怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
河原にいた女の子
お気に入り
1218
38
0
長編5分
コピー
「河原にいた女の子」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
ガキの頃の話になるが。父親が渓流釣り好きで俺もよく連れて行かれ、釣り場に着くと父親は「余り遠くに行くなよ」と言うと俺を放置。そのおかげか、何時しか自分の庭感覚で山の中を歩ける様になった。夏の暑い日に、子供用竿を片手に川岸を歩いていたら、同年代の女の子に会った。 その女の子も一人で、この子も親に放置されたな思って声かけると、近くに住んでて川を見に来たそうだ。何時しか仲良くなって、俺の持っていたコアラマーチやラムネを飲み食いしながら話してたら、女の子が帰らなければと言い出したので、「また会おう」と言って別れた。俺も親父の所に帰り、女の子の話しするが、デカ岩魚を逃がした親父は、俺の話しなんか聞いちゃいない。それから釣りに行く度に女の子に会って遊んだんだが、ある日の夕暮れ、「俺そろそろ帰るわ」と言ったら、女の子が「このままここにずっと居ない?」って言い出した。寂しそうにしてる女の子には悪かったけど、当時小学生の俺に女心なんかわかる訳も無く、「ごめん。ここじゃTVの電波悪くてZガンダム見れないでしょ。遊びに来るのはいいけど住むのはちょっと」って言ったら、女の子は「そう」ってだけ言うと、自分の家がある方向に歩いて行った。流石に悪い事言ったかなと思った俺は、「今度来る時は女の子用のお菓子とか買って来るね」って言ったんだが、返事は無かった。そんで後日、また親父と釣りに行く事になり、前日に母親とスーパーで明日のお菓子を買いに行ったら、「あんたなんでそんなの買うの?何時ものと違うんじゃない?」なんて言われる。まぁ、何時もベビスタやビックリマンやらそれ系しか買わない俺が、女の子用の玩具入ったお菓子買うの不思議に思ったんだろな。それで、「釣り場で会ってる女の子にあげるんだ」と言うと、「泣かすなよ」なんて母親にからかわれる。んで帰宅して、母親から話を聞いたらしい婆ちゃんが、「これも持って行け」なんて、柑橘類を干して砂糖まぶしたのを渡して来る。「年寄り臭いから嫌だ」と言う俺だが、婆ちゃんは「途中で捨てるなよ」と言いながら無理矢理手渡す。それから「どこの女の子だ?」なんて、年寄り特有の勘繰りが始まり、面倒だが言わないと拗ねるので、女の子の事を俺が話していると、いつしか婆ちゃんが黙り込んでいる。「それ間違いねぇか?」なんて婆ちゃんに聞かれた俺が頷くと、「あの近辺には、今は人住んでねぇはずだぞ。わだしらわらしの頃あたりに、人引っ越したはずだ」なんて言い出した。「でも間違い無く女の子に会った」と俺が言うと、婆ちゃんが「悪いのじゃねぇな。んでもついで行くなよ」と念を押される。それで翌日、何時もの場所に着くと、俺は親父と別行動し、何時も河原に行ったんだが、女の子は何時まで待っても現れない。その場で釣りしながらお昼近くまで待っても全然現れない。どうかしたんだろうか思った俺は、女の子が家に帰る道の方に行ってみた。前にこの様に行くと家があるって女の子から聞いていたので、目印になる『馬頭観音』って掘られた石まで迷わずに行けた。そして、スノボーのパイプみたいに凹みになっている道を出ると、視界が開けたのはいいが、そこらにあるのを見て俺は言葉を失った。時代劇とか日本昔話にでも出て来る様な古い家、それも皆かなり朽ちている。一目見ただけで人が住んでる訳無いと思いつつも、俺は足を進めたが、どの家にも誰も居ない。結局、女の子を探すの諦めた俺は、帰宅してから婆ちゃんに今日の事を話すと、「狐につままれたんだ」ただそれだけ言われた。それから翌年、またあの場所に行ってみようとしたんだが、何故か目印の石さえ見当たら無い。探し回った疲労から河原で休憩していると、人の気配がしたのでそちらを向くと、あの女の子が居た。その顔はとても寂しそうに、「このままだと連れて行ってしまうから、もう来ては駄目」とだけ言うと、目の前から消えてしまった。その時は恐怖とかより、俺が来ると女の子が嫌がる、そっちの方のショックが大きく、その日は釣りをする気にもなれず、親父の車で寝ていた。それから数年経過してから、女の子は俺を気遣ってくれたんだなって気づいたよ。それから20年近く経過するが、今でもあの時の事は覚えている。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった38
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
ひっそりと話題になってる心霊系の本
訳アリ心霊マンション 4巻【電子特典付き】 (バンチコミックス)
あかりとシロの心霊夜話 36巻
訳アリ心霊マンション 1巻【電子特典付き】 (バンチコミックス)
新 心霊探偵八雲 赤眼の呪縛
訳アリ心霊マンション 2巻【電子特典付き】 (バンチコミックス)
訳アリ心霊マンション 3巻【電子特典付き】 (バンチコミックス)
前の話:【じわ怖】倒木
次の話:【じわ怖】山に遠足
怖い話 No.5765
【じわ怖】伯父さん夫婦が旅行でエルサレムに行った
1349
中編3分
怖い話 No.15435
【じわ怖】突風
833
30
短編2分
怖い話 No.12905
【じわ怖】気が付けば奴が居る
1477
27
怖い話 No.13228
【じわ怖】タチキユスリ
923
47
短編1分
怖い話 No.4300
【じわ怖】ベンチに座る老人
986
33
怖い話 No.3988
【じわ怖】片腕の男
1644
34
怖い話 No.12536
【じわ怖】国立科学博物館に行ってきた
2016
怖い話 No.12804
【じわ怖】石の思い出
1005
42
怖い話 No.4196
【じわ怖】始まりはテレビの異常
1279
50
長編10分
怖い話 No.19348
【じわ怖】キウイ
1121
37
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着じわ怖
S奈のお父さん
カーナビの示した位置
ベランダに女の影
国産うなぎ
マンションの屋上
占い師
窓に立つ男
幽霊の正体
自殺頭痛
友達からの葉書
医学は万能じゃない
嫁の日記を読んだ
新着コメント
壁から200本の手が出てくる
山を登ろうとする夢
蝗の大群
取り囲まれた家
時空のお姉さん
遠泳実習
私の娘
知らない方が良いこともある