怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
探検ごっこ
お気に入り
1093
41
0
中編4分
コピー
「探検ごっこ」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
ガキのころ、 俺達の間では探検ごっこが流行っており、 林や廃墟、使用されていない用水路など、 近所の様々な場所を探索していた。 慣れてくると子供ながらに凝り始め、 虫や蛇対策に極力肌を露出しない服装やほこり対策にマスクの着用、 メンバーがはぐれた場合のSOSサインとして笛を携帯するなど、 準備に余念がなく、また独創的な探検場所の設定など、 俺達は6年生屈指の探検チームだった。 今回のターゲットは空き家だった。 線路沿いの広い空き地のとなりにポツンとある平屋で、 もう長いことだれも住んでいないようだった。 俺はマッピング担当だったので、 今回のような狭い対象はあまりやる気がおきなかったが、 A君がどうしても、というので決行する運びとなった。 A君が言うには、 別のチームが勝手口のベニヤで補修された穴を破ることに成功したらしいが、 その際メンバーの一人が怪我を負ったらしく、 そのチームの探検は中止になったらしい。 そのため労せずして探検できるうえ、 建物なのでなにかお宝を発掘できるかもしれない、 とのことだった。 早速計画を立てて、 晴れたある土曜の午後、 メンバー4人で空き屋に向かった。 実際敷地内に入ると、 予想以上に荒れていた。 といっても草が伸びたり、 サッシがボロボロに朽ち果てていたり、 と人の手が入った荒れ方ではなかった。 勝手口にまわると、 たしかに補修されたベニヤが何かでたたき割られていた。 入口としては少し穴の大きさが不足していたので工具で穴を拡げ、 俺達は家に入った。 室内はものすごいほこりの量だったがさほど荒れておらず、 置き捨てられた家具や段ボールなどが整然と並べられていた。 とりあえず光が欲しい、ということで 雨戸を開けようとしたが動かず断念、 懐中電灯の光の身で探索することにした。 ひとしきり探索したがあまり得られるものはなく、 みなの士気が下がりかけたころ、 俺は妙なことに気がついた。 マッピングした室内と外からみた家の外形が一致しない。 家の隅に壁に囲まれたスペースが残っている。 もう一度その壁を調べてみると、 見つけた。 本棚から上にはみ出た引き戸。 つまり戸の前に本棚を設置していたのだ。 何のために?本棚の本を取り出し、 軽くして本棚をよけるとやはり引き戸があった。 Bが引き戸を開けると、 4畳ほどの和室があった。 懐中電灯に照らした先に 奇妙なものがいた。 三人というか、三匹というか、 身長が俺達より小さく、 わりに頭が大きい。 目が非常に大きく、 鼻と口は小さい。 汚いTシャツを着ており、 ズボンは穿いていない。 体色はわからない。 全身赤ん坊の産毛程度のうっすらとした 体毛髪に覆われていたような気がする。 そしてものすごく生臭い。 心臓が飛び出すかと思うくらい緊張した。 しかし、 相手の方が様子がおかしかった。 突然あてられた光のせいか、 三人とも目を抑え鳥のような声でわめいている。 どうやら苦しんでいるようだ。 一人など目をかきむしっており、 膿のような液体がぽたぽた垂れていた。 それを見ていて気付いたが、 4本指だった。 B君がまず冷静さを取り戻し、 逃げるよう提案、 全員一致でその場から逃げた。 しかし、追いかけられるような気がしたことと、 彼らはすぐには動けないだろうという予感から、 俺は本棚を元に戻すことを進言し、 全員であわてて本棚を戻した。 というより、 より強固にバリケード状にして閉じ込めた。 そのまま俺達は近所の駄菓子屋に集まり、 探検の反省会をした。 AとCは戻るべきだ、 捕まえれば大ニュースになると主張したが、 頭がおかしいとしか思えなかった。 俺とBは得体のわからないものに近づく恐怖を語り、 彼らを説得した。 Bの毒があるかもしれない、 という発言が効き、 結局全員一致で二度とあの家には近付かないことにした。 生臭いにおいは俺達にも移っており、 風呂に入ってもなかなか落ちなかった。 後日、俺達の報告を受けた他のチームがその家に侵入したらしいが、 結局その隠し部屋には何もいなかったという。 家は数年後ラーメン屋になった。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった41
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
いま注目されてる怖い話
フォロワーさんの本当にあった怖い話 : 2 (アクションコミックス)
本当にあった怖い話: −コマラセラレタ (あん堂)
5分で読める! 誰かに話したくなる怖いはなし (宝島社文庫)
「超」怖い話 癸 (竹書房怪談文庫)
実際にあった怖い話 2024年9月号
ちょっと怖い話1 フォロワーさんのひとこと体験談
前の話:【洒落怖】一本の木
次の話:【洒落怖】兄貴とそのマンションに住んでる友達とで遊んでた
怖い話 No.14895
【洒落怖】ガジュマルの下
1890
30
短編2分
怖い話 No.86
【洒落怖】古いお寺の黄色い光
1505
39
怖い話 No.9066
【洒落怖】知り合いの家にあった古本
1730
43
1
中編3分
怖い話 No.21235
【洒落怖】当り屋のオッサン
914
21
怖い話 No.8665
【洒落怖】動物達の試練
1360
45
長編5分
怖い話 No.22341
【洒落怖】死人を占う
983
16
怖い話 No.1578
【洒落怖】あのくぼんだ岩場の中には絶対行くな
2106
50
短編1分
怖い話 No.1868
【洒落怖】不在
1503
26
怖い話 No.14504
【洒落怖】異常な事故
1548
怖い話 No.22336
【洒落怖】謎の黒い生物
810
15
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
切り裂き魔
夜中に服を着替えさせられた
偽コトリバコ
5分間の留守電
神様に貰ったチャンス
キャベツの千切り
一年に一度村を無人化
夢じゃないよー