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部屋の壁に飾られた絵画
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風景写真を撮りながら一人旅をするのが趣味の私は、五年前の今日も北陸地方のある安宿に泊り機材のチェックをしていた。カメラは勿論素人レベルだから、むしろ地元の料理や景色が堪能できればと心を弾ませていた。ふと気になる事があった。部屋の壁に飾られた絵画が妙に大きい。狭い部屋の壁にどうにも不釣り合いなのだ。かと言って裏返して確認するほど度胸はなく、その日は夕方の漁港を撮影する為に一旦宿を出た。撮影の間もあの不釣り合いな絵画が頭をよぎる。どうにも気になり、撮影を早めに切り上げて宿へと戻った。そして頼んでおいた少し贅沢な夕食を楽しみ、ゆっくりと風呂に入ると、あっさりあの絵画の事は忘れていた。 風呂から戻ると、部屋には布団が敷かれていた。撮影機材を片付けながらガイドブックを広げて明日の予定を考える。すると、何かの気配で振り返った。すでに敷いてある布団の真ん中が、気のせいか盛り上がっている。誰かが入り込んでいるのか?それにしても小さい。とにかく怖くなったので、カメラの三脚でその盛り上がりを叩いた。照明の傘ギリギリまで振り上げ、何度も叩いた。すると、部屋に掛かった例の絵画が、ガタンと音をたてて床に落ちた。駆け寄ってみると、裏には大きな文字で『ち○ぽ』と書いてあった。何なのかわけが分からず、絵画を元に戻してもう寝ようと布団(勿論めくって確認はしたが何もなかった)に入ると、急に男の低く小さい声で「ごめんごめんごめん…」と五回程聞こえた。その後は意識を失ったのか寝てしまったのか記憶がない。『ち○ぽ』ってなんだ?と、今思い出しても笑ってしまう。
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