怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
隣に住んでいた80近い元気なお婆さん
お気に入り
1381
33
0
中編4分
コピー
「隣に住んでいた80近い元気なお婆さん」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
以前、事情があって高校中退した弟(大工見習い)と一緒に、 大学に通いながら賃貸で二人で暮らしてた。 隣に住んでいたのは80近い元気なお婆さんで、 引っ越してきてすぐにババ友を作り、 あちこちで立ち話をしている姿を見かけたし、 俺や弟も見つかるとすぐ話しかけられて、 やれ、自分のお父さん(自分の旦那のことをこう呼んでいた)も昔大工をしていただの、 自分が一人暮らしできるのは元教員で年金があるからだの、 上の息子の子が今年から大学にいっているだの、 延々と興味ない話を聞かされた。 部屋は2DKで、俺と弟は寝室を分けて、 俺の寝室とお婆さんの寝室が、 壁一枚隔てて隣り合っている構造になっていたんだが、 ある日、隣の部屋から楽しそうな「キャハハハ」という若い女の子の声が聞こえてきた。 大学生の孫がいるといっていたので、遊びに来てるのかと思いつつ、 思わぬ出会いを妄想してときめいたりした時期でもある。(スマンw) その後、孫はしょっちゅう遊びにくるのか、 隣の部屋から「キャハハハ」と楽しそうな笑い声がよく聞こえるようになった。 当時ネトゲにはまっていた俺は、 早朝4時台に寝るなんてことも多々あったんだが、 その日もそんな感じで朝4時半頃にギルド解散だったように思う。 さて寝ようかと思った瞬間、 隣の部屋からまた「キャハハハハ」と笑う声が聞こえた。 え?こんな時間に孫来てんの?泊まってんの?と思った瞬間、 今度は隣の部屋から「おとうさぁ~ん」という、 哀しいような切ないようなお婆さんの声が聞こえた。 そしてその直後、 また「キャハハハ」と笑う若い女性の声が続く。 すると、次は仏壇のお鈴を「チリーン」と叩く音がして、 また「おとうさぁ~ん。おとうさぁ~ん」とお婆さんの縋るような声が聞こえ、 その後にまた「キャハハハハ」という若い女性の声が・・・ 正直、背筋がぞくぞくした。 お婆さんの声は尋常じゃないし、 以前は『元気の良い若い女のこの声』だと思っていたその声は、 お婆さんを嘲笑するような声に聞こえたからだ。 頭の中に浮かんだのは『老人虐待』という言葉。 例えば孫が遺産目当てでお婆ちゃんを虐待して・・・とか色々考えたんだが、 当然答えはみつからなかった。 そうこうしているうちに、 朝5時台出勤の弟が起きだした気配がしたので、 俺もキッチンにいき今あったことを弟に話すと、 「そういや、最近お婆ちゃんみないよなぁ・・・」 といっていた。 確かに以前は頻繁に立ち話を目撃したし、 やれ作りすぎた煮物だの、 余った漬物だのを持ってきたかと思うと、 それを口実に玄関先でマシンガントークを聞かされていたんだが、 ここ1ヶ月ほどそういうことも一切無くなっていた。 何となく不安に思った俺は、 以前親から貰って余っていた食品を袋に詰め、 普段のお礼ということでお婆さんの部屋のチャイムを鳴らした。 久々に見たお婆さんは、 髪はぼさぼさでやつれていて元気もなく、 食品を渡すと 「あ・・・ああ。ありがとうね・・・」 とだけ呟いて、早々に部屋に戻っていった。 その後も気になるので 何となく隣の部屋の話し声に気をつけていたんだが、 時折聞こえる「キャハハハ」という高笑いと、 早朝に決まって聞こえる「おとうさぁん」という何とも哀しい声以外は、 よく聞き取れなかった。 一度弟にも来てもらい、一緒に耳を傾けてもらったが、 その高笑いを聞いた途端顔が真っ青いなり、 「これヤバイ。絶対ヤバイ」と怖がっていた。 ある日、お婆さんの部屋が騒がしいことに気づいた。 しばらくすると、お婆さんの娘と名乗る女性と旦那が、 「お婆さんと連絡がつかない」 「部屋を見ても誰もいない」 「どこへいったか知らないか」 と聞かれた。 当然俺は何の役にもたてなかったが、 「俺も心あたりを探します」 と協力を要請し、 一通り探しても見つからないため、 警察へ連絡をすることになった。 その間お婆さんの部屋を見せてもらったりしたんだが、 以前見た時と違い部屋の中はメチャクチャになっていた。 娘さんが言うには、 少し前から痴呆の症状が出ているように思ったということだった。 俺は役に立てないので一旦部屋に引き返したが、 数時間後、1キロほど先の大型店舗で裸足で歩いていたところを保護されて、 今日は自宅に連れて帰るとお礼があった。 孫からの虐待について言うべきか言わないほうが良いのか迷ったが、 やはり言えなかった。 その後、お婆さんは部屋を引き払うことになるんだが、 その時初めて『大学生の孫』を見た。 明らかに高笑いの声とは違う声で、 しかも大学はかなりの遠方(ここは関東で大学は関西)に普段は住んでいるとのこと。 帰ってきた弟と飯を食いながらその話をしたところ、 「痴呆の症状の一つか、何か精神疾患でも併発していたんじゃないか」 ということになった。 ただ、その時弟が 「兄キは高笑いしか本当に聞こえなかったん?」 と聞いたので、 「キャハハハっつってただけだろ?」 「いや・・キャハハハって笑った後に、 同じ女性の声で低く『死ね』って俺には聞こえたんだけど・・・」 と暗い顔で言った。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった33
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
Amazon無料でスグに読める本
美味しいご飯が食べたくなる漫画⑦: おばあちゃん編 美味しいご飯が食べたくなる漫画【にしみつ】
追放された元雑用係、規格外の技術で「最高の修繕師」と呼ばれるようになりました~SSSランクパーティーや王族からの依頼が止まりません~2巻 (グラストCOMICS)
勇者パーティから追い出された不遇職【罠士】、ユニークスキル【矢印】で最強になる【電子単行本版】1 (comic スピラ)
スキル【再生】と【破壊】から始まる最強冒険者ライフ~ごみ拾いと追放されたけど規格外の力で成り上がる! ~2巻 (グラストCOMICS)
解雇された宮廷錬金術師は辺境で大農園を作り上げる~祖国を追い出されたけど、最強領地でスローライフを謳歌する~2巻 (グラストCOMICS)
解雇された宮廷錬金術師は辺境で大農園を作り上げる~祖国を追い出されたけど、最強領地でスローライフを謳歌する~1巻 (グラストCOMICS)
前の話:【ほん怖】警察のガサ入れ
次の話:【ほん怖】祖母からアンティークドールを貰った
怖い話 No.2949
【ほん怖】祖母からアンティークドールを貰った
1787
50
短編2分
怖い話 No.11659
【ほん怖】日光白根山の菅沼ルート
1587
55
1
怖い話 No.11664
【ほん怖】夜中に母親に起こされた
1363
22
短編1分
怖い話 No.3139
【ほん怖】綺麗な割に安いアパート
1453
21
怖い話 No.21601
【ほん怖】工場外にあるトイレ
1298
15
怖い話 No.11521
【ほん怖】山の夢
1433
39
怖い話 No.10583
【ほん怖】旅行でサイパンに行った
1950
31
3
怖い話 No.11647
【ほん怖】船幽霊
1397
40
長編5分
怖い話 No.2921
【ほん怖】亡くなった恋人
1985
36
怖い話 No.3027
【ほん怖】塾をサボって公園で小説を読んでた
991
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着ほん怖
でっかいカエル
古びたフランス人形
信号待ち
家への電話
ヘアピンが落ちてる
友達の家に電話
笑い声
缶けり
義理の姉
サンタとトナカイ
極限状態の意識
白黒おじいさん
新着コメント
母が精神の方で入院するかもしれない
狩られる6人
精神科医の伯父
必死に助けを求めている
戦争中に沈没した潜水艦
とある集落の依頼
姉あての電話