怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
引っぱる
お気に入り
1222
33
0
中編3分
コピー
「引っぱる」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
漫画家の水木しげるが書いた『のんのんばあ』の話に『引っぱる』というのが出てくるが、数十年前まで俺の住んでいた地方でもこれに似たことがあったんで書いてみる。当時自分はまだ小学生だった。『引っぱる』というのは、今まさに死んでいく人間は、その死のまぎわに生きた人を道づれにして冥土に旅立ってゆくことができる、というような話。 うちは四国の山奥の集落だったんだが、当時90過ぎのひいばあさんが肺炎になった。ひいばあさんくらいの年代は意地の強い人が多くて、前日まで腰を曲げて畑に出ていた年寄りが、明くる日ぱたっと倒れて亡くなってしまうなどということがよくあったらしい。長く寝たきりになって家族の世話を受けるという人は不思議と少なかったという。当時は自宅療養と往診が当たり前で、入院先で亡くなるということも年寄りでは珍しかった。ひいばあさんも肺炎と診断されてから1週間もたたずに死んでしまったが、寝ついたという話を聞いて、近隣のばあさん連中がわらわらと訪ねてくる。それも夜陰にまぎれるという感じで。ばあさんらは普段は夕飯を食うともうひっこんで寝てしまうんだが、夜の9時過ぎ頃に見舞いと称して野菜などを持ってきては、病人の枕元で長いこと話し込んでいく。ひいばあさんは熱も咳もあって話ができるような容態ではないんだけど、それもかまわず病人に向かって「下の郷の○○婆を引っぱってくれ」のようなことをくどくどと頼み込む。その○○婆にどんなひどい仕打ちをされたかなどのこともいっしょに。これらの声はひいばあさんが寝かされてる部屋から逐一聞こえてくるんだが、頼む方はそういうことも気にしてられないというくらい熱心だった。その頃はまだ一家を仕切っていた自分のじいさんは、あまりいい顔はしてなかったが、ここらの集落の風習みたいなもんだから仕方がない、という感じだった。ひいばあさんの葬式を出して3ヶ月以内に、集落の年寄りが2人亡くなった。そのうちの1人は間違いなく、ひいばあさんが引っぱってくれと頼まれていた対象だった。ただしその人は70過ぎだったんでたまたまなのかもしれず、引っぱりの効果かどうかは何とも言えない。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった33
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
ひっそりと話題になってる心霊系の本
心霊浄化師 神楽京 恐怖の地下屋敷
心霊特捜 <新装版> 心霊特捜 <新装版> (双葉文庫)
心霊探偵八雲1 赤い瞳は知っている (角川文庫)
月下の黒龍 浮雲心霊奇譚 (集英社文庫)
ルポ“霊能者”に会いに行く 「本物」は存在するのか
新 心霊探偵八雲 赤眼の呪縛
前の話:【じわ怖】四葉のクローバー
次の話:【じわ怖】誤発信?
怖い話 No.19360
【じわ怖】けんけん婆あ
1864
39
2
長編8分
怖い話 No.4266
【じわ怖】無念だ・・・
1341
怖い話 No.21960
【じわ怖】配水管の点検
1110
27
怖い話 No.4909
【じわ怖】転校生の一人
1313
短編2分
怖い話 No.12678
【じわ怖】引っ越し屋の梱包ネット
883
36
怖い話 No.12777
【じわ怖】尾根
1300
35
短編1分
怖い話 No.13115
【じわ怖】山で煙草を吸っていると
1605
31
怖い話 No.5385
【じわ怖】ホラーゲームを中古で買った
1204
52
怖い話 No.13150
【じわ怖】御神木
902
40
怖い話 No.12818
【じわ怖】尾が光る山鳥
1720
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着じわ怖
S奈のお父さん
カーナビの示した位置
ベランダに女の影
国産うなぎ
マンションの屋上
占い師
窓に立つ男
幽霊の正体
自殺頭痛
友達からの葉書
医学は万能じゃない
嫁の日記を読んだ
新着コメント
熟女体験談逆周り
電気つけずに台所でバナナ食ってた
卒業式後の日曜日
苦労を支えあった義母との思い出
冒険生活送ってた
ジョージアの謎
コンビニの外にいた男
牙