怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
狐憑き
お気に入り
1135
8
0
長編5分
コピー
「狐憑き」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
小学校の時、 担任の先生から聞いた話。 簡潔に言えば、 いわゆる『狐憑き』体験記なんだけど。 その先生(以後K先生)が大学生の頃の夏休み。 暇を持て余しているK先生(男)と、 その友人O(男)と友人A(女)と3人で、 「K県K市のとある稲荷神社に胆だめしに行こうぜ!」 って事になったらしい。 で、夜遅く、 3人で神社内をぐるりと回ったけど、 何も起こらない。 だが、その内に紅一点のAが、 「もう帰ろうよ」 って言い出したと。 男2人も、怖くは無かったが Aの不安げな様子が気になって、 帰る事にしたそうだ。 しかし、 出口の鳥居に向かうにつれ、 Aの顔色がどんどん悪くなっていく。 「大丈夫か?」 と心配しながら、 Aを支えて歩く男ふたり。 出口の鳥居をくぐろうとした瞬間、 Aはとうとうしゃがみこんでしまった。 で、下向いて 「寒い寒い」 って言いながら、 自分の肩をさすってる。 冒頭で言った通り、夏休み。 当然ながら寒いわけがない。 なんか変だ。 起こそうとしても立ち上がらないし、 K先生とOは困り果ててしまったそうだ。 その内にAが、 「寒い寒い寒い寒い寒い寒い」 ってすごい早口で言いながら、 ノースリーブの肩をさすっている手が、 どんどんスピード上げていく。 しかも爪立てて ボリボリボリボリ掻き毟ってる状態だから、 二の腕から血が出てきた。 あまりにその様子が怪しいから、 さすがにK先生とOも怖くなって、 無理やり半ば引きずるようにしてAを家まで送り、 その日は解散したんだと。 それから数日、連絡も取らず、 (携帯とかも普及してなかったし。てか無かった?) その事も殆ど忘れてマターリ夏休みしていたK先生の所に、 Oから連絡があった。 『Aがおかしくなったらしい』 ( ゚Д゚)ハァ? 確かにあの時の様子はおかしかったけど、マジで? ちょいと責任を感じた男ふたりは、 Aの家へとお見舞いに行ったそうだ。 Aには会えず、 Aの母親が憔悴した感じで出てきて、 様子を教えてくれた。 なんか、Aはひたすら 「キィィーーー」 みたいな奇声を発しながら、 暴れまくってるらしい。 部屋から出せず、 食べ物を持っていっても壁に投げつけちゃうし、 それだけじゃなく、女の子なのに糞尿垂れ流しして、 それを壁になすりつけてるそうだ。 (ここに関しては、後から聞いたらしいんだけど。 そりゃそうか…) K先生とOはメチャクチャ怖くなって、 でも胆だめしに連れてった事は言えなかったみたい。 酷い話だと思うけど、 よく考えりゃある意味責任問題になりそうだしね。 まぁどうしようもなくて、 その日は帰った。 悩みは募りながら、 数日経ったある日、 K先生の所にOから電話。 Aの母親からOに連絡があったらしい。 今度は何だと思って聞いてみると、 『Aが部屋から抜け出して行方不明』 ちょっとどころじゃなくマズイ。 慌てて2人も探しに出たそうだ。 まぁ色々あって、 結局見つけたのはK先生。 Aは最寄りの駅の駅員さんに、 駅員の事務所に保護されてたんだけど。 駅員さんが真っ青な顔して、 「なんなんですかこの人?」 みたいになってるから、 あーやっぱり暴れたのか、 と思って話を聞こうとすると、 駅員さんは怯えた感じで、 1枚の紙をK先生に渡したそうだ。 それには、狐が上半身を上げて、 手で招いてるみたいなポーズの絵が描いてあった。 白い紙に、 グルグルって感じで塗りつぶした、 影みたいな真っ黒い狐。 明らかに狐。 (お稲荷さんみたいなポーズって言えばわかるかな?) 驚愕しながら 「これどうしたんですか?」 って聞くと、 駅員さんが言うには、 彼女の身元が分からなかったから、 質問したが全然返事もしない。 じゃあ文字なら書けるかと思って、 ボールペンと紙を渡したそうだ。 そしたら、 椅子に座ったままいきなりガクンッ!!って 頭を垂直に真上に向けて、 (もう完全に真上。90度。駅員さんも仰天したらしい) ボールペンを鉛筆持ちじゃなくて、 幼児がスプーン握るみたいに5本の指で握って、 天井睨みつけながら、 紙の上をボールペンでぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる……。 当然、グチャグチャな絵が出来るだろうと思って、 駅員さんが呆然としてたら、 出来たのはこの狐の絵だったと。 K先生も駅員さんも完全にびびっちゃって、 まあ警察とか色々あった後にAは自宅に帰り、 可哀相だけどまた監禁状態にするしかなかったそう。 K先生もOも、 軽々しくAの話ができる雰囲気もすっかり無くなったって。 で、また数日後なんだが。 真夜中、 K先生の1人暮らししてる家に電話があった。 こんな時間に電話してくるのは Oくらいだって思って電話を取ると、 声はなんとA。 『もしもし、K?』 奇声とかじゃなくて、 普通の声で話しかけてくる。 「A、治ったのか!!良かったなー!!」 大喜びするK先生。 Aは嬉しそうに同意しながら言葉を続けたそうだ。 『うん。 私の所からはもう出ていくって。 次は、Kのところにいくよ』 ガチャ。 反論も質問も受け付ける暇一切無く、 電話は切られたらしい。 もうK先生めっちゃめちゃビビりまくって、 泣きそうになりながら、 隣町で1人暮らししてる弟の所にバイクで転がり込んで、 震えながら一晩過ごしたそうだ。 普通の話なら、 ここで狐はK先生の所に行くんだろうけど、 結局その後はなーんも起こらず。 Aもいつの間にか普通の子に戻ってて、 ( ゚д゚)ポカーンだったそうだ。 でも、ぶっちゃけ怖くて、 もうAとは遊んだり出来なかったらしい。 「いまだに年賀状だけは送ってるけど」 とか言ってた。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった8
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
いま注目されてる怖い話
コワい話は≠くだけで。 1 (BRIDGE COMICS)
ちょっと怖い話6 フォロワーさんのひとこと体験談
実際にあった怖い話 2025年7月号
フォロワーさんの本当にあった怖い話
怖い話でメシを食う。最恐の2人が語る奇妙な日常
うえまつそうの学校の怖い話
前の話:【洒落怖】空白の五年間
次の話:【洒落怖】取り囲まれた家
怖い話 No.22783
【洒落怖】温泉街のホテル
1120
19
中編3分
怖い話 No.7380
【洒落怖】板の文字
2208
57
長編6分
怖い話 No.21230
【洒落怖】ノートを隠された
1046
18
1
短編1分
怖い話 No.2313
【洒落怖】お前、運盗られたよ
1357
44
怖い話 No.2684
【洒落怖】私の喉元を触っている真っ黒な人物
1751
38
短編2分
怖い話 No.2765
【洒落怖】酷似した二人
1413
31
怖い話 No.8901
【洒落怖】黒い靄
1401
26
長編8分
怖い話 No.2234
【洒落怖】相乗り
1582
怖い話 No.21276
【洒落怖】工事現場のパワーショベル
1379
49
怖い話 No.8814
【洒落怖】初詣
1768
29
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
お父さんはお母さんを人間扱いしてくれないの!
手を引っ張るモノ
裏S区?
(´・ω・`)
邪視
真夜中の花嫁
もうお一人様乗れる余裕が御座いますが、いかが致しますか?
長い髪の毛
腕章の少年