怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
隣の車の中
お気に入り
1603
42
2
0
中編4分
コピー
「隣の車の中」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
私が幼い頃、 私の家族は毎年夏休みになると 栃木県の那須にある親類の別荘を借り、 そこを避暑地としておりました。 この話はその旅行中に起きた なんとも恐ろしい体験です。 私が小学校5年の夏。 この年も恒例でその別荘に来ておりました。 かなり山奥にあり電気も通っておらず、人気も無く、 のんびりと夏を過ごすには絶好の場所でした。 滞在4日目。 カラオケ好きの私の両親は こんな場所に来てまでも どうしても唄が歌いたくなってしまったらしく、 山を少しおりた場所にあるカラオケスナックへと向かいました。 カラオケスナックとは言えども名ばかりで、 畑の真中にポツンと1件建ってるだけの寂れた所でした。 2時間もそこに居た頃だったでしょうか。 時計は11時をまわり、 私は必死に睡魔と格闘していました。 そんな私を見て 父が車の中で眠る事をすすめてくれたので、 私は父から車のキーを借り 駐車場へと向かったのです。 しかし車の中に入り、 いざ眠ろうとすると面白いもので まったく眠気が襲って来ません。 私はする事も無く 車の中に置かれていた懐中電灯を手にし、 それで辺りを何の気なく照らしていました。 すると我が家の車の隣に止まっていた車の中に 人影があることに気がついたのです。 子供心に懐中電灯で照らすなんて失礼に当たると思い 懐中電灯を別の方向に向け、 ゆっくりと電気を消しました。 しかしながらどうしてもその人影が気になり、 横になり眠ったフリをしながら その車をジッと凝視していました。 確かに人がいるようですが その人も私に背を向けているようで 顔などはまったくわかりません。 でも…。 何かおかしい…。 その人はまったく動かないのです。 横になっているでもない、 かといって なにか人と見間違えるような物にも見えない…。 私は少し背中に寒いものを感じ、 その場を離れる決意をしました。 その時です、 今まで何の動きも見せなかったその人が 徐々にその体をこちらに向けようとしているではありませんか! いや、それは正確な表現ではありません。 体ではないのです。 首から上の頭部だけが ゆっくりとこちらを向こうとしてるのです!! 私は動こうにも その場から身動きがとれなくなってしまいました。 長く暗闇にいたせいで目が慣れ、 今まさにこちらを向こうとしているその人の顔の輪郭さえも ハッキリとうかがえるようになっていました。 徐々に、徐々に…。 顔が半分もこちらを向いた時、 私は絶句したまま完全に固まってしまいました。 振り向いたその人の顔は 全面がケロイド状態になっており、 どこが鼻でどこが目なのかすら 判別がつきかねるようなものだったのです。 『逃げなければ!!』 瞬間的にそう思ったのですが、 体が金縛りのようになり、 まったく身動きが取れないのです!! とにかく目をつぶり 『夢なら醒めてくれ!』 と、何度念じた事でしょうか。 4、5分後。 ゆっくりと目を開きました…。 そこで私が見たものは…。 私の眼前までせまったその人の顔!!! その後の記憶はまったく無いのです。 気絶したのでしょう…。 父に揺り起こされて目を覚ましました。 その事を父に話すと 夢でも見たんだろうとまったく取り合ってくれません。 しかし私のあまりの狂乱振りに 母がお店の人に誰か車に乗っていたか聞きに行ってくれました。 数分後 店からは母と共に店のマスターが出てきました。 そして私にこう尋ねたのです。 『その人はどんな人でしたか?』 私は夢中でその人の特徴を彼に伝えました。 するとマスターの目から 一筋の涙がこぼれたのです。 そして彼は淡々とした口調で語り始めました。 『それはおそらく4年前に焼身自殺をしたうちの娘です…』 マスターの娘さんは高校でいじめらたのを苦に 自殺してしまっていたのでした。 彼女は駐車場にあったガソリンをかぶり 自らの身を焼いたのだそうです…。 その時、私は思い出しました。 気絶する前に彼女が言葉を発した事を…。 『憎い…』 と…。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
2人が登録しています
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった42
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
ひっそりと話題になってる心霊系の本
心霊浄化師 神楽京 恐怖の地下屋敷
心霊特捜 <新装版> 心霊特捜 <新装版> (双葉文庫)
心霊探偵八雲1 赤い瞳は知っている (角川文庫)
月下の黒龍 浮雲心霊奇譚 (集英社文庫)
ルポ“霊能者”に会いに行く 「本物」は存在するのか
新 心霊探偵八雲 赤眼の呪縛
前の話:【洒落怖】117
次の話:【洒落怖】語り掛けてくれてた言葉
怖い話 No.9839
【洒落怖】投身自殺
1479
50
中編3分
怖い話 No.17546
【洒落怖】サ○○
1684
37
1
短編2分
怖い話 No.1111
【洒落怖】八百屋の旦那
朗読 りょりょの怪談チャンネル【作業用かいだん朗読】
2515
47
長編7分
怖い話 No.10393
【洒落怖】忘れ物の神様
1117
33
怖い話 No.461
【洒落怖】アキオ
1211
28
怖い話 No.9016
【洒落怖】逆てけてけ
朗読 ポポピオカルトch.
2033
39
怖い話 No.18109
【洒落怖】死んだ人目線
1537
29
短編1分
怖い話 No.8574
【洒落怖】捨て台詞
2071
怖い話 No.10337
【洒落怖】OL風の綺麗なお姉さん
2222
怖い話 No.9777
【洒落怖】パッシングされた理由
1628
35
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
消えた彼女
でんわ
でんでん
着信7百回の男
戦中の魔物
オヤジ殺し
笑う女の夢
はいじま駅
団地での新聞配達