怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
トンネルの上にある廃病院
お気に入り
2473
45
1
0
長編6分
コピー
「トンネルの上にある廃病院」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
中学生くらいの時の話。 当時仲の良かった4人で、 肝試しすることになったんだ。 俺の他をA・B・Cとしておこうか。 夏だったし、 地区にあるトンネルの上に丁度良さげな廃病院があるってんでさ、 その日の深夜にいくことにした。 結構距離があったけど、 自転車でいったのよ。 で、トンネルの前まで着いて横から階段を登る。 暫く草を分けて進んでくと病院が見えてきた。 まだ結構距離あるなぁなんて思ってたら、 Aが目標を目前にして、 「すまん、やっぱり絶対入りたく無い。気持ち悪い」 って言い出したんだけど、 残りの2人がテンション上がり切ってて、 「勿体ないよ此処まで来たのに。 俺たちだけでも行っちゃうよ?」 「此処で待ってる方が怖く無いか?」 って言ったんだけど、 どうしても無理らしい。 「いいよ、三人で行って来てくれ。 トンネルの前で待ってるから、ごめんな。 つか本当にいくの? やめといた方がいいよ」 トンネルも一応心霊スポットで有名なんだが、 そっちの方がマシだとまで言う。 俺はそれで少しびびっちゃったんだけど、 「そか、わかった俺たちだけで行くよ」 『俺たち』の中に俺も入ってんだろうなぁと思い、 もう着いていくことにした。 「なんかあっても、 絶対自分たちでなんとかしようと思うなよ。 後で誰か連れて来た方がマシだから、すぐにげてこい」 Aが言った。 俺は完全にとどめを刺された。 また暫く歩いて、 やっとこさ前までついた。 「うほー雰囲気あるなぁ!」 Bは楽しそうだが、 俺はさっきAに言われたこともあって、 かなりビビり始めていた。 「だれかいますかぁー? きたねぇとこですねー。 うわぁボロボロ」 Cは楽しそうに病院に入っていく。 おれはタモリの怖い話を思い出してしまう。 「いたらどうすんだよ、やめとけ」 「録音してるわけじゃないんだから。大丈夫だろ」 一階には手術台?以外特にめぼしい物がなく、 二階に上がることにした。 階段を上がって右手に廊下が伸び、 その突き当たりで廊下が右に折れていた。 なんかわからんけど、 そこがどうしようもなく怖くて、 気持ち悪かった。 Aの気持ちが分かった気がした。 「も…もういいだろ?帰ろうぜ」 「あそこだけっ調べてっ来るわ、 怖いならお前もうここにいろよっ」 Cが妙に冷たく、 たまに何かを飲み込む様に言い放った。 BどCが廊下を慎重に進んで行って、 角に差し掛かった。 Bが膝からゆっくりうつ伏せになり、 Cは廊下の先を見つめて 「フーッ……フーッ……」 深呼吸の様な、 変な息の吐き方をしだした。 体に動きがなかったから、 吐き出してたのか。 Aの言葉を思い出す。 俺には何もできないんだと自分に言い訳をしながら、 咄嗟に逃げ出した。 いまやさっきの気持悪い感じが、 病院全体に広がってる気がした。 「っおォっ……グッぶっ……ごェえ……」 何か吐き出そうとしているが、 何も出てこない。 そんな嗚咽が聴こえてきた。 Bの声だ。 直後に妙にはっきり、 「んぁ……カ……っカ……り」 音声に、 ストロボかトレモロを当てた様な声が聞こえる。 BかCがおかしくなったのかと思っていたが、 今でもわからない。 走りたくなかった。 出来るだけだれにもに気付かれず、 逃げると言うよりもその場を離れたかった。 やっと病院を抜けて全力で走り出し、 Aのところまでたどり着く。 「やばい!どうしよう! あいつらが、その!倒れちゃって! あの!どうしよう!」 「俺たちだけで帰ろう」 「ふえぇ!?」 肩透かしを食らった。 「俺たちじゃどうしようもねぇよ。 仮に霊が見えたとして何ができんの? 急ぐぞ。 俺たちまで倒れるようなことがあったら それこそどうすんのさ?」 「いや、あっ!でもっ!!」 こんな時にいやに冷静だし、 正論すぎて反論できなかった。 「おぃーなんでおいていくんだよ!」 寒気がした。 BとCだ。 ヘラヘラして階段の上に立っている。 「おまえら大丈夫かよ…?」 笑顔で近づこうとすると、 すごい力でAに腕をつかまれた。 普段からアイラインを引いたように目がぱっちりした奴だが、 いつにもまして大きくなっていた。 「おーい。おまえらそこにいろ、別々に帰ろうぜ」 そう言うや否や、 Aが自転車にまたがった。 「いそげ、にげるぞ」 俺に囁いた。 『帰る』から『逃げる』に言葉が変わっている事で、 事態を把握した。 BとCが何やらわめいているが、 俺たちは全力で自転車を漕ぎだした。 「別にあいつらにおかしいとこはないのかもしれない。 気持悪い感じもしなかったしな。 でもお前息切らして走ってきたのに、 あいつらに全然疲れてなかったろ? つか、時間的にもおかしいんじゃ無いか?」 言われればそうだ。 また怖くなってきた。 「取り敢えずO神社行こう。 最悪今日は泊めてもらおうな」 Aはずっと無表情で、 俺をあやす様に言った。 俺は泣き出してしまった。 階段を駆け上がり境内に入った。 「すみません!誰かいませんか」 Aが叫ぶと、 不機嫌そうなおっさんが出てきた。 「何時だと思ってんだ! ややこしいもん連れてきやがって! クソガキが!何やらかした!」 よかったよかった。 ここの人は本物らしい。 一通り起こったことを俺が話すと、 「その友達は外まできてるみたいだぞ。 ここまで入ってこないとこをみると、 そう言うことなんだろう。 今日はここで寝ろ。 そんな得体のしれんもん、 俺にはどうにもできんし、 調べるつもりも無い」 その日、 泣きながら眠りについた。 残りの夏休みは、 妙な罪悪感に苛まれながら過ごした。 BとCには意図的に会わないようにした。 そしてその年の冬、 Cは授業のマラソン中にコースを外れて、 神社の階段の途中にある、 大きな灯篭に押しつぶされて死んでしまった。 大人でも倒すのは到底無理なほど大きい。 Bは一昨日、 他府県から地元に帰ってきたが、 家には顔も見せず、 『ただいま』という留守電を両親に遺し自殺した。 この話を書こうと思ったのはBが死んだからなんだ。 んで、次は俺なんじゃないかと思ってる。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
1人が登録しています
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった45
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
漫画売れ筋
私の日常。
Get Backers 奪還屋【極!単行本シリーズ】1巻
乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です 13 (ドラゴンコミックスエイジ)
BLUE GIANT MOMENTUM(3) (ビッグコミックススペシャル)
ぼっち・ざ・ろっく! 7巻 (まんがタイムKRコミックス)
ドカ食いダイスキ! もちづきさん 1 (ヤングアニマルコミックス)
前の話:【洒落怖】某国の女の子がくれた手紙の内容
次の話:【洒落怖】キャバ嬢と男たちの集団
怖い話 No.17051
【洒落怖】夜の山道でマラソンの練習
1656
39
長編5分
怖い話 No.9434
【洒落怖】エレベーターを降りると
1382
33
短編2分
怖い話 No.9639
【洒落怖】表示された文字
1818
47
短編1分
怖い話 No.464
【洒落怖】黒板の顔
1262
怖い話 No.22393
【洒落怖】一家心中
823
9
怖い話 No.10507
【洒落怖】不思議な出来事
1808
27
怖い話 No.9730
【洒落怖】外付けの非常階段
朗読 OCCULT HITORI 怪談朗読ラジオ オカルトヒトリ,りょりょの怪談チャンネル【作業用かいだん朗読】
2179
52
長編10分
怖い話 No.22358
【洒落怖】ごうち
朗読 OCCULT HITORI 怪談朗読ラジオ オカルトヒトリ
582
25
長編20分
怖い話 No.999
【洒落怖】警備会社での体験
2064
21
怖い話 No.8734
【洒落怖】気ままな猫
1601
43
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
どうか呪わないで。 空き巣より
逆吸血鬼と存在しない町
一年に一度村を無人化
普通の彼女じゃない
あんた死ぬよ
降って沸いた心霊現象
好奇心
タヌキ
赤猫