怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
大きな傷を負った犬
お気に入り
1600
33
0
中編3分
コピー
「大きな傷を負った犬」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
亡き祖父から聞いた話。Aさんは山奥にひっそり住んでいた。畑を耕し自給自足、お金が必要になると余った野菜や山草やら薬草やらを里に売りに降りて来た。同じ様な仲間が何人か居たらしい。足腰のぴんしゃんした老人で、笑うと豪快だが普段は無口な人だった。ある時、Aさんが大きな犬を連れて里へ降りて来た。 背中に怪我をしていて弱っていた所を保護したのだと言う。立派な首輪をつけているので迷い犬だろうと。賢そうな顔をした、立派な犬だったと言う。誰かが「熊と戦ったんじゃないか」と言った。確かに熊でもなければ、こんな大きな犬に傷を負わす事は無いだろう。そんな話をしているうちに、Aさんは山へ帰ってしまった。祖父はその犬の立派さにほれぼれし、飼い主が見つからなければ飼いたい、と思った。だが立派な犬なので、皆が欲しがっていた。祖父は犬を預かった。犬は見る見るうちに元気になった。だが、夜になると不安げに鳴く。かわいそうなので一緒に寝た。ますます犬に愛着が湧き、飼い主が見つからなければいいと思った。だが数週間後、飼い主と名乗る男がやって来て、犬を連れて行った。その後、里に下りて来たAさんに祖父は話しかけた。「犬の飼い主が見つかったよ」「熊と戦える犬、欲しかったなあ」Aさんは複雑な笑みを浮かべ、祖父に言った。「あれは熊じゃねえ。もっと危ないもんだ。あの犬は魅入られた。その証拠に夜な夜な愛しげに鳴いたろう。飼い主の元に戻るのが一番いい。そうでもなきゃ、連れて行かれる…」祖父はよく分からなかった。だが、犬の鳴き声は覚えていた。悲しそうな鳴き声だった。飼い主の元へ戻りたいのだろうと思っていた。Aさんはしょんぼりする祖父に「今度犬を拾ったら、お前にやる」と約束し、山へ帰って行った。数年後、祖父はAさんから小さな雑種を貰った。雑種は間抜けな顔をしていて、頭も悪かった。だが、夜になっても山に向かって鳴く事も無く、祖父によく懐き、いつも後ろをついて来るかわいい犬だったそうだ。生前、祖父は「俺はあんな犬じゃなくて、大きくて立派な犬が欲しかったんだがなあ」とよく話してくれた。今はその犬の孫だかそのまた子供だかが居る。間抜け面でよく寝る犬だ。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった33
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
漫画売れ筋
BLUE GIANT MOMENTUM(3) (ビッグコミックススペシャル)
ぼっち・ざ・ろっく! 7巻 (まんがタイムKRコミックス)
交響詩篇エウレカセブン(1) (角川コミックス・エース)
交響詩篇エウレカセブン(4) (角川コミックス・エース)
交響詩篇エウレカセブン(6) (角川コミックス・エース)
NHKにようこそ!(8) (角川コミックス・エース)
前の話:【じわ怖】死んだ妻
次の話:【じわ怖】彼と俺
怖い話 No.20603
【じわ怖】告白と懺悔
1533
49
長編9分
怖い話 No.12970
【じわ怖】ばばあが見たもの
1502
47
怖い話 No.4777
【じわ怖】心の声
691
45
1
短編2分
怖い話 No.5390
【じわ怖】古い着物
1444
18
短編1分
怖い話 No.15180
【じわ怖】甘いもの
1145
37
怖い話 No.4779
【じわ怖】よく落し物をする
1411
42
怖い話 No.13166
【じわ怖】見覚えのない広場
1550
35
怖い話 No.13224
【じわ怖】深い霧
1436
怖い話 No.21815
【じわ怖】お下がり
1329
21
長編6分
怖い話 No.21901
【じわ怖】ジジイと老婆と山羊
1264
25
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着じわ怖
S奈のお父さん
カーナビの示した位置
ベランダに女の影
国産うなぎ
マンションの屋上
占い師
窓に立つ男
幽霊の正体
自殺頭痛
友達からの葉書
医学は万能じゃない
嫁の日記を読んだ
新着コメント
元恩師にストーカーされていた
家鳴り?
幽霊のいた家
公衆電話ボックス
子供がうるさい
蛆が落ちてくる
寂しい岩場道