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夏山でのキャンプ

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• 夏山でのキャンプとは

  「超」怖い話　癸 (竹書房怪談文庫)

• 友人の話。
  
  夏山でのキャンプに参加していた時のこと。
  
  バーベキューを楽しんでいると、
  ビールを飲み過ぎたものか、
  尿意を催した。
  
  微酔いでトイレに行き、
  すっきりして外に出たところ。
  
  サクサク、と足元から軽い破砕音が上がった。
  
  何か踏みつけたかと目を向けると、
  白い櫛状の物が見えた。
  
  
  
  
  
  霜柱だった。
  
  思わずしゃがみ込んで確認したが、
  指の温度で溶けるそれは、
  間違いなく細い氷だった。
  
  「え、何でこの暑いのにこんなものが……」
  
  驚いていると、
  霜柱はスーッと消えて見えなくなってしまった。
  
  霜柱を見た者は彼だけで、
  他の誰も信じてはくれなかったそうだ。
  

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