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キャバ嬢時代の話
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これは以前話した話の4年前… 今から8年前の10月頃になる。 当時私は学校のコネで入った会社で パートのBBaからの新人イビリのせいで拒食症になってて、 気付いたら親から「鶏ガラ」ってあだ名付けられるくらい ガリガリになって辞めた。 精神的にもダメージ凄かったから 辞めた途端無気力になっちゃって、 まずはご飯食べれるようにってやってたんだけど、 離れに住んでる父方の祖父(以下糞狸)から 「仕事を辞めた一族の恥さらし」 として半年くらいいびられた。 それが嫌で家出して友達の家に転がり込んだ。 その友達が働くキャバ店に入店して、 ついでに寮として部屋も借りてくれた。 その部屋がやばかった。 今でもサブイボ。 その部屋は天井・壁・床全部が真っ白。 玄関のドアとクローゼットだけが白じゃなかった。 そして日は差してるはずなのに めっちゃ照明付けても薄暗いし、 何故かクローゼットが2~3cmくらい開いちゃう立て付けの悪さ。 でも友達の部屋に長いするのは申し訳なかったし、 水道代タダで家賃もそこそこ、 店からも近いって事で住むことにしちゃった。 まじであの時簡単に部屋決めないで もっと他も内見すれば良かったと後悔してる。 そんなこんなで家電製品やら生活必需品を 店のボーイさんが揃えてくれて持ってきてくれた時、 その時気にしてなかったんだけど、 1人のボーイさん(以下Y太さん)は 玄関にすら入らなかった。 Y太さんは霊感ある人でいつも護身用の数珠付けてて、 店の神棚と盛り塩をこまめにチェック・手入れしてた。 1週間くらいは何事もなく過ごしてたんだけど、 店が終わって部屋に帰ると 何となく誰かに見られてる気がするようになった。 そんで半年くらい経った時に、 中学以来の友達(以下H)が遊びに来た時から 感じる視線が強くなってきた。 何となく…じゃねぇなとか思い始めても、 どこから視線を感じるのかわからなくて 気持ち悪かった。 まあ、それ以外になにかある訳でもないし、 ご飯食べるか寝る為にしか使ってないようなもんだから、 あんま気にしないようにした。 ある日飲み過ぎて アパートまで1人で帰るのは危ないって事で、 暇してたY太さんが送ってくれる事になった。 帰り道Y太さんに 「あの部屋大丈夫?」 って聞かれたけど、 その時酔ってて理解出来なくて、 「静かで暗いから寝るには最高っすよ! 水道代タダだしね!」 とか答えた私はバカだったわ。 玄関ついてドア開けてもらった瞬間に Y太さんの数珠が急にパァンした。 パァンというか 紐が千切れてバラバラ落ちた感じかな。 ビックリして数珠拾おうとしたら、 クローゼットがある部屋の奥から めっちゃ睨まれてる感じの視線感じた。 Y太さんは肌寒いはずなのに めっちゃ汗まみれになって、 「数珠いいよ、俺帰るわ。 でも何かあったら電話しておいで」 って帰っちゃった。 視線はY太さんが居なくなったら弱くなったけど、 今までよりも強くて、 クローゼットから見られてるのがわかった。 その時初めて 「あ、ちょっとやばい?」 って思った。 でも視線以外何もなかったから 段々慣れてきちゃって普通に住んでた。 Y太さんは 「(私)ちゃん引っ越す?部屋探すよ?」 って言ってくれてたけど、 新顔酒豪キャラで気に入られて毎日同伴してたから 引っ越す暇なくて曖昧に流してた。 そしてその年の10月、事は起きた。 繁忙期前だからって 週6出勤だった私に連休をくれた。 「宅飲みじゃー!!!」 って友達呼んだら、 近くの大学生引っ掛けてきて 流れで部屋で合コンする事になった。 作り過ぎたオカズをつまみに飲んで盛り上がって来た頃に、 病室並みの白い部屋で家具とか何も無かったら怖いよねって話から、 怖い話する流れになった。 そこで1人の友達が女の霊の話し始めたんだけど、 あんまり怖くないのに 何故か寒気が半端なくなって暖房付けたりしてたら、 いつも感じる視線が睨んでる感じに変わってきてる事に気がついた。 でもその視線はクローゼットからじゃなくて リビング入口のドアからだった。 つい視線の方を見ちゃった。 皆も私と同じタイミングでリビング入口のドアを見たら、 ドアの向こうからめっちゃ睨んでるセミロングの女が立ってた。 ビックリして瞬きしたら居なくなってたんだけど、 大学生1人除いて(以下コンちゃん) 皆パニックなってて逃げるように帰ってった。 コンちゃんに 「さっき女立ってるの見た?」 って言ったら、 「え?なにが?何で皆帰ったの? せっかく持ってきた酒なのに勿体無いよねー」 とか言いながら 残ってる芋飲み干してから帰ってった。 その日からラップ音?なのか パチンとかドンッとか 日夜時間問わず鳴るようになっちゃって、 私の体調もおかしくなってきた。 Y太さんは心配してくれて部屋探してくれてるんだけど 空き部屋みつからないって焦ってて、 コンちゃんは何故かつまみのオカズを気に入ったのか 何かと家に来るようになって、 視線とラップ音?がどんどん強くなってった。 そして11月半ばくらいに 原因不明の高熱が出て立てなくなった。 お店を休んで病院に行ったら 熱風邪って言われたけど、 点滴も処方箋も効かなくて、 こりゃやばいと思った時にY太さんから電話が来て、 『やな予感がするから店長と今からいく。 電話切らないで』 ってマジトーンで言われた。 でも音が遠くなったりプツプツしたりしてて 上手く聞き取れないのがあって、 「ごめんちゃんと聞こえないや」 ってつぶやいたら、 鼓膜キーンするレベルのめっちゃデカい女の声で 「わっ!!」 って叫ばれて電話切れた。 え、どゆこと?とか思ってたら 急に息できなくなって過呼吸になって、 頭の中???状態でパニックになりかけたら、 玄関から店長とY太さんの声が聞こえた。 苦しいし目の前チカチカで 何か体めちゃ重たかったけど、 何とか頑張って玄関の鍵開けた。 それでY太さんと店長が部屋に入った時に 部屋の奥から舌打ちみたいな音がして、 それ聞こえた瞬間に意識飛んだ。 すぐ病院に運んでもらったらしいんだけど、 肺に水溜まってて 少しでも遅れてたら死んでた状態だったらしい。 入院中にボーイさん達が部屋を見つけてくれて 退院と同時に引っ越した。 荷物はボーイさん達と 何故かコンちゃんが飛び入り参加して運んでくれて、 片付け含めて半日で全部終わった。 引越し終わって皆帰った後に、 疲れて眠くなったからベッドに横になった。 もうあと1歩で寝落ちする感覚の時に 玄関が開いた音がした。 誰か忘れもんしたのかなぁなんて思って そのまま寝ようとしたんだけど、 違和感に気付いた。 私皆が帰った後に鍵閉めたんだよね。 合鍵は寮だから店長持ってるんだけど、 鍵開けた音がしなかった。 玄関から誰か入ってきて そのまま部屋に入って来た。 ヒールのコツコツって音が聞こえてゾッとした。 玄関だけじゃなく 引っ越した新しい部屋も廊下とリビングのドアがあって、 閉めてあるはずなのに開いた音がしない… しかも足音は、 真っ直ぐ玄関からベランダまで一直線に歩いて、 また玄関に戻ってってベランダまでを繰り返してた。 あ、まじでやばい憑いてきた! って思ったら心臓バクバクし始めて、 目を開けようにも何故か開けられず、 ずっとヒールのコツコツ音を聞きながらビビって動けなくなった。 どうなるの?死ぬの?とかビクビクしてたら、 ふと枕元に携帯置いてあるの思い出して、 「これで助けを呼ぼう!」 ってひらめいた。 その瞬間私の体がピクッて動いた。 それと同時に止まるヒールのコツコツ音。 止まったのは私の真後ろ。 あ、バレた☆とか妙に明るく捉えた瞬間、 後ろの気配が物凄い勢いで飛びかかってきて首を絞められた。 「あ、これ死ぬやつ…」 と悟って首がメキメキ音がしたタイミングで、 玄関のドアを叩く音と 「忘れ物したー。開けてー」 と間抜けなコンちゃんの声。 その音でフッと 首を締められてる感覚が消えて自由になったので、 急いで玄関に猛ダッシュ。 「え、汗ヤバくね?何してたの?」 とコンちゃんに言われて脱力し、 体がガッタガッタ震えた。 それから視線を感じたりラップ音?とかなく、 体調も崩れなくて仕事に完全復帰し 年末年始の繁忙期を迎えた。 三が日を過ぎて 店の新年会の時にY太さんに言われたのが、 あの部屋に居るのは地縛霊で、 最初はただ眺めてるだけだったけど、 男と仲良く話してる私に嫉妬して悪さしてきたらしい。 でも過去にその場で何かしらの事件やらも 不動産やご近所さんも知らないし、 いつからそこに居て彼女に何かあったのかわからない。 Y太さんは 「聞こうと思えば聞けたと思うけど、怖いからやめた。 死にたくないし」 と言っていた。 その後コンちゃんとは 私の命の恩人でもある良き飲み友として 今でも連絡は取り合ってますが、 彼は全く何も感じなかったようで、 「何その話。世にも奇妙な物語でありそうだよね」 とか言ってて神だと思った。 あと去年そのアパートを見に行ってきたんだけど、 今でもあるし誰か住んでたけど、 ベランダから睨まれたので近寄りませんでした。 糞狸にこの話をしたら、 「気味が悪い!近寄るな!帰ってくるな恥さらし!」 といわれております。 「これも全部お前のせいだ」 と言ったら、 毎日墓参り行ってるみたいです。
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