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当時は変な風習のある田舎が多かった
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1997
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うちの頑固爺さんの話。爺さんが生きてる間は全然そんな話しなかったんで、葬式後の親戚との話で聞いた。親戚が集まって、いわゆる故人を偲ぶってやつ。爺さんは婆さんを嫁にもらうとき、婆さんの実家に挨拶に行ったんだが、当時は戦前でまだまだ変な風習のある田舎が多かったらしい。婆さんの実家で正面から入れずに、裏から家の中に上がらされたりしたんだと。 爺さん激怒して「何でこんな馬鹿なことをやっとるんだ!」と、義理の両親になる人に対して突然説教を始めたそうな。婆さんの両親が「縁起が悪い」とか「バチが当たる」とか言いわけすると、「本当にバチが当たるか、不幸になったもんを数えて統計をとってみろ!」と更に激怒。変な風習を一切やめさせた。かなりの迷信嫌いだったそうな。俺は爺さんが当時統計って言葉を知ってた事に驚いたが、まあ戦前も学校あったし普通に知ってるわな。婆さん関係の親戚なんかは、「あの時は馬鹿なことを信じてたな」と言ってた。爺さんは強引で一度決めると引かなくて、婆さんの名前を変えさせたり、戦後は村で初めて農業に機械を導入したり、かなりのやり手だったとも。俺はガキのころ暗い所が泣くほど怖くて嫌だったんだが、泣くと爺さんにメチャクチャ怒られた。とにかく怖い爺さんだった。ああいう人だったから変な風習をやめさせられたんだろう。でも葬式はきちんとやるし、地元の神社の行事にも毎年参加していたから、何の足しにもならない「バチ」とか「祟り」が嫌いだったんだと思う。もし爺さんと婆さんが出会ってなかったら、婆さんの実家は今でも変な風習を続けていたのか、それは分かんないけど、爺さんは良いことをしたと思うよ。
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