怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
酒臭い
お気に入り
1157
34
0
短編2分
コピー
「酒臭い」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
秋、本州でも高山では雪が降り始め、11月から翌年の6月か7月までは、山小屋さえ閉ざされる。賑やかな声は聞かれなくなり、寡黙な連中が多くなる。冬の手前、秋の終わり。そんな時期の野宿というのはまた格別で、特に朝が良い。顔の冷たさに目を開け、テント代わりに枝から吊るしたシートをめくると、周囲が白く光っていた。 積雪というほどでもないが、雪が薄く周囲を覆っている。空は暗く、月の明りもぼんやりしている。朝露が草木に降る音さえ聞き取れそうなほどの、静けさ。時計を見ようとランプに手を伸ばしたが、この暗さと静寂を破るのは、あまりに野暮な気がした。明るくなればそれが朝だと、もう一度横になり、身体を丸めた。遠くからの足音。石を踏み、ざくざくと一定のテンポで進んでくる。これから山へ入る連中だろう。だとすれば、もう朝は近いということになる。そのまま起きることに決めた。草の朝露を両手にこすりつけ、形ばかりの洗顔。振り返ると、足音の主は完全な冬支度の男達だった。人数は3人だが、登山者の格好ではない。頭の笠から足の靴まで、全身を藁で覆っている。大きな藁人形が歩いているようなものだ。全員、大きなひょうたんを手にして、始終酒を呑みながら歩いているようだ。とんでもなく酒臭い。通り過ぎ、暗闇が山へ向かう彼らの姿を隠し、足音が残った。俺は寝ぼけた頭を振り、もう一度朝露で顔をぬぐった。冬、この山で死にかけ、誰かに酒を貰い、朦朧として案内され、捜索隊に見つかり、あるいは別の登山者に行き会う。そうして命拾いした者がいる。誰に案内されたのか、彼らの記憶はあやふやだ。地元には、大酒呑みの鬼が山にいるという伝承がある。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった34
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
漫画売れ筋
BLUE GIANT MOMENTUM(3) (ビッグコミックススペシャル)
ぼっち・ざ・ろっく! 7巻 (まんがタイムKRコミックス)
交響詩篇エウレカセブン(1) (角川コミックス・エース)
交響詩篇エウレカセブン(4) (角川コミックス・エース)
交響詩篇エウレカセブン(6) (角川コミックス・エース)
NHKにようこそ!(8) (角川コミックス・エース)
前の話:【じわ怖】彼と俺
次の話:【じわ怖】婆ちゃん家の裏山
怖い話 No.12416
【じわ怖】ウヲンさん
1280
中編4分
怖い話 No.4224
【じわ怖】雪だるま
1425
40
長編6分
怖い話 No.12174
【じわ怖】Sとの出会い
朗読 りょりょの怪談チャンネル【作業用かいだん朗読】
1251
55
1
長編24分
怖い話 No.13392
【じわ怖】12月がないカレンダー
1498
36
短編1分
怖い話 No.13837
【じわ怖】気
696
44
怖い話 No.13563
【じわ怖】有給申請した時
1215
31
怖い話 No.4453
【じわ怖】魚のおっちゃん
1658
45
怖い話 No.4642
【じわ怖】大きな箪笥
1422
37
怖い話 No.12292
【じわ怖】ある日の夢
1360
39
中編3分
怖い話 No.4484
【じわ怖】金魚のイヨ
1689
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着じわ怖
S奈のお父さん
カーナビの示した位置
ベランダに女の影
国産うなぎ
マンションの屋上
占い師
窓に立つ男
幽霊の正体
自殺頭痛
友達からの葉書
医学は万能じゃない
嫁の日記を読んだ
新着コメント
元恩師にストーカーされていた
家鳴り?
幽霊のいた家
公衆電話ボックス
子供がうるさい
蛆が落ちてくる
寂しい岩場道