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僕、色弱なんですよね
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一つ怖かった体験を書きます。 僕が18歳の時、 ある男の人と出会いました。 今にして思うとこの方との出会いこそが 恐怖体験だったのだなぁーと思います。 知り合った場所は、バイト場。 僕の4歳年上な彼を仮に綿野さんとします。 似た波長を持つ人間ってすぐ仲良くなりません? バイトのノウハウを教えてくれ、 気さくな雰囲気を持ち、 どこか近い感じがした綿野さんに 兄を持った様な感覚と親友を持った感覚を覚えました。 そんな綿野さんは日系ブラジル人。 2世でした。 12歳から家族皆で日本に移住したそうです。 育った環境からかとても陽気で明るく、 澄んだキレイなブラウンの瞳に整った顔。 それでいて気取ってない。 お客さんからも従業員からも好かれていました (僕たちの職場はダーツバー) でもこの綿野さんの’陰’な部分を 皆が知ることはありませんでした。 僕と綿野さんはすごく仲良くなりました。 二人とも目立ちたがり、祭り好き、酒好き、 前に書いたように波長が合い 仲良くなるのに時間はかかりませんでした。 二人で店が終わった3時過ぎから飲む事も 度々ありました。 そんなある日、 二人で僕のアパートで飲んでいると体の話になりました。 「体の特徴ですか? んー、あまりいい特徴ではありませんけど 僕、色弱なんですよねー。」 そう僕が言うと綿野さんが 「へー。」 「体調によって度合いも変わってきて、 酷い時は白黒映画みたいに視界がなるんですよー。」 少し大袈裟だが事実。 酷い時は白黒映画ほどはないが、 ’グレー’が強くなる感じ。 まー今では毎日その視界だが。 「マジか!それはすげー! 今は!?どーだ!?何色だ!?」 いきなりの綿野さんのくいつきにタジろんだが、 「今はまぁ普通ですよ。 普通って言っても僕レベルの普通っすけどね。 てか急になんなんですか?」 綿野さんは興奮していた。 「俺、色ってすごい魅かれるんだよ。 例えば人間が青色だったら空は何色に見えるんだ?」 ?酔っているのかと思った。 「俺が視てる青とお前の視てる青は違うよな?」 「あーまぁーそーですねー。」 「お前の色を俺は視れない、 お前は俺の色を視れない。」 「いったい何ですか?もー飲みましょーよ」 笑って僕が答える。 「でもそれってどっちが正しい色なんだろーな?」 「本当は病気とされているお前の目が正しくて、 俺達普通とされている奴がおかしんじゃないのが?」 ここから少し鳥肌が立つ。 「だいたい日本人の言う’肌色’って何だ? お前の色が’肌’なら俺は何色だ?」 「俺は肌じゃないのか? でもお前の’視てる’肌は他の皆とは違うんだろ?」 「じゃあ黒人は!?白人はなんだ!?」 「いや、この場合はお前’も’視てるか。。」 興奮している。 完全に瞳孔が開いている。 大きい目をギョロギョロとさせている。 ブツブツ言っている。 支離滅裂だと思った。 怖い。 綿野さんが怖い。 綿野さんの目が怖い。 綿野さんの目の色が怖い。 自分と違うブラウンの目がギョロギョロと動く。 怖い。 視界が悪くなる。 こんなにはっきり色が変わる瞬間を体感するのは初めてだ。 黄色と緑は緑。 水色も紺色も存在しない。青 全体的にグレーになっていく。 視界が悪いのをこんなに恐れたのは初めてだった。 「今何色だ?」 唐突に綿野さんが質問する。 「何がですか?」 冷や汗をバレまいと 下向き加減でそれだけなんとか答える。 「俺の瞳」 僕は涙が出た。 綿野さんの大きい瞳が見開き、 瞳孔の開いた目からじーーっと視られる。 ただじーっと。 少し間を置き僕が答える。 「ブラウンです。」 「アーーーーーーーーっはっはっはっはははははは。」 いつもの陽気な綿野さんに戻る。 しかしこれほど人の笑顔を怖く思った日はなかった。 しばらくして聞いた。 「色を聞いた時、 僕の視界が変わった事わかったんですか?」 「おう!」 やはりなと思った。 今でもたまに信じれないが、 綿野さんは不思議な力がある。 特殊とか霊能的とはちょっと違う。 なにか原始的。野蛮。破滅的。 左脳がないような人だった。 「なんでわかったんですか?」 「お前の色が変わった。」 笑いながら冗談風に言うが、 マジなんだと思った。 「ちなみにあれ嘘だろ?」 「何がですか?」 「俺の瞳の色」 「・・・何でそー思うんすか?」 「直感。」 綿野さんは直感で競馬をしたらいいのにと思った。 そしてなんだか笑えた。 「お前の色を俺は視れない、 お前は俺の色を視れない。」 そう言った綿野さんだが、 嘘と見破った彼には 僕の視た’色’を視れたのか。 またそれは何色か。 今となっては気になる所です。
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