怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
左手
お気に入り
1099
33
0
短編2分
コピー
「左手」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
今から5年程前のことだったと思う。 年の暮れのとても冷え込んでいた日だったことを覚えている。 俺は交差点で信号待ちをしていた。 駅前ということもあり 普段から交通量は多いのだが それに加えて12月ということで 交通量はかなり多かった。 俺は寒さに震えながら 一刻も早く家に帰りたいと 赤信号を睨みつけていた。 すると横から 一人の男がするりと前に出た。 ひょろりと痩せたその男は 右手をジャンパーのポケットに突っ込み 左手で携帯をいじっていた。 余程携帯に注視していたようで 車道の向こうの赤信号など目にも入らないようだ。 男はそのまま信号に気付かず 敢然と歩き車道に出てしまった。 「おいおい兄ちゃん危ねえよ」 その場の誰もがそう思っただろう。 もちろん俺もそう思ったが 実際にそのセリフを口に出すことはなかった。 何故ならそんな間もなく 男はトラックにはねられたからだ。 俺はかなりグロ耐性が高く、 男がはねられたその瞬間も 「あーあ、 ありゃ60kmぐらい出てんなー 即死かなー」 などと考えながら ぼんやり眺めていた。 男の体はその衝撃に耐えられず バラバラになってしまった。 腕がひしゃげ 脚からは骨が顔を出し その至るところから赤い液体が吹き出す。 いくらかのパーツが千切れて すっ飛んでいった。 その中に左手を見た。 彼が人間から肉片になった主 たる要因とも言える左手。 彼を殺した左手は 野球のフライのような放物線を描きながら 宙を舞い地面に落ちていった。 そして地面に落ちてからも転がる転がる。 しかしおかしい。 地を転がる左手が止まらない。 とっくにその運動エネルギーを使い果たした筈の左手は どういう訳か止まらないのだ。 どう考えてもおかしい。 目を凝らすと 手は転がってなどいないことに気付いた。 指を人差し指、中指、薬指、小指の順に 規則正しく芋虫の様に動かし 這って動いていました。 その動きは実に緩慢で大儀そうに見えた。 そしてあれは確かに生命を持ち 意思を持ち動く一つの生き物だった。 そして左手は駅の方へ 野次馬の雑踏の中に這い消えていった。 後日談になるが、 この事故に関するニュースは一切見なかったが 新聞にあまり大きくはない記事が載っていた。 その記事によると彼は即死だったようで、 遺体は依然左手首より先が見つかってないそうだ。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった33
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
ひっそりと話題になってる心霊系の本
訳アリ心霊マンション 4巻【電子特典付き】 (バンチコミックス)
あかりとシロの心霊夜話 36巻
訳アリ心霊マンション 1巻【電子特典付き】 (バンチコミックス)
新 心霊探偵八雲 赤眼の呪縛
訳アリ心霊マンション 2巻【電子特典付き】 (バンチコミックス)
訳アリ心霊マンション 3巻【電子特典付き】 (バンチコミックス)
前の話:【洒落怖】気味の悪いライダー
次の話:【洒落怖】女子生徒の叫び声
怖い話 No.1701
【洒落怖】車両の老婆
1519
45
短編1分
怖い話 No.21556
【洒落怖】心中した叔父さん
1000
中編3分
怖い話 No.9351
【洒落怖】日焼けした白髪の爺さん
812
39
怖い話 No.2706
【洒落怖】6年前に事故った友達を救ってきた
1498
36
怖い話 No.21097
【洒落怖】ペンギン
1437
17
怖い話 No.2293
【洒落怖】漬物石
1254
16
長編6分
怖い話 No.2244
【洒落怖】覗き覗かれ
1533
34
怖い話 No.1896
【洒落怖】急患
2348
55
怖い話 No.9189
【洒落怖】競争
1304
48
怖い話 No.1497
【洒落怖】天国への扉
1630
31
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
切り裂き魔
夜中に服を着替えさせられた
偽コトリバコ
5分間の留守電
神様に貰ったチャンス
キャベツの千切り
一年に一度村を無人化
夢じゃないよー