怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
縦に長い平屋
お気に入り
1854
45
0
中編3分
コピー
「縦に長い平屋」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
古いものを家主のいなくなった家から回収して、 業者に売りに出す仕事をしています。 一般の人から依頼があって回収することもあるし、 解体業者からお呼びがかかって現場に出向くこともあります。 その日は、知人の親戚の家が誰も住まなくなって 十数年放置されているので取り壊す、 取り壊す前に空き家に残っているものを整理してくれないか、 という事で現場に向かいました。 福岡市内から車を1時間30程走らせた山間の集落で、 人の気配はあるのですが、過疎が進んで他にも空き家がめだちます。 かなり大きい屋敷のような家だと聞いていたので、 その日は友人の息子T君をアルバイトでついて来てもらいました。 屋敷は多くの家々が集まる場所から少し離れて坂を上ったところにあります。 辿り着くまでに道が細くなるので、 坂を上る前の砂利を敷いたスペースに車を停めて歩いて屋敷に向かいました。 3分ほど私道を歩いて見えたのは、いやに縦に長い平屋で、 山間のこの村になぜこの形の家を建てたのか若干疑問に思いました。 鍵で玄関を開き、 とっかかりとしてホコリと湿気を払う為に 屋敷の窓をT君と手分けして開ける事にしました。 いくつかの窓を放っていくと、 いくつかの窓に鍵がかかって無い事に気づいて、 まあ田舎だし場所が場所なのでと思い、 そのときは大して気にとめもしませんでした。 手まえの部屋から順に窓を開きながら奥の部屋へと進んでいくと、 奥の方で誰かが話すような声、というか気配を感じました。 一瞬T君が僕に話しかけたのかと思い、 位置を確認したら全く違う場所にいます。 気のせいかと思いさらに奥の部屋に進んでいくと、 廊下のある部分を境に床材が古いものに代わりました。 どうやらこの縦に長い家の作りは、 増築によってつくられたもののようです。 そして一番奥の部屋にたどりつき引き戸を引こうとすると、 一瞬ドアが開いて、すぐさま誰かが内側から強い力でひっぱって 戸をバタンと閉めました。 空き家と聞いていたので唐突な出来事にパニクり、 「だれかいますかー?」 と聞くと、 「××××××××××××!!!!!××××××××××××!!!××××××××××××!!!」 という聞いた事のない、まるでうなり声のような、 人が発したとは思えないような獣のような返事が返ってきました。 それに中でどたばたと暴れているようで、 何かが壊れる音が聞こえてきます。 恐くなってT君のほうをみると、 彼もその声を聞いたらしく顔面が真っ青になり、 手を顔の前でパタつかせ、ジェスチャーでもう帰ろう、 ここから出ようという意思を表示しました。 慌てて玄関を出て、 鍵もかけず私道を走ると、 後ろから再度 「××××××××××××!!!!!××××××××××××!!!××××××××××××!!!」。 ドタバタという音も聞こえてきて、 すくむ足をもつらせながらもなんとか車まで辿り着き、 その場を立ち去りました。 車で途中の道の駅まで行き、 T君とさっきのはいったいなんだったのかと話し合いました。 言葉を発していたので人間なのは間違いないのですが、 言葉も通じないし、扉をひっぱった時の力は とても村の老人とは思えない。 結論は出なかったのですが、 仕事で依頼のあったことなので扉を開けっぱなしで出てきたのはまずい、 まだ恐かったのですがそこは社会的責任感で、 扉の鍵と窓を閉めるためにもう一度屋敷に向かいました。 恐る恐る扉を開けて入り、 なるべく音をたてないようにそっと窓を閉めてまわりました。 そして、最後に奥の部屋をもう一度確認しようとすると、 さっきあったはずの扉がない…。 廊下が途中で終わって壁になっている。 壁の下の方に目をやると、 何かがじわりと壁から染み出した跡がありました。 T君と顔を見合わせて、そそくさとその屋敷を出ました。 もしあの扉の向こうに入っていたら、どこに繋がっていたのか。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった45
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
Amazon無料でスグに読める本
ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで 1 (ガルドコミックス)
俺は全てを【パリイ】する ~逆勘違いの世界最強は冒険者の夢をみる~ 1 (アース・スターコミックス)
ヤマノススメ 1 (アース・スターコミックス)
第14集: 「三不粘を作った話」他 川尻こだまのただれた生活
ヤマノススメ 3 (アース・スターコミックス)
ヤマノススメ 5 (アース・スターコミックス)
前の話:【ほん怖】鈴木華子と鈴木花子
次の話:【ほん怖】外から太鼓の音が聞こえる
怖い話 No.3882
【ほん怖】隣人の女性
2273
29
1
短編2分
怖い話 No.11466
【ほん怖】石が積み重ねられてる
1139
短編1分
怖い話 No.3828
【ほん怖】漁師さんの迷信
2439
41
2
長編5分
怖い話 No.3287
【ほん怖】ホームビデオ
1823
51
怖い話 No.20059
【ほん怖】近所の人たちが頻繁に食べ物を持ってくる
朗読 はこわけあみ 酔いどれホラーV
1590
40
怖い話 No.3507
【ほん怖】訪問販売の営業
2225
43
長編7分
怖い話 No.11429
【ほん怖】生徒会のドッペルゲンガー
903
34
怖い話 No.3071
【ほん怖】住居
1116
37
怖い話 No.11532
【ほん怖】何でもいいから食べ物は一口残せ
1731
53
怖い話 No.3038
【ほん怖】ゾンビ?
1318
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着ほん怖
でっかいカエル
古びたフランス人形
信号待ち
家への電話
ヘアピンが落ちてる
友達の家に電話
笑い声
缶けり
義理の姉
サンタとトナカイ
極限状態の意識
白黒おじいさん
新着コメント
熊に怯えていた
えいやこらさ
忍者ごっこ禁止令
気持ち悪い人形
ゴッホ効果
カルト集団への取材
異物混入