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犬の鳴き声

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• 犬の鳴き声とは

  誰かが描いた漫画（１） (コミックＤＡＹＳコミックス)

• 俺には２つ離れた兄がいる。
  
  この兄が
  中々に凄い体験ばかりしているので
  その中の一つを話したいと思う。
  
  兄が友人宅に誕生日のお祝いで行った時の話だ。
  
  その日誕生日という事で
  夕方から友人宅にお邪魔し
  友人と二人で飲んでいた。
  
  友人は既婚者で
  その日は兄、友人、友人嫁、友人子の４人で
  友人の誕生日を祝っていた。
  
  
  最初は蝋燭消しやプレゼント等があって、
  ４人で騒いでいたが
  酒が入るとやはり子供は中々会話にも入れず
  途中からは１人で２階で遊んでいたようだった。
  
  兄は友人と昔話に華を咲かせていた時だ
  
  急に子供が階段を凄い勢いで降りてきて
  
  「２階で犬の鳴き声が聞こえる」
  
  と騒ぎ始めた。
  
  友人宅は２階建ての団地でペットは禁止だったらしく、
  最初は隣が隠れて飼ってるんだろと思ったが、
  子供の話を聞くと
  押し入れの中から聞こえるという話らしい。
  
  友人は騒ぎ立てる子供を宥め
  一緒に２階について行ってやった。
  
  すると友人もバタバタと降りて来て
  
  「押し入れから本当に聞こえる」
  
  と言い、
  懐中電灯を持って
  兄と一緒に２階へ上がった
  
  兄も２階に行くと
  確かに押し入れから犬の鳴き声らしい物を聞きとれたらしく
  ２人で押し入れの前で身構え
  一気に押し入れのドアを開けた。
  
  だが中はもぬけの殻で何もいなかった。
  
  ２人で
  
  「ん？」
  
  となったが気のせいかと思い、
  １階へ降りようとした瞬間だった。
  
  押し入れから今まで以上に大きい鳴き声が聞こえ
  ２人で振り返ると
  押し入れに凄い形相のおいさんが
  体育座りしながら兄達を睨んでいたらしい。
  
  兄と友人は急いで嫁さんと子供を連れて外に出て
  携帯で不審者が家にいると警察に電話し、
  数分して警察が家に入って確認したがそんな人はいないし、
  荒らされた感じも全く無いとの事だった。
  
  だが友人は気味が悪くなり、
  すぐに引っ越したそうだが
  引っ越しの日に家の荷物をまとめていると、
  またあの鳴き声が聞こえ逃げるように出て行ったらしい
  
  最後に兄が
  
  「あれ幽霊だったのかなー？
  だったら初めて見た」
  
  とホンワカと言ってたのが印象に残ってる

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