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カーナビの目的地
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大学4年生の初夏の話 といっても2年前だけれども… アパートは都心から離れるため、 衣服や家電関係は 車でないとなかなか行き難いものがあった。 ある日、仲の良い友人Aと、 私の車で服を買いに行こうという話になった。 ところが、 私の車のバッテリーが上がってしまっていた。 普段なら車のことは後にして 電車で行こうと思うのだが、 何故かバッテリーを充電しようと思った。 近場で且つ車持ちの友人に連絡を取ってみたところ、 友人Bが 「都心の駅まで送迎をしてくれるなら、 車を貸してやんよ。 迎えは深夜だけど」 と言ってくれたので、 内心 「なら充電させてくれた方が(ry」 等と思いつつ、 そこは承諾。 Aにこれまでの経緯を説明し、 これから一緒にB宅へ向かう旨を話した。 もともと大らかな性格Aは快諾してくれた。 しかし、Aが 「歩くのタルいから Bをこっちに呼んで、 充電してから行こうぜ」 と言い出した。 私は 「さっき快諾したやん!?」 と思ったが、 そもそもの原因は私なので、 Bと掛け合ってみると、 充電は嫌だが 車を持ってくることは承諾してくれた。 この時点で、 なんか違和感があった。 ほどなくして、 Bの車が到着し、 A、Bと駅へ向かい、 その後Aと買い物を楽しんだ。 都心までの道程では 踏切を一度渡ってから、 線路沿いを走っていくという感じだ。 通いなれた道であるため カーナビを使うことはなかった。 しかし、 Aが妙に緊張というか 不安を感じているのが分かった。 私が慣れない車 (私の車は普通車、 Bのは軽というのもあった) を運転してい訳だし、 そもそも私の運転がDD(Death Drive)と言われるほど、 お世辞にも上手とは言えないのもあるのだろうと思ってた。 買い物が一通り終わったAと私は、 Bの迎えがAM2:00ということもあり、 一旦帰路についた。 この時もAから緊張が感じ取れたので、 和ませようと 夏の定番怪談話をした矢先だった。 今まで沈黙していたカーナビが 「700m先目的地です」 と言ったのだ。 その前の怪談話もあり、 Aと私はかなりビビッて顔を見合わせた。 だが何より驚いたのは、 700m先は踏切の真上だった。 カーナビの画面も 目的地が踏切になっている。 私の知る限り、 それまでカーナビには AもBも触れていない。 お互いカーナビの調子が悪かったということにし、 カーナビの目的地を削除した。 どちらにせよ踏切は渡らなければ帰れないので渡ったのだが、 渡り切った後でカーナビが道案内を始めた。 Aと私は無言で見合わせ、 もう一度カーナビの画面を確認。 目的地は踏切。 しかもこの先にあるところだ。 最早、調子が悪いなんて事ではない。 幽霊かそういうものだと感じた。 とりあえず無視することにして、 車を走らせた。 その間、 踏切を目的地にして カーナビの案内が続いた。 初めの数回は目的地の削除をしていたが、 効果がなかったのであきらめた。 通り過ぎる度に、 その先にあるものを目的地にした道案内が続くので、 Aと私は恐怖とパニックで半泣きだった。 通り過ぎる踏切がなくなったところで、 ラジオから感情のない女性の声で 「おろしてよ」 と声が聞こえてきた。 私は 「ギャッ」 とうめいてしまった。 Aはうつむいて無言だった。 ラジオからは 「早く戻って」 と声が続いた。 さらに怒った感じで 「早く...」 と聞こえてきた辺りで、 Aが堰を切ったようにキレて ラジオに罵声を浴びせだした。 「ふざけるな!!」 「昼間からまとわりついてんじゃねーよ!!」 「キレたいのこっちだ!!」 「お前なんざ消えちまえ!!」 「失せろ!!」 的なことを矢継ぎ早に言いながら、 ラジオをガンガン殴ってた。 運転しながらキレてるAの横顔を見たら、 涙流しながら鬼のような形相してた。 数分後、 またAは無言になったというか眠ってた。 いつの間にかカーナビの目的地は消えており、 ラジオからも声が聞こえなくなっていた。 家についたところで、 Aを起こした。 「昼間からまとわりついてた」 ってところが気になって、 どういうことか聞いたが 「何のことだ?」 と返ってきた。 そもそも、 最初の「おろしてよ」辺りで 意識がなかったらしい。 キレてたあんたはなんなんだよ?とか、 昼間からってなんだよ?とか、 いろいろ疑問が残ったが 大事に至らなくて良かったということで、 めでたしめでたしとなった。 それ以来、 Aと私はBの車に乗らないことにした。 Bのお迎えに関してだが、 何故か私の車のバッテリー上がりが直っていたので、 私の車で行きました。 私の車からは怪奇現象は起きなかったし、 事故を起こしそうになるとかもなかった。 Bには 「俺の車で充電したのかよ!?」 と怒られたが、 とりあえずそういう事にしておいた。 怪奇現象については伏せて カーナビ故障してるぞと言うと、 故障も何もカーナビ使ってないから 線を切ってあると返ってきた。 最早、 「そうか...」 としか言えなかった。 ちなみにAがキレるところを見たのは、 後にも先にもあれが初めてです。 カーナビやラジオの件も怖かったけど、 あの時のAの顔は恐さと意外さで 今でも頭に焼き付いている。
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