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感情がない
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1968年、イングランドのニューカッスルの空き家の2階で、一人の幼児の死体が発見された。死んでいたのはマーティン・ブラウン(4)だった。傍には劇薬入りの小瓶が転がっており、警察は、遊んでいる最中にマーティンが誤って毒薬を飲んだ、という結論を出した。怖いもの知らずの子供が起こした不運な事故の一つと認定されたのだ。少なくともその時までは。しかし、事故の二日後、マーティンが通っていた保育所が荒らされ、紙切れが残っていた。その紙切れは、子供の字でこう書かれていた。 『わたしがころした。だからまたやってくる』同日、近郊の学校の校内新聞に、事件扱った作文が投稿された。作文自体は『死んだ男の子が可哀想です』という他愛もないものだったが、奇妙なのは作文に添付されたイラストであった。イラストは、マーティンであろう幼児が小瓶を握ったまま倒れていているものなのだが、マーティンの死因は発表されておらず、彼が毒物を飲んで死んだことなど、警察関係者と、マーティンが毒物を飲んだ現場にいた人間しか知らないはずである。二ヵ月後、ブライアン・ハウ(3)が絞殺死体で発見された。死体にはほとんど爪痕が残っていなかった。警察は二つの可能性を考えた。一つ目は、犯人が子供だと思ってみくびり、ほとんど力をいれずに殺した。そしてもう一つは、極端に非力な人間が犯人、つまり『子供による殺人』という可能性である。警察はただちに、町にいる子供1200人に事情聴取を行った。事情聴取を始めて間もなく、一人の少女から証言があった。事件当日近所に住む少年・ピーターが、事件現場でブライアンを、「『半分柄の曲がった壊れたハサミ』で殴っていた」と証言したのである。現場に残されたはさみについては公表されてはいなかった。警察は少女の証言を重く見て、ピーターの尋問を開始した。しかしピーターは、その時間学校の補習を受けており、殺害など不可能であった。そうなると、その証言をした少女が怪しくなってくる。彼女は現場のはさみの存在を知っていたのだ。少女の名前はメアリー・ブラウン(10)。殺されたブライアン・マーティン両名の近所に住んでおり、被害者とは顔見知りであった。警察が彼女を連行したところ、あっさりと犯行を認めた。取調べには始終笑顔で応じ、警官がどんな質問をしてもニタニタ笑っていた。筆跡鑑定の結果、学校新聞の投稿にも幼稚園の遺留品にも、彼女の筆跡は一致した。更にメアリーは、マーティン殺害翌日、わざわざブラウン家を訪問しており、マーティンの姉リタにニタニタ笑いを浮かべながら、「マーティンが死んでどんな気持ち?」「昨日泣いた?」という質問をし、追い返されている。翌日、再びブラウン家に足を運び、母のジューンに「マーティンと遊びに来た」と告げた。母親は「マーティンは死んだのよ」と説明すると、メアリーはこう言った。「知ってるわ。あの子がお棺に入ってるのをみたいのよ」メアリーは非常に歌が上手く、いつも自作の歌を作っては歌っていた。留置所でも就寝時間になると、このような歌を看守に披露している。あ~あ、おまえはよごれはててさ~ごみ箱のふたみたいだよ~おまえのしたこと とうちゃんが知ったら~おまえをベルトでひっぱたくよ~メアリーの面接を担当した精神科医は、「この子に感情はない」とコメントした。事実、その通りであった。そのことを象徴する出来事が審理中に起こっている。かつらを被った裁判官とメアリーの母親が同時に入廷した時、メアリーは母親ではなく、かつらの方に興味を示したのだ。カウンセラーに将来の夢を尋ねられた時、メアリーは目を輝かせて「看護婦」と答えた。その理由を尋ねたカウンセラーに、彼女は「だって人に注射針が打てるもの」と返した。何故このような人間に育ってしまったのか様々な論争が起こったが、最も有力な説は家庭環境であった。メアリーの母親・ベティ・ベルは、『母親の資格がないにも関わらず、奔放な性生活の末、望まぬ妊娠をしてしまった』人間であり、17歳でメアリーを産んだものの、手枷足枷になるメアリーを心の底から憎んでおり、満足に食事も与えず、些細な理由でメアリーに暴力を振るっていた。事実、近所の住人は、幼いメアリーが痣だらけの姿で泣きながらさまよっている姿を、しょっちゅう目撃していた。メアリーに父親はいなかったが、母親の恋人はしょっちゅう出入りしていた。そのほとんどが定職についていないチンピラで、メアリーに暴力をふるい、中にはメアリーに性的虐待を加える情夫もいた。メアリーは23歳の時に釈放された。現在は二児の母親である。
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