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舞子墓園
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地元にある舞子墓園ってとこで自分と友達が体験した話。 自分の人生の中で唯一といっていいくらい ハッキリ異常だと言い切れるおかしな体験だった。 そこはそこそこ大きな下り峠の中に墓園を作ったような場所で、 それなりに色々な噂はあった。 夏になれば自分も友達と一緒に肝試しをしたり 写真を撮ったりしたけど、 一度も心霊的なことは起こらなかった。 そんな夏が過ぎた冬のある日の夜、 遊びにいった帰り道友達とチャリを押しながら、 「近道なるし墓園通って帰ろうや」 という話になった。 墓園は結構急な上り道なだけあって 確かに近道になる。 二人でチャリを押しながら墓園に入っていった。 世間話をしつつ墓園の中の車道を進む。 ここは基本的に灯りが無いので、 車が来たらすぐにわかる。 中程まで進み、 街灯が全く無い曲がり道に入った辺りで、 何かがおかしいことに気づく。 自分達の周りが異常なまでに暗い。 暗いなんてもんじゃない、 ほとんど視界がゼロ。 手元以外何も見えない。 本当に何も見えない。 いつの間にか会話が無くなっていた友達に声をかける。 友達の顔も真っ暗で見えない。 「なぁ、そこおるよな?」 「うん・・おるで」 「ちょっと暗すぎへん?」 「やっぱそうやんな・・」 「なんかおかしない?」 「おかしい、おかしいでこれ」 絶対におかしい。 いくら夜で街灯が無いからって、 ここまで真っ暗になるなんておかしい。 とにかく前に進むしかないと思っていたら、 今度は何かグニャグニャした感覚がする。 目の前がモザイクかかっているみたいにグニャグニャしてる。 「なんかグニャグニャせん?」 「する、めっちゃ気持ち悪い」 なんかもう自分が どの方向に進んでいるのかがわからなくなってきた。 というか前に進んでいるのかどうかもわからなくなってきた。 そのくらい真っ暗。 そして、 ここからは今思い出しても鳥肌が立つんだけど、 急に 『もう動きたくない』 『ここにいたい』 『もう何もしたくない』 っていう感情がドンドン湧き上がってきた。 自分の心の中がそういう感情で一杯になってしまった。 「ごめん、ちょっと止まろう」 「あかん!進もう!」 「ちょっとだけ、おれもういやや」 「あかんて!手に力入れて進むねん!」 友達のその声と、 チャリがあって本当によかったと思う。 俺はもう目を閉じてチャリを押すことだけ考えた。 ハンドルを強く握って チャリが前に進んでいるという感触をひたすら感じて、 自分に 『帰る、家に帰る、帰る』 と言い聞かせた。 そして友達の 「灯りや」 という声で目を開けた。 前に街灯が見える。 俺たちはそのままのスピードで街灯の下まで行った。 そして二人で、 「なんやったん今の!?」 「マジで何!?」 「なぁ!!」 「意味わからん!!意味わからん!!」 今きた道を振り返る。 相変わらずその道は真っ暗で、 とてもとてもそこにまた入っていく気にはならなかった。 俺たちはチャリに乗ってダッシュで家に帰った。 月日が経って、免許を取り、 車で友達を複数人連れてその道にいったけど、 あの時の暗さは結局一度も体験できなかった。 今でもその友達とは、 あの時の話をして盛り上がる。 後日談としてとても興味深い話がひとつあって、 その墓園のすぐ近くにある賢いほうの高校に通ってた友達が 担任から聞いた話。 その担任はアメフト部の顧問をしていて、 昔はその墓園でランニングするのがメニューになっていた。 ある日、 ランニングにいった部員が いつまでたっても帰って来ない。 顧問が様子を見にいくと、 アメフト部員が何人か座りこんで全く動こうとしない。 話を聞くと、 「腹が減った」 「飯が食いたい」 「どこもいきたくない」 としか言わない。 すぐに他の部員にたらふくオニギリを買ってこさせ、 それを食べさせると、 大量のオニギリをバクバクバクバクと あっという間に食べてしまった。 そしてケロリと元気になったという話。 部員がふざけている様子は一切なかった。 顧問はこれを『ヒダル神』の仕業だとして 代々生徒に話しているそうな。 自分達がした体験とよく似ていたので、 この話を聞いた時は少し鳥肌が経った。 あの時は全然お腹は減らなかったから、 ヒダル神と関係は無いかもしれないけど。
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