怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
バスの放流
お気に入り
1539
36
1
0
中編3分
コピー
「バスの放流」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
知り合いの話。彼曰く、まだバスの放流が違法ではなかった時代の事らしいが、バスフィッシングにひどく熱を入れていたという。友人に誘われたことが切っ掛けで嵌まってしまい、終には自分の持山にある溜池にもバスを放流しようと企んだ。休日になると余所からブラックバスを釣ってきて、せっせと自分の池に放す。そんなことを何ヶ月も続けたという。しかし何故かその池にはバスが居着かない。 いつまで経っても、確認できるのは小振りな鮒の類いだけ。「妙だな、俺が放したバスすら居ないっていうのは」そう訝しみはしたが、根気よく放流を続けていた。そんなある日、遠征がすっかり遅くなり、帰宅した時には既に真っ暗になっていた。いつものように溜池に向かい、バスを放流する。しかし暗闇で目算が狂い、うっかり足を滑らせて、胸まで水に浸かってしまった。慌てて陸に上がろうとしたが、水草に絡まるか何かして浮かぶことが出来ない。必死で藻掻いていると、誰かが力強い手で彼を掴み、地面の上に引き上げてくれた。「あ、ありがとうございます」息を整え、礼を述べてから顔を上げる。そこに居たのは、全身が蒼黒い藻で覆われた、人型の何かだった。目鼻口は確認できず、濡れそぼった端から水が垂れている。酷く生臭い。何だこれ!?混乱している彼に向かい、それはこう言った。「いや、こちらもいつも世話になっているのでな」世話をした憶えなどない彼が戸惑っていると、嬉しそうに続ける。「いつも魚をありがとう。お前さまが持ってきてくれる魚は大きくてよろしい」その言葉を聞いた瞬間、理解した。してしまった。この池にバスが居着かない理由を。「・・・あ、でも残念ながら、魚を持ってくるのは、今日が最後になるんです・・・」必死で頭を働かせ、漸うそれだけを口にする。「そうか、それは残念だな。本当に残念だ」それは溜息を一つ吐くと、別れの挨拶を述べてから、池の中へ沈んでいった。その姿が水に没するのを確認してから、へっぴり腰で逃げ出した。彼はその後、すっぱりとバスフィッシングは止めてしまったそうだ。件の溜池に通じる獣道には柵を設け、誰も近よれないようにしてあるという。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
1人が登録しています
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった36
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
いま話題のホラー漫画
憑きそい (扶桑社コミックス)
サユリ 完全版 (バーズコミックス スペシャル)
禍話 SNSで伝播する令和怪談
変な家: 1 (HOWLコミックス)
ゾゾゾ変 (1) 【電子限定カラーイラスト収録&電子限定おまけ付き】 (バーズコミックス)
小松左京の怖いはなし ホラーコミック短編集
前の話:【じわ怖】泥の塊のようなもの
次の話:【じわ怖】おまつり
怖い話 No.13510
【じわ怖】オフ活動
633
45
短編2分
怖い話 No.4847
【じわ怖】北海道の昭和炭鉱
朗読 オカメ【2ch怖い話朗読】,ホラーの泉-洒落怖まとめ【ゆっくり怪談】
1693
長編10分
怖い話 No.12336
【じわ怖】たくさん憑いてる
1387
26
怖い話 No.13224
【じわ怖】深い霧
1424
37
怖い話 No.21853
【じわ怖】笑うじいさん
1055
27
中編4分
怖い話 No.13292
【じわ怖】キレイな袋
874
35
怖い話 No.13430
【じわ怖】第一便
2078
24
怖い話 No.18646
【じわ怖】文字起こし
2436
41
怖い話 No.4107
【じわ怖】昔のSF小説にはまってた
1707
19
怖い話 No.13745
【じわ怖】第3作業場
1810
46
長編5分
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着じわ怖
S奈のお父さん
カーナビの示した位置
ベランダに女の影
国産うなぎ
マンションの屋上
占い師
窓に立つ男
幽霊の正体
自殺頭痛
友達からの葉書
医学は万能じゃない
嫁の日記を読んだ
新着コメント
壁から200本の手が出てくる
山を登ろうとする夢
蝗の大群
取り囲まれた家
時空のお姉さん
遠泳実習
私の娘
知らない方が良いこともある