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大切な電話
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2007
37
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中編4分
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俺が大学2年の時の実話です。 その日のことは、十数年経った現在でもはっきりと覚えている。 その日、朝起きると、 『今日は絶対出かけちゃダメだ。大事な電話がかかってくるぞ』 と、何の根拠もないのに、なぜか強い確信が胸の内から沸きあがってきた。 なぜか分からない。 でも俺はその予感を信じて、大学の講義を自主休講し、 自分の部屋まで電話コードをのばし、 かかってくるあてのない電話をじっと待っていた。 お昼過ぎ、1本の電話がかかってきた。 それは高校の同級生の女のコだった。 なんでも、今は東京に住み込みで働きに出ているが、 数日休みがとれたので帰省していて、ちょっと電話してみた、とのことだ。 その子とはあまり話しをしたことがなかったのだが、 電話で話しているうちに高校の思い出がよみがえってきて、 なんだか楽しい気持ちになってきた。 そんな雰囲気だったので、 「せっかくだからこれから会おうよ」 と誘ってみたが、 『今日はダメなんだ、でもまた連絡するね』 という返事だった。 それからも、いろいろと高校の頃の出来事を言いあって、笑ったりした。 なんとなく話題もなくなって、 そろそろ電話を終わろうかという時、 彼女はこんなことを言った。 『ねえ、そういえば、B子ちゃんおぼえてる? あの子に電話したんだけど、なかなか繋がらなくて・・・』 B子というのは、俺と同じバレーボール部に入っていた同級生で、 俺とはまぁ仲が良かった女の子である。 『私、すぐに帰らなきゃいけないから、Aクン(←俺)に伝言頼めないかなぁ』 と言うのである。 別に断る理由もないので、すぐに「いいよ」と了承した。 『あのね、こう言ってもらえば分かると思うんだけど、 B子ちゃんといっしょに書いた手紙、もういらなくなっちゃったから、 捨てちゃっていいよって、それだけ』 「うん、わかった。伝えておくよ」 と、俺は電話を切った。 はて、電話ならいつでもできるのに、 どうして伝言頼むのだろう?と、ふと思ったが、 B子ともたまには連絡を取りたかったし、 その口実が出来たので深くは考えなかった。 1週間ほどたった夜、俺はB子の家に電話をした。 B子はすぐに電話口に出た。 俺からの電話を少し驚いているようだった。 「こないだね、(仮にCちゃんとします)から電話があってね、伝言頼まれたよ」 『え?C・・ちゃん・・?』 「うん。ええと、いっしょに書いた手紙はもういらなくなったので、捨ててください、って」 俺は頼まれた通り伝言を伝えた。 ・・・どうしたんだろう? B子から返事がない・・? なんだか電話の向こうで、しゃくりあげる声がかすかに聞こえる。 ・・・泣いてる? 「どうしたの?」 俺は心配になり声をかけた。 『あのね、Aクン、ヒクッ、私がCちゃんと仲が良かったのは知ってるでしょ』 いつもつるんでいたのは知っていたので、俺は「うん」と答えた。 『Cちゃんといっしょに書いた手紙ってね、ラブレターなの。 ヒクッ、それね、Aクンへのラブレターだったの』 どういうことか飲みこめず、俺は何も言えなかった。 『あの頃私たち、Aクンが好きだったんだヨ。 ヒクッ、でね、いっしょにラブレター書いたの。 渡すつもりは最初からなかったから、将来結婚してください、とかね・・・書いてたの・・・ それをね、卒業するとき、Cちゃんが私に持っててって言うから、私が預かったの・・・』 俺は何だか良く分からないまま、 「え?今Cちゃんて何してるの?」 と、とっさに聞いた。 『・・・Cちゃん・・・Aクンしらなかったの? ヒクッ・・・Cちゃん高校卒業と同時に、 急性○○病(病名は伏せます)で入院してたんだよ』 B子はさらにこう続けた。 『先週、Cちゃん手術したの・・・でも・・・だめだったみたいで・・・』 そこからは、B子の泣き声で会話にはならなかった。 話はここまでです。 B子が言うには、あたしの電話は夜かければすぐに繋がるので、 きっとCちゃんはAクンと話しがしたくて、 B子の電話が繋がらないと嘘を言ったのだろうということだった。 俺はあのとき、Cちゃんと電話で楽しく話しができて、 本当に良かったと思っています。 不思議な体験は、冒頭の予感の部分だけですが。(すみません) 後日談として、B子とはこれが縁(?)で結婚しまして、 今年結婚10年目になります。
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