怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
しっかり者の祖母
お気に入り
1614
32
0
短編2分
コピー
「しっかり者の祖母」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
友人の話。 実家の祖母が急死した。 慌てて帰郷し、 何とか通夜には間に合った。 一息つく間もなく、 翌日の葬儀の準備を手伝わされたという。 葬儀社との打ち合わせを終え、 湯呑みを掻き集めていた母の手伝いに向かう。 先に話した折、 湯呑みの数が足らないと頭を抱えていたからだ。 「お母さーん…ってあれ?」 意外にも、 母はきちんと湯呑みを揃えていた。 食堂の大机の上に、 柄の揃った湯呑みが丁寧に並べられている。 なぜか母はその前で、 呆けたように座っていた。 「よくこれだけ同じ柄の物を集められたね」 労って声を掛けると、 母は首をふるふると振った。 「お義母さんがね、お義母さんがね、 蔵から出してくれたの」 何を言っているのか、 まったくわからない。 母がお義母さんと呼んでいたのは死んだ祖母だけだ。 祖母は今、 通夜が開かれた広間でそのまま安置されている。 「湯呑みが足りなくてね、 お隣さんから借り集めようかと思案していたら、 ガラッと戸が開いて、お義母さんが、お義母さんが入ってきたの。 びっくりして声を掛けたのだけど、何の反応もなくて、奥の方へスーッと。 貴女たちは打ち合わせでいなかったから、慌てて私一人で追いかけたのね。 そうしたらお義母さん、蔵に入って隅の方から箱を引っ張り出したの。 中をあらためると、この揃いの湯呑みがね、入っていたの」 「…お祖母ちゃんは?」 「箱の中身を調べている内にね、 いつの間にかいなくなっちゃったの」 遺体の様子を見に行くから一緒に広間に行ってくれないか、 そう母は頼んできた。 二人して恐る恐る、広間に足を踏み入れた。 何もおかしいところはなかった。 ただ、 閉められていた筈のお棺の蓋が、 半分ほど開いていた。 「自分の葬儀の準備まで手伝っていくなんて、 しっかり者のお袋らしいや」 父は平然とそう述べただけだった。 葬儀は何事もなくしめやかに行われた。 祖母が棺から起き上がるのではないかと、 彼女は葬儀の間中ドキドキしていたが、 そのようなことはなかった。 少しホッとして、 そして同時に、 少し寂しかったという。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった32
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
いま話題のホラー漫画
憑きそい (扶桑社コミックス)
解剖、幽霊、密室 (ビームコミックス)
感受点 (サイコミ×裏少年サンデーコミックス)
誰かが描いた漫画(1) (コミックDAYSコミックス)
サユリ 完全版 (バーズコミックス スペシャル)
N 2 (電撃コミックスNEXT)
前の話:【洒落怖】隣に住んでいた元気なお婆さん
次の話:【洒落怖】ネイリスト
怖い話 No.9146
【洒落怖】参列
1544
37
怖い話 No.2023
【洒落怖】「いいぞ!」「ギャー!」
1965
48
怖い話 No.9387
【洒落怖】溺れてる夢の後
1660
30
怖い話 No.1013
【洒落怖】奇妙な死に方
2032
43
1
短編1分
怖い話 No.17307
【洒落怖】受け口が直った
1087
怖い話 No.639
【洒落怖】鏡を覗く女
1308
中編3分
怖い話 No.8313
【洒落怖】ただいま
1461
54
怖い話 No.2546
【洒落怖】やめろー
1955
46
怖い話 No.7676
【洒落怖】バンバンバン
1145
怖い話 No.1822
【洒落怖】首刈り婆さん
1670
31
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
弟と電話
リンフォン
神職の一家
そうぶんぜ
真新しいヘルメット
まりこ人格
モルモット