1. ホラスト
2. 洒落にならない怖い話

お父さんの背広

お気に入り

• お父さんの背広の朗読動画

• 朗読動画を投稿する▼

  「お父さんの背広」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。

  ※YouTubeのURL必須

  例：https://www.youtube.com/watch?v=*********** 例：https://youtu.be/***********

  開始時間

  00時間00分00秒

  再生開始の時間を指定する場合は入力してください

  投稿する

• お父さんの背広とは

  アパシー　学校であった怖い話1995　vol.１

• 堀井雄二がドラクエでブレイクする以前、
  雑誌のコラムで書いてた知り合いの子の話。
  （桃鉄以前のさくまさんだったかも？まあどっちでもよろし）
  
  彼女（仮にAちゃんとする）が住んでいた家の玄関はガラスの格子戸で、
  腰掛けて靴を脱ぐところ、上がりかまちっていうの？
  そのすぐ後ろにもすりガラスの引き戸がはまってた。
  
  だからAちゃんのお父さんが
  
  「ただいまー」
  
  と帰ってきて靴をぬぐと、
  その影がすりガラスごしに見える。
  
  
  お母さんは廊下に顔を出して、
  その大きなシルエットに
  
  「お帰りなさーい」
  
  と声をかけるのが、
  いつもの光景だった。
  
  だけど、
  Aちゃんが6年生のとき、
  お父さんは家で突然倒れて、
  そのまま運ばれた先の病院で亡くなってしまった。
  
  前ぶれもなく伴侶を失ったお母さんの悲しみようは深かった。
  
  玄関のコート掛けには、倒れる前日、
  会社から帰ってきたお父さんがハンガーにかけた背広が、
  そのままになっていた。
  
  いや、お母さんがそのままにしていたのだ。
  
  まるでそうしていれば、
  ひょっこりお父さんが帰ってくるとでもいうように。
  
  Aちゃんにもその気持ちはよくわかった。
  
  だけど、三ヶ月ほどたったある夕方、
  背広を見ているうちに、
  ちょっとイタズラしてやろうという気持ちがわいてきた。
  
  いつまでも泣いてちゃダメだよお母さん、
  お父さんだって浮かばれないよ、
  という思いもあったのだろう。
  
  お父さんの背広をそっとはおって、
  格子戸をわざと大きな音をさせて開ける。
  
  すぐさま上がりかまちに腰かけて、
  靴を脱ぐしぐさ。
  
  背広はブカブカだったけれど、
  夕陽に照らされてすりガラスに映った影は、
  お父さんのように大きく見えているはず…
  
  「はーい、どちら様で…」
  
  お母さんが息を呑む気配がした。
  
  「…あなた…なの？」
  
  その瞬間、
  Aちゃんの胸に後悔の念がおしよせた。
  
  その声は『お母さん』ではなく、
  『夫に呼びかける妻』のものだったから。
  
  ちょっとからかうつもりだったのに、
  心の底からお父さんが帰ってきたと信じてる。
  
  ごめん！お母さん！ほんとはアタシだよ！
  
  あわててそう言ったつもりだった。
  
  でも、口から出た言葉はちがった。
  
  太い男の声で、
  
  「ただいま…」

  怖い話を読んでいると霊が寄ってくる？不安な方はこちらがおすすめ

  ▶幽霊が近くにいるか分かる

• お気に入り

• 

  感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする

• この話は怖かったですか？

  怖かった24

  
• • #短編

• 次はこちらの話なんていかがですか

  

  続きを読む

• ※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります

  怖い話セレクション

  • 【怖い本】怖い話名著８８　乱歩、キングからモキュメンタリーまで Amazon
  • 【洒落怖】しゅっちょさん 中編3分
  • 【洒落怖】密告者 長編8分
  • 【洒落怖】塗り薬 短編2分
  • 【洒落怖】本尊 中編3分
  • 【じわ怖】看護師さんと幻覚 短編2分
  • 【じわ怖】鬱病SEと山のお話 長編7分
  • 【じわ怖】黒いアイツ 短編2分
  • 【じわ怖】一人でお留守番 長編5分
  • 【意味怖】彼らはさいごにはすくわれるだろう 短編1分
  • 【意味怖】乳搾り 短編1分

  Amazon無料でスグに読める本

  • 

    異世界でスローライフを（願望） 1 (ガルドコミックス)

  • 

    捨てられ貴族の無人島のびのび開拓記～ようやく自由を手に入れたので、もふもふたちと気まぐれスローライフを満喫します～1巻 (グラストCOMICS)

  • 

    魔術を極めて旅に出た転生エルフ、持て余した寿命で生ける伝説となる2巻 (グラストCOMICS)

  • 

    山奥育ちの俺のゆるり異世界生活～もふもふと最強たちに可愛がられて、二度目の人生満喫中～1巻 (グラストCOMICS)

  • 

    魔術を極めて旅に出た転生エルフ、持て余した寿命で生ける伝説となる1巻 (グラストCOMICS)

  • 

    美味しいご飯が食べたくなる漫画　14: グルメ市編 美味しいご飯が食べたくなる漫画【にしみつ】

• コメント

• コメントはまだ投稿されていません
  

  お父さんの背広 についての感想や意見を自由にコメントしていってください
  • 本文：
  • 
    半角文字列だけの入力はできません。
  • 名前（省略可）：

• 前の話：【洒落怖】生まれつき身体が弱い姉

  次の話：【洒落怖】最高のダチ

• この話を読んだ人はこちらも読んでいます

• ※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります

  • 怖い話 No.33

    【洒落怖】最後の100本目を消した時

    従兄弟の兄貴が自衛隊に行ってた時の話。 ある夜に、6人でロウソクを１００本立てて、隊内の官舎で百話を始めたそうです。一つ恐い話をするたびに、一本つづ消して行くのは、ご承知の通り。 最後の100本目を消した時、何かが起

    1896

    27

    0

    1

    短編1分

  • 怖い話 No.935

    【洒落怖】頭の方を先に

    これは、火葬場の人に聞いた話です。 私が、ある葬式があり手伝いに行った。（田舎は斎場と言うものが無く村民達が集まって葬儀をする。 ）で、私は火葬場係りになり、他にも慣れた人が２人いた。遺体を釜に入れ焼き上がるまで、奥

    1514

    47

    0

    0

    短編2分

  • 怖い話 No.22569

    【洒落怖】俺の味方だった爺ちゃん

    俺は物心ついた時から霊感が強かったらしく、 話せる様になってからは、 いつも他の人には見えない者と遊んだりしていた。 正直、生きてる者とこの世の者ではないものとの区別が全くつかなかった。 知らないおじ

    朗読 りょりょの怪談チャンネル【作業用かいだん朗読】

    928

    23

    1

    0

    長編5分

  • 怖い話 No.22821

    【洒落怖】とある集落での体験

    会社の上司の昔話で、 十五年くらい前のことだという。 当時まだ駆け出しだった上司が、 某県某町に新設の事務所に配属された。 工場併設のその事務所は 市街地を遠く離れた山の中にぽつんとあって、 夜には車

    朗読 ホラーの泉-洒落怖まとめ【ゆっくり怪談】,りょりょの怪談チャンネル【作業用かいだん朗読】,ホラーの泉-洒落怖まとめ【ゆっくり怪談】

    1003

    14

    1

    0

    長編6分

  • 怖い話 No.929

    【洒落怖】耳！血出てる！

    俺は１３歳ぐらいまでメキシコに住んでいた。 俺が住んでたのはド田舎だったけどほんとにいいとこだった。１１歳のとき１歳上の友達と野原で遊んでたらボコって穴があいててそこに入れないように柵がはってあった。 俺は気の弱い子

    943

    54

    1

    0

    中編3分

  • 怖い話 No.1416

    【洒落怖】深い轍

    これは俺が浪人時代に体験した話当時、俺は予備校に通っていたのだが、日曜日はボランティアで小学生のサッカーのクラブチームのコーチをしていた。 そのクラブチームは俺が小学1年の頃立ち上がったチームで、俺は6期生にあたるOB

    朗読 りょりょの怪談チャンネル【作業用かいだん朗読】

    1444

    37

    0

    0

    長編8分

  • 怖い話 No.22979

    【洒落怖】捕まえた虫の大半は虐殺してた

    トラウマになった話の一つ。 今考えれば、 あの頃から俺は何かに取り憑かれてたのでは無いかと思う。 小学生の時、 俺は虫を捕まえる事にハマっていた。 しかし、捕まえるだけでは無く、 捕まえた虫

    847

    15

    0

    0

    短編2分

  • 怖い話 No.14944

    【洒落怖】無意識に足を引きずっていた

    私は学生時代、左膝に鋭く重い痛みがあり、 普通に歩いているつもりでも 足を引きずっている時がありました。 整形外科にも行きましたが原因不明。 リハビリをして膝周りの筋肉を増やすしかない、 と言われてい

    1597

    45

    0

    0

    中編3分

  • 怖い話 No.10168

    【洒落怖】見知らぬ男の人

    誰にも話せなかった、 少しだけ悲しい話。 お正月、 大雪で実家へ帰れなかったので、 少し日を開けて帰ったの。 いつもは私鉄で帰るんだけど、 その日はなぜかJRで帰ろうと思ったのね。 で、JR

    1747

    48

    0

    0

    短編2分

  • 怖い話 No.21327

    【洒落怖】下宿先の恐怖体験

    大学生になって、 最初から一人暮らしはきついので下宿にすると言った時、 率先して下宿選びを手伝ってくれたじいちゃん（今は故人）の 若き日の体験談。 昭和2X年のこと。 18歳のじいちゃんは父親と衝突し

    1122

    29

    0

    0

    中編3分

• このページの監修者

  

  心霊サイト運営者

  全国心霊マップ

  ghostmap

  プロフィール

  

  Twitter

• お父さんの背広

  ふっかつの呪文

  ぜぃょずぷ　のむのんゃ　ゎみゅぃじ　のぁれえむ　
  ぇむのほす　ぼぃあまて　ぬにざぶむ　ぬばぉぁは　
  ぃえれわお　っえょほぁ　ちおげえま　ずまならび　
  ぇうをゃぉ　くぁしなぽ　ぢいゎぐぉ　まがぐぉも　
  へぇざよく　ぬままあお　ゆぐぬきゆ　あびらをれ　
  ャゾヌホバ　ォヘラドパ　シクゾルヶ　ゲナゴウア　
  キッヨァュ　ハヵサホヴ　ヴピギャヘ　ュケソデミ　
  ギゲルゴキ　ジヮトパボ　スベョフス　スマボヨチ　
  クンヘメゥ　ッセィスギ　メニズヅア　ビリヘザヒ　
  ゥペヅビハ　フヲワビメ　ベャレネュ　バニナミヲ