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ベッドに直行

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• ベッドに直行とは

  すみせごの贄 比嘉姉妹シリーズ (角川ホラー文庫)

• いやー、まだまだ寒いね。
  給料入って懐だけは温かくなったから仕事あがりに同僚達と飲みにいったんだ。
  うちの寝室の電気って蓄光塗料つきだから消してもなかなか暗くならなくて、気になりだすと寝付けなくて昨日はあんまり眠れなかったんだよね。
  それに朝から働き詰めた疲れと久しぶりの飲みが重なってベロベロに酔ってしまった…。
  頭がぐるぐるするなか、なんとか無事に家まで辿り着けた。
  冷たい風にさらされても酔いってさめないもんだな、道中の記憶が全く無いや。
  …あれ？鍵が穴にささらん。
  ってこれ彼女の家の合鍵だったわ、間違えた。
  うちの鍵はこっちか、今度はちゃんと開いたよ。
  ふー…、鍵閉めて靴脱いだらなんかどっと疲れが出てきたわ。
  風呂入るのも歯を磨くのも着替えるのも、面倒くさいから今日はいいや。
  ベッドに直行しよう。
  寝室がぼんやり明るいおかげで電気も点けなくて平気だな、たまには役に立つじゃねーか。
  ベッドも温かくなってきて心地いいわ。
  今日はぐっすり眠れそうだ。

  ベッドに直行の解説
  
  
  蓄光塗料でぼんやり明るいのだとしたら、
  直前まで誰かが電気をつけていたことになる。
  今も部屋の中に潜んでいる可能性も？
  『彼女の家の合鍵だったわ』
  と言っていることから、
  逆に彼女も語り手の合鍵を持っている可能性が高い。
  となると、
  彼女はその合鍵で入ってきて、
  今も部屋の中にいる？
  なんのために彼女は合鍵で入ってきたのだろうか…？
  まさか殺そうとしている！？
  って、だとしたら
  蓄光塗料でばれるかもしれないから
  電気はつけない方が良いはず…。
  となると、
  電気をつけて何かを探していたのかも？
  浮気の証拠とか探していたりして…
  でも、ばれるとまずいから
  帰って来る前に撤退したか…？
  浮気していないのに
  浮気の証拠を見つけるためにこっそり侵入していたとか考えると
  上手く言葉にできないけど、なんだかちょっと怖い…

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