怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
山の上の廃病院
お気に入り
1505
35
0
長編5分
コピー
「山の上の廃病院」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
高校生の時の実話。 地元の中学校時代の友達2人と 近くの山に肝試しみたいなことをやりに行こう という話になった。 その山はそれほど高くなく、 頂上が広場になっている。 さらにそばに病院が建っており、 現在は使われていないその病院の旧館跡が 廃墟の状態で残っている。 予定ではその病院の旧館探索してから、山を登る道にでて 頂上で缶ビールで乾杯してから、 反対側のふもとに下りる道から山を下る、というプラン。 深夜1時過ぎに3人で、 まず病院裏の旧館跡に進入。 本当に荒れ放題で、 マットレスのない鉄パイプのベット、倒れたイス、 医療機具の入っていたと思われるガラス戸棚、 部屋の隅に丸めて放置してあるシーツ、 積み重なった段ボール、 それらが、割れっぱなしの窓からの月明かりに照らされている。 その時、異常な音がするとか 何か奇妙なものが見えたということはないのだが オレの気分がなんかおかしい。 肝試しをやっているのだから恐いという気持ちはあるのだが 恐怖とは違った何か、 体のなかから寒気がして胸が押さえつけられるような 風邪や高熱の時に感じる、 具体的な悪寒がするようになってきた。 臆病だと馬鹿にされるのが嫌だったので友人にも言い出せず、 そのまま病院から出ると山への道を進んだ。 狭い一本道である山道をダンゴ状に3人並んで進んでいった。 オレは最後尾。 月が明るい夜だったので、 道も周りの木々もよく見ることができる。 しばらく進んでいくうちに、 気分の悪さが徐々に増していく。 そしてもう一つ奇妙なことが起こり始めた。 道の両側に設置された木の策の向こうから、 何やらボソボソって感じで話し声のようなものが聞こえてくる。 誰か人がいるのかと思ったがそれはない。 木の策のむこうは腰の高さくらいの植物が群生していて 策から2メートルくらいで崖になっている。 そんなところに人がいるはずもない。 その声は明らかに人の声に聞こえ、 何事かをボソボソと言っているようなのだが 言葉がはっきりと聞き取れない。 左右どっち側から聞こえてくるのかもよくわからない。 上からだといわれればそうだったこかもしれない。 しかもその声は、 オレたちが道を進んで行っても、 ずっとついてくるように依然として聞こえつづける。 さらに奇妙なことに、 オレがその声のことを話そうとしても声が出てこない。 金縛りにあったときのように力を込めても 体全体が固まった感じで声が出ない感じとは違い 喉にしゃべろうという意思が伝わらない。 足はしっかりと歩き続けているのだが 口がなぜか開かない。 自分自身もなぜか どうしても話さなきゃという意思が湧いてこないのだ。 気づいてみれば、 他の二人も山道に入ってからはずっと無口。 ひょっとして前の二人にもこの声は聞こえているのか。 そしてついに頂上の広場に出た。 その頃にはいつのまにかボソボソという声は聞こえなくなったいた。 頂上広場でようやく口を開くことが出来た。 本来は真っ先に、 ずっと聞こえていた声のことが話として出てくるはずなのだが その時はなぜか 「・・・頂上かな」 「・・・ああ」 「・・・だな」 っていうような会話にしかならない。 3人ともほとんど黙り込み、沈黙がつづく。 月明かりで周囲もお互いの顔も良く見ることができる。 特に異常なことは見られないが、 感じる悪寒は相変わらずだ そしてひとりが、ようやく 「・・・じゃあビール飲むか」 と言い、オレともう一人の友人は 「・・・うん」 とだけ答える。 その時、いきなり「バンッ」という 大きな爆発音みたいな音が近くから聞こえた その瞬間、急に体が軽くなった。 誰からともなく オレ達は山の反対側に下だる道を 一目散で走り下って行った。 みんなひと言の叫び声もあげない。 夜道の細い山道を走って下るのは危険なのだが その時は不思議と誰かが転んだりすることもなく、 10分くらいでふもとに辿り着いた。 3人とも息を切らしていたが、 ようやく口を開くことが自由になった。 体の気分の悪さもいつのまにか治っている。 みんなの話では、 山道での声、病院からの悪寒とも オレ以外の2人ともが感じていたとのこと。 口を開くことも、 奇妙なことを告げるべく言葉も なぜかでてこなかったというのも一緒だった。 そして頂上広場で聞こえた音は 一体何だったのかという話になった時 オレは友人が背中に背負ったリュックから なにやらポタポタと液体が垂れていることに気づいた そのことを告げて急いでリュックを開けると、 なんと中では頂上で飲むはずだった缶ビールが、 缶の中から何かが破裂したかのように真ん中がバックリと裂けていた さらにオレのカバンの中のビール、 もう一人の友人のビールも同じように避けて、 カバンの中がグショグショに濡れていた。 恐らく頂上で聞いた音は この破裂音だったのだろう 後に高校の教師にも話したが、 高山地区ならまったくありえなくもないが、 ふつうの町にあるような山で そんな風に缶が破裂するなんて絶対にありえないとのこと。 もちろん恐くてあれ以来、 その病院にも山にも近づいていない。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった35
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
ひっそりと話題になってる心霊系の本
訳アリ心霊マンション 4巻【電子特典付き】 (バンチコミックス)
あかりとシロの心霊夜話 36巻
訳アリ心霊マンション 1巻【電子特典付き】 (バンチコミックス)
新 心霊探偵八雲 赤眼の呪縛
訳アリ心霊マンション 2巻【電子特典付き】 (バンチコミックス)
訳アリ心霊マンション 3巻【電子特典付き】 (バンチコミックス)
前の話:【洒落怖】5ミリ
次の話:【洒落怖】君もそう思うかね
怖い話 No.515
【洒落怖】海は怖い
朗読 りょりょの怪談チャンネル【作業用かいだん朗読】
2021
31
長編6分
怖い話 No.7124
【洒落怖】象の足
1903
49
1
短編1分
怖い話 No.10250
【洒落怖】怒鳴る姪っ子
1469
38
短編2分
怖い話 No.22489
【洒落怖】場所が悪い
796
10
怖い話 No.37
【洒落怖】裏山の廃墟
朗読 榊原夢の牢毒ちゃんねる
2635
40
中編3分
怖い話 No.21166
【洒落怖】バッグ持ったおばさん
1326
9
怖い話 No.7822
【洒落怖】実家から持ってきた石
2204
43
中編4分
怖い話 No.8327
【洒落怖】職質
1669
44
怖い話 No.18328
【洒落怖】あの店
1105
怖い話 No.17096
【洒落怖】神の子だと崇められていたお兄さん
2578
41
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
切り裂き魔
夜中に服を着替えさせられた
偽コトリバコ
5分間の留守電
神様に貰ったチャンス
キャベツの千切り
一年に一度村を無人化
夢じゃないよー