えて マスターキーを出してと頼んだところ どうやら無くしてしまったらしい。 私の部屋を開けられる鍵は 全部で3つ。 私が持っている鍵と、 大家さんのマスターキー、 そして私の実家で預かっている鍵。 しかたがないので 1時間かけて実家に帰り、 鍵を借りて、 ようやく帰宅することができた。 ここで謎が残るのだが、 誰が鍵を閉めたのか、 という点。 可能性として一番高いのは、 私なのだが、 帰宅すると 部屋に鍵は落ちていた。 つまり、 鍵がかかっている間、 ずっと私の鍵は部屋の中にあったのだ。 大家さんに問いただすと、 誓って鍵をかけてないと言う。 そうなると、 ある可能性が浮上してくる。 考えたくもない恐ろしいこと。 部屋の中に私以外の誰かがいる。 私の部屋はとても狭く、 人が隠れる場所は 風呂場とクローゼットぐらい。 不気味な気配を発するクローゼットを 恐る恐る開けてみた。 ・・・・いた。 まさかいるとは思わなかったが 本当にいた。 「ああああっ」 と声を上げ、 情けないぐらい驚いた。 同い年ぐらいの女だった。 しばらくお互い沈黙を続け、 私はだんだん冷静になり、 距離をおきながら状況を把握した。 この女、知っている。 半年前に告白をしてきた女だ。 顔も名前も知らない女だったので、 不気味に思い丁重に断ったのだが、 それでも女が何度も告白してきたのを覚えている。 とにかく顔が嫌いだったので 次第に無視するようになったが、 それ以来会うこともなく 諦めたのだと思っていた。 女はずっと黙って、 笑いもせずうつむいていたので、 かわいそうとは思ったが、 事が事なので、私は警察を呼んだ。 女は私を見ることもなく 警察に連れて行かれた。 深夜だったので 今日のところは休んでくださいと警察言われ 私はようやく部屋の中で一人になれた。 眠れない夜であった。 翌日から、 私は必ず鍵をかけて外出するようにし、 この事件には関わりたくないので、 警察に任せることにした。 その女が 2度と会いにこないことを条件にして。 しかし、 その事件の翌日の夜も、 部屋の中で人の気配を感じた。 私の神経は敏感になっていたので 幻聴が聞こえているのだろうと思った。 何かがうっすらと聞こえてくる。 部屋にテレビはない。 音を発するスピーカーの類もない。 隣の部屋から聞こえてきているのだろうと思い始めたが、 壁に耳を当てても、どうも違う。 部屋の中から聞こえてくるのだ。 次第にそれは、 人の声であることがわかる。 あの女の声だ。 1時間以上も聞こえるので もはや幻聴ではないと確信していた。 確かに、 あの女の声でボソボソと 何か言っているのが聞こえるのだ。 また、あの恐怖が戻ってきた。 今度はもう冷静にはなれない。 クローゼットを開ける勇気もなかった。 部屋を飛び出し、 近くに住む友達に電話をかける。 訳を話すと、 友達はすぐに私のもとへ来てくれた。 友達は一緒にクローゼットを開けてくれるという。 刃物を持っているかもしれないから くれぐれも気を付けよう、と。 その言葉だけで頼もしかった。 友達と部屋に入ると、 まだ女の声がかすかに聞こえる。 友達もそれを認識した。 友達は声を荒らげて クローゼットに向かって啖呵をきった。 「オラァァァ!!出てこい!!」 反応がない。 しかし、まだ、 ボソ・・・ボソ・・・と 女が声を発しているのが聞き取れた。 「開けるぞぉ!!」 興奮した友達が クローゼットを開けた。 私は一歩下がってしまった。 ・・・・今度は誰もいなかった。 声がするのに誰もいない。 私と友達は顔を見合わせ、 互いに青ざめた。 あいかわらず、声は聞こえる。 声は少し聞き取れるように大きくなっていた。 近くにいる。 しかし、 クローゼットには闇が広がったままだ。 そして、 友達はクローゼットの下、 衣服と衣服の間に、 あるものを見つけた。 ICレコーダーだった。 声の発信源はこれだった。 幽霊でなく、 本人でもなくて何よりだったが、 私は耐え難い気持ち悪さを感じた。 ICレコーダーに耳を当ててみた。 女の声がようやく聞き取れる。 私は嘔吐してしまった。 「○○(私の名前)好き。 ○○、帰ってきた。 見つけて。 ○○と一緒がいい。 ○○、○○・・・」 と繰り返し再生されていたのだった。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
2人が登録しています
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった57
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
ひっそりと話題になってる心霊系の本
心霊スポットの漫喫でバイトしてた話 パチ美のWeb漫画まとめ
心霊探偵八雲4 完全版 守るべき想い 心霊探偵八雲 完全版 (講談社文庫)
心霊探偵八雲1 赤い瞳は知っている (角川文庫)
新 心霊探偵八雲 赤眼の呪縛
恐怖の心霊実験★幽霊ホテルに泊まる★縁起の悪いこと、ぜんぶやる★深夜の有名心霊スポット巡り 恐怖の心霊実験―――どんな不幸が訪れるのか? (鉄人文庫)
【心霊&絶叫】身近にひそむ恐怖体験~チャールズ後藤編~ (1) (本当にあった笑える話)
名無し
そこまで好かれてるんなら一発ヤっちゃえよ 顔なんか袋でも被せれば何とでもなる
前の話:【洒落怖】雪降ろし
次の話:【洒落怖】みみくい様
怖い話 No.2061
【洒落怖】変な格好の人がニコニコしながらこっちを見てた
1865
31
0
短編2分
怖い話 No.17117
【洒落怖】剣鉈
1611
35
怖い話 No.9375
【洒落怖】子供いるよな?
1722
41
短編1分
怖い話 No.2161
【洒落怖】百物語の顛末
1731
40
怖い話 No.21443
【洒落怖】色々拾ってくる親父
1543
10
怖い話 No.22243
【洒落怖】当世話
946
19
怖い話 No.8853
【洒落怖】光の誓い
朗読 OCCULT HITORI 怪談朗読ラジオ オカルトヒトリ,【怪談朗読】郁美のマヨナカラジオ,せかいひろしホラー
3839
53
6
中編3分
怖い話 No.7476
【洒落怖】人捜し
1682
37
中編4分
怖い話 No.14576
【洒落怖】カーーーン
1193
怖い話 No.22848
【洒落怖】京都の聖護院御伝荘
1191
24
長編6分
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
お父さんはお母さんを人間扱いしてくれないの!
手を引っ張るモノ
裏S区?
(´・ω・`)
邪視
真夜中の花嫁
もうお一人様乗れる余裕が御座いますが、いかが致しますか?
長い髪の毛
腕章の少年