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母の死

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• 母の死とは

  N 1 (電撃コミックスNEXT)

• ２年程前から、隣町に住んでる女に言い寄られてた
  高校からの友達で性格は良いんだけど顔が好みじゃないから、
  やんわりと付き合えないと断り続けてた
  その頃仕事も上手くいかず、
  悪いことは重なるもので母ちゃんが事故で死んだんだ
  同情だけは絶対にされたくないから、
  母ちゃんが死んだことを誰にも言わず一人で落ち込んでた
  母ちゃんが死んだその日の夜、その女から電話が
  「お母さん亡くなったらしいね・・・。」
  「・・・」
  「今まで言わなかったけど、私もお母さん死んだんだ・・・昨日だよ。
  家の階段から落ちたんだ・・・」
  「・・・え？」
  「・・・一緒だね」
  ・・・この一言で救われた様な気がした。
  彼女なら分かってくれると思った
  同情なんていらないと思ってた。
  ただ甘えたかったんだ
  抑えてた感情が一気に溢れ出し、
  大の大人がわんわん泣いちまった
  そんな俺の醜態にも、彼女は一緒になってわんわん泣いてくれて、
  いつしか彼女のことが好きになってた
  これが俺と嫁のなれ初め

  母の死の解説
  
  
  『母ちゃんが死んだことを誰にも言わず一人で落ち込んでた』
  と、語り手は誰にも言っていないはずなのに、
  『お母さん亡くなったらしいね・・・』
  と、隣町に住んでいる彼女（今の嫁）は
  なぜかお母さんが亡くなったことを知っていた。
  そして、彼女のお母さんは階段から落ちて死んだらしい。
  おそらく、彼女は語り手のお母さんを事故に見せかけて殺し、
  自分のお母さんも階段から突き落として殺すことで、
  語り手と『一緒の状況』になり、
  そこに付け込んでお互いの距離を縮めた。
  そして、彼女の計画通り、
  語り手と結婚することができた、
  ということだろう。
  言い寄ってくる異性にはご用心を…

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