怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
サバイバルゲーム
お気に入り
1191
6
0
中編4分
コピー
「サバイバルゲーム」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
俺はべつに霊感とかない人間なんだが、 一度だけ恐かった思い出がある。 たしか7月の話。 当時俺はいい年をしてサバイバルゲームにはまってた。 知らない方のために解説すると、 おもちゃの空気銃を撃ち合う陣取り合戦みたいなもんなのね。 夏場は(昼間は暑いこともあり)もっぱら夜戦が専門で、 その週末も、北関東T木県のK怒川の河原に十数人が集合して、 夜戦に興じていた。 時計を合わせた覚えがあるから、 深夜1時少し前だったと思う。 何回目かのゲームで、 俺はフラッグ(相手の陣地のフラッグを取った方が勝ちになる)の ディフェンスになり、 フラッグの後方で藪に身を潜めて待ち伏せをかけてた。 今回俺のいたチームは優勢で、 はるか彼方の敵陣地深くからエアガンの銃声が聞こえてくる。 まわりに全く人の気配はなし。 はっきり言ってヒマなんだが、 フィールドを回りこんで奇襲をかけてくる奴もいるから 気は抜けない。 河原ということで月明かり以外に照明もなく、 あたりはマジで鼻をつままれてもわからないほど真っ暗。 ゆっくりと首を巡らせて (キョロキョロすると頭の動きで居場所がばれるので) あたりを警戒していると、 50mほど先の藪から、 人の上半身が出ているのに気がついた。 白っぽい半袖の服を着た肩ぐらいまでの髪の女性っぽい人影が、 俺の方を見てた。 エアガンはおもちゃだけどそれなりに威力があり、 まともに顔や眼に当たれば大怪我をすることもある。 だからゲーム中に部外者が入ってきた場合には、 すぐにゲームをストップすることになってた。 俺はすぐに大声で、 「人がいまーす!中止!中止でーす!!」 と叫んだ。 前線のあたりでも、 「中止ー」 「中止だってよ」 と叫び声がする。 俺はその人にお詫びを言おうと思い、 藪の方へ駆け出した。 女の人はじっとこっちを見てた。 「すいません」 と声をかけようとしたとき、 人影はすーっと動いて、 森の中に入ってしまった。 やべ、恐がらせちゃったよと思い、 (なにしろこちらは迷彩服で顔を黒く塗っておまけに銃を持ってる) その人を追って森のほうへ向かったんだが、 ライトをつけて探しても見当たらない。 そのうちに他のメンバーも集まってきた。 事情を話し、 みんなで声をかけながら10分以上も探したんだが、 どうしても見つからないんだよ。 森の中もくまなく捜したのに。 俺は自分が見たものが、 だんだん恐くなってきてた。 なんで夜中の12時過ぎに、 女がこんな所を歩いてるんだ。 第一、俺がその人を見た場所には、 フィールドを横切って来るしかない。 そんなの誰も気づかないわけがない。 だがなんぼ探しても見つからないので、 結局俺の見間違いだということになり、 ゲームは再開になった。 俺はまたディフェンス。 今回は左右から進んでくる敵が優勢で、 開始から10分後には銃声がかなり近くなっていた。 俺は地面に伏せたまま銃をしっかり構え、 いつでも撃てるように照準器ごしに人のいるあたりを睨んでた。 そしたら、なんか視線を感じる。 気のせいではすまないくらいに視線を感じる。 首をゆっくり左に振って、 眼だけで自分の左横を見る。 真っ暗闇の中、 3メートルくらい先の地面に、 女の人の首が生えてた。 さっきの人だとわかった。 色白の顔に、 なんか普通じゃ考えられないぐらい口ががばーっと開いてて、 凄い笑い顔。 声は聞こえないけど、 顔をひくひくさせて笑ってた。 確かに笑ってた。 そんで俺をじっと見てた。 その首が潜望鏡みたいに地面の上を、 ざ、ざ、ざーって動いて、 俺の正面に回ってゆっくり近づいてきたんだよ。 俺はもうパニック状態だったんだが、 なんか伏せたまま体が動かない。 ああいう時って逆に悲鳴とか出ないもんなんだね。 たぶん30秒ぐらい 俺はその女と見つめあうというかにらみ合ってたと思う。 女の顔が俺の顔から50cm位まで近づいてきたところで、 俺はやっと体を起こせたが、 足に力が入らない。 腰が抜けて立てない。 座り込んだままケツであとずさって、 今でも馬鹿なことをしたと思うけど、 その顔をエアガンで撃った。 そしたら女の顔が凄い恐い顔になって、 上目遣いに俺を睨んで、すーっと消えた。 その後はゲームどころじゃなく、 俺は体調が悪いと言って、 休憩所のターフでライトとラジオをつけてじっとしてた。 みんな楽しんでるのに水を差しちゃ悪いと思ったから、 俺が見たもののことは誰にも言わなかった。 翌朝解散になって、帰り道、 車に乗せてくれた友人にだけそのことを話した。 その友人は意外なことに、 「・・・お前も?」 と聞いてきた。 そいつの場合は、 エアガンにつけたスコープを覗くたびに、 視界いっぱいに女の顔が見えていたらしい。 それからあのフィールドでのゲームには どうしても参加できなかった。 ああくそ、今思い出してもだめだ。 長文すまん。 あんま恐くなかったらそれもすまん。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった6
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
いま注目されてる怖い話
フォロワーさんの本当にあった怖い話 : 2 (アクションコミックス)
本当にあった怖い話: −コマラセラレタ (あん堂)
5分で読める! 誰かに話したくなる怖いはなし (宝島社文庫)
「超」怖い話 癸 (竹書房怪談文庫)
実際にあった怖い話 2024年9月号
ちょっと怖い話1 フォロワーさんのひとこと体験談
前の話:【洒落怖】乗せてる車
次の話:【洒落怖】おあし
怖い話 No.9934
【洒落怖】下山途中の雨宿り
1770
33
短編2分
怖い話 No.7114
【洒落怖】黒い煙
1318
31
短編1分
怖い話 No.2247
【洒落怖】霊感は伝染する?
1536
24
中編3分
怖い話 No.8753
【洒落怖】トラウマ
1788
58
2
怖い話 No.14542
【洒落怖】条件がそろうと必ず不気味なことが起こる
1308
47
怖い話 No.8319
【洒落怖】着物を着た女性
1955
34
長編7分
怖い話 No.10314
【洒落怖】金色に輝く山
881
26
怖い話 No.2293
【洒落怖】漬物石
1254
16
長編6分
怖い話 No.14538
【洒落怖】親父の最後に間に合った
1043
怖い話 No.21441
【洒落怖】良い精霊
1349
28
長編8分
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
切り裂き魔
夜中に服を着替えさせられた
偽コトリバコ
5分間の留守電
神様に貰ったチャンス
キャベツの千切り
一年に一度村を無人化
夢じゃないよー