怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
烏?
お気に入り
1510
41
0
中編4分
コピー
「烏?」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
俺がまだ小学生の頃だったと思う。 多分、3、4年生だった。 校外学習だったかなんだかで、 バスに乗って美術館に行った。 美術館について一通り順路を回った後、 指定された時間まで各々自由に見て回って良いと言われたので、 仲の良い友人数人(確か自分含めて4人ぐらい)で回ることにした。 最初の内は楽しかったんだけど、 俺は正直途中で飽きてきて、 「早く帰りてー」 なんて言ってた。 他の奴らも大体同じみたいで、 お互い帰りたい帰りたい言い合ってた。 だけど友人の一人、Aと書くことにするが、 そいつだけは真面目に絵を見てた。 何だかんだ言っても美術館から出ることは出来ないし、 みんなしてAの見たい所をついて回る形になってた。 俺達がだべりながらなんとなく絵を見てたら、 Aが立ち止まって動かなくなった。 それまでは立ち止まってもまたすぐに歩き出して、 他の絵の所に行ってたのに。 確か、なんとかの烏ってタイトルだったと思う。 烏って部分だけ覚えてたのは、 その時は烏って字が読めなかったって言うのと、 (友人の一人が読み方を知っていて教えてくれた) その絵に烏が描かれていなかったから。 そりゃ絵のタイトルに入ってるものが、 必ずしも絵にそのまま描かれている訳ではないと思う。 だけど、その絵は明らかにおかしかった。 風景画みたいに湖とその周りの景色が描かれている端っこに、 奇妙なものが描かれている。 一本の木から紐のようなもので吊されている、黒いもの。 何なのかははっきりしないけど、 なんとなく人の形をしてるようにも見えた。 少なくとも烏には見えなかった。 俺は、なんか気持ち悪い絵だなぁぐらいにしか思ってなかったし、 他の奴らはちゃんと見てすらいなかった。 Aはずっと動かない。 声をかけてみても生返事。 ちゃんと絵を見てないとはいえ、 いつまでも同じ場所に止まってるのは余計に退屈だ。 そう思って、Aに声をかけた後、 他の友人達と別の場所を見ることにした。 しばらく見た後、 座れる所があったので座って時間を潰すことになった。 その場ではしょうもない話しかしなかったと思う。 そろそろ時間だという頃に集合場所に向かってると、 Aの姿を見つけた。 なんと、Aはまだあの絵を見ていた。 別れてから10分くらいは経ってたはずだ。 Aにそろそろ集合場所だと告げると、 またも生返事だったものの絵から離れて、 一緒に集合場所まで向かった。 その日はそれで終わった。 帰りのバスの中でAはいつも通りだったし、 俺は大して気にしてなかった。 校外学習が終わった次の日。 作文用紙を渡され、昨日の感想を書けと言われた。 俺は『とても楽しかった』だの ありきたりなことを書いて、適当に仕上げた。 一緒に美術館を見た友人はみんな書き終えたが、 Aだけは時間内に書き上がらず、 家でやってくるように言われた。 次の日、昨日書き終わらなかった人たちが作文を出した。 Aは出さなかった。 また次の日、この日は締め切りとされていたが、 Aと不真面目な生徒何人かは出さなかった。 この時点で俺は違和感を感じていた。 Aは普段から真面目で宿題を忘れたこともなかった。 普段の態度もおかしかった。 なんだかボーっとして、いつものAとは程遠かった。 そんな状態が一週間くらい続いた。 そんな時、Aが俺に相談してきた。 なんでも、あの日見た烏の絵が頭から離れないのだという。 俺は正直そんな絵のことは忘れてたし、 Aがあまりに深刻そうにしてたので、 どうしたらいいのか分からなかった。 結局、その時どうしたかはあまり覚えてない。 月並みな言葉を掛けただけだと思う。 それからまた数日経つうちに、 Aはどんどんおかしくなっていった。 授業中一人でブツブツしゃべったりしていた。 保健室に行くことも多くなった。 俺も友人達も、Aとはあまり遊ばなくなった。 そして、ある日それは起こった。 授業の途中、Aは急に倒れた。 椅子から転げ落ちて、体をガクガク震わせていた。 教室がざわつく中、俺とAの目が合った。 するとAが叫びだした。 ほとんど聞き取れなかった。 その後、Aは先生に運ばれて保健室に行った。 授業は自習になった。 しばらくすると救急車が学校に来た。 窓から、Aらしき人が担架で救急車に乗せられるのが見えた。 それきりAは学校に来なかった。 病院に入院したとも聞いたが、詳細は分からない。 学年がかわる頃、先生がAの転校を告げてからは、何も耳にしていない。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった41
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
Amazon無料でスグに読める本
ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで 1 (ガルドコミックス)
俺は全てを【パリイ】する ~逆勘違いの世界最強は冒険者の夢をみる~ 1 (アース・スターコミックス)
ヤマノススメ 1 (アース・スターコミックス)
第14集: 「三不粘を作った話」他 川尻こだまのただれた生活
ヤマノススメ 3 (アース・スターコミックス)
ヤマノススメ 5 (アース・スターコミックス)
前の話:【ほん怖】子供のいない老夫婦
次の話:【ほん怖】他人を占う
怖い話 No.3286
【ほん怖】全寮制の看護学校
988
35
1
短編2分
怖い話 No.19966
【ほん怖】裏山の古井戸
1181
32
短編1分
怖い話 No.21587
【ほん怖】中国の桃
1568
11
怖い話 No.3230
【ほん怖】おいでおいで
1567
2
怖い話 No.3679
【ほん怖】売り切れ表示の自動販売機
1969
43
中編3分
怖い話 No.11627
【ほん怖】ぶよぶよした人間の手首を釣り上げた
1620
28
怖い話 No.3215
【ほん怖】幼馴染は昔から直感が鋭かった
1413
40
怖い話 No.3817
【ほん怖】逆周り
1503
48
怖い話 No.3666
【ほん怖】夏の空手合宿にコックリさん
954
怖い話 No.3200
【ほん怖】私が通っていた音楽学校
1822
長編5分
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着ほん怖
でっかいカエル
古びたフランス人形
信号待ち
家への電話
ヘアピンが落ちてる
友達の家に電話
笑い声
缶けり
義理の姉
サンタとトナカイ
極限状態の意識
白黒おじいさん
新着コメント
熊に怯えていた
えいやこらさ
忍者ごっこ禁止令
気持ち悪い人形
ゴッホ効果
カルト集団への取材
異物混入