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酷いでしょ
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これはかなり昔の話だが・・・、 いまだに人に話すと体調が悪くなる。 当時、高校生だったオレは、夏休みを利用して、 田舎から東京へ旅行することになった。 ちょうどEXSPOなんとかって博覧会が筑波で開催されたりして、 楽しい余暇をすごしたオレは、 予定よりひとつ遅れた飛行機に乗って、 無事に田舎に帰ったのだが、ニュースを観て驚いた。 初めに予定した飛行機が落ちたらしい・・・。 ああ、よかったねえ、助かったよ。 危なかったなあ。 そのときはそれですんだが、 それから1週間後。 あの悪名高い写真週刊誌FとFDが、 こぞって事故現場の写真を掲載した。 あのころのオレはまだ社会的に未成熟で、 部活の帰りにそれらを手にとり、そして『笑った』。 そしてその夜・・・・。 オレは浅い夢の中で、 今日あの雑誌を手にしたコンビニにいた。 友達数人と、下品な声で笑いあってる。 「げははは、ひでえなあ、これ。真っ黒こげじゃん!」 「ホントひでえなあ、げらげら」 「・・・・・・・・」 「酷いでしょう?・・・・」 ん? 何時の間にかオレの隣に、 夏なのに帽子を深くかぶり、 長いコートを着た男が立っていた。 そして、 おれに蚊の泣くような声で話かけてきた。 「酷いでしょう・・・・」 「はあ・・・そうですね」 なんだコイツ? まあいいや。 おいおい、この写真も酷いぜ! あはははは! 「・・・・・・」 「・・・酷いでしょう?・・・・」 え?またお前?なに? 「ああ、はいはい、酷いですよねえ」 なんだよ、馴れ馴れしいなあ。 おい、こっちの雑誌もすげえよ! なんだこりゃあ・・・わあーボロボロ・・・あはははは! 「・・・・・・・」 「・・酷い・・・でしょう・・・」 え?またかよ。 そうですね、酷いですよね! 変なオヤジだなあ・・・・。 「酷いでしょう・・・・!」 なんだよしつこいなああ! 振り向いたオレに帽子とコートがはらりと落ちて、 男の顔が飛び込んできた。 「酷いでしょう・・・!!!!」 うああああああ! そこにいたのはまぎれもなく、 写真週刊誌の黒焦げの男だった。 恐怖のあまりへたれこむオレの耳元で、 確かめるように彼はもう一度聞いてきた。 「ひ・ど・い・でしょう?」 はっ!と目がさめたが、体が動かない! 金縛りだ・・・。 時間は夜中の二時、三時頃か。 うああ・・いやだなあ。 変な夢見た挙句、金縛りかよ。 でも夢でよかったよ。 ああ怖かったなあ。 でもこの金縛りどうしよう・・・。 心霊現象には多少の慣れもあって、 そのときオレは比較的冷静だった。 そう、部屋の隅の気配に気づくまでは・・・・。 おりゃあ・・・のんきなオレは、 筋力で金縛りをなんとかしようと奮戦してみたが、 やっぱり動かない。 そのうち暗闇に目が慣れてきた。 ・・・あれ? 天井の左隅になにかいる・・・。 なんだ?黒い塊がうごめいてるぞ。 目が悪くよく見えない。 眼鏡は枕もとにあるが、 からだが動かない。 目に力を入れて、 もう一度天井を見る。 なんだろう?あれは・・・・。 もしかして・・・ そのとき、 聞き覚えのある声が耳元に聞こえた。 「ひ・ど・い・でしょう・・・!!!」 うああああああああ!!!!! ごめんなさい!すいません!なんまいだぶ!わあああああああ!!! おれは目を閉じて必死にあやまった。 あんなモノ見て笑ってはイケナイ。 死者を冒涜すのは恥べき事、 なんてコトをしてしまったんだ・・・。 影はじっとコッチを見据えている。 目は閉じてても気配でわかる。 気がついたら朝になってた。 わあー神様ありがとう! もう二度とあんな馬鹿なコトはしません。 この後このことは思い出すと、 偏頭痛になったり異常な吐き気を覚えたり、 しばらくオレを悩ませたが、 それもそのうちなくなり、 この話も自分自身のなかで風化していった・・・。 そして3年後・・・。 「聞きたい?」 「ききたああい・・・!」 大学生になった俺は、 バイトで小学生の塾の講師をやっていた。 ところが夏休みになると、 こいつらは騒いでばかりでヒトの話を聞かない。 そういうときオレは、 怖い話でやつらを黙らせた後、 授業を始めるのが日課だった。 これが効果覿面。 静かになること、なること。 しかし、手もちの話には限りがある。 そのとき、この話をふと思い出した。 「聞きたいか! 今日のは怖いぞお・・・。 先生が高校生の頃な飛行機事故が・・・」 「こわーい!」 「ひえー!こわいよなあ!」 うけた、うけた。 それから1週間後・・・。 「おはよう!」 「おはようございます」 「なんだみんな元気ないなあ。 今日は怖い話はいいのか?」 「・・・・・・・」 「ウン・・モウイイ・・・・」 「なんだ、ゴメン悪かったよ。 そんなに怖かったか、この間の話?」 「・・・・・・・」 「アノネ、センセイ。 モウコワイハナシヤメテ」 ありゃあ・・・。 こりゃ、やりすぎたか・・・。 「センセイ、アノネ・・・」 「うん?なんだ」 「アタシ、話ヲキイタ夜ニネ・・・・」 「うん・・・?」 「先生ト同ジ夢見タヨ・・・」 「え?同じ夢って・・・」 「同ジ夢。 オトコノヒト・・・ヒドイデショウ・・・アッタヨ」 「おい、おい冗談だろ?」 「ナンデアンナ話ヲシタノ! オカゲデ、ミンナ・・・!」 みんな?そのときオレは気づいた。 塾だから10数人のクラスなのだが、 みんな殺意にも似た目で、 オレを睨んでいることを・・・。 「みんな見ちゃったじゃない!黒焦げの男!!!」 これはホントの話です。
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