怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
ぼろぞうきん
お気に入り
948
30
0
中編4分
コピー
「ぼろぞうきん」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
俺がまだ小学校3年生でクワガタ虫捕獲に夢中になっていた時の事です。 小学生の時はゲットしたクワガタの大きさ種類でヒエラルキーがあった筈。5年生のH君がヒラタクワガタをゲットした。 と情報が流れその情報に奮起した俺たち3年生二人と6年生のO君が近所のD山に最強のミヤマを捕りに行く事になった。ミヤマクワガタが最高のランクで赤くてクワがすごければもうそれだけで学校のチャンプだったのだ。 D山はちょっと小高い山の上にテニスコートのあるクワガタがよく捕れるポイントだった。周囲は金網で覆われて基本的には立ち入り禁止だったがおかまい無しでみんな金網に穴をあけたり、金網を乗り越えたりしてクワガタランキングに挑戦していた。 私有地であるにもかかわらず(893の私有地だという噂もあった)。まぁ、小学生ってのはそんなものだったとしておいて下さい。 いつもの用に金網にあいた穴から山に入り込んだガキどもはクヌギを蹴っ飛ばして落ちてくるカナブンやらコクワガタを広い集めプラケースに入れて目的地に向かった。目的地は一番でかいクヌギの木で、その木ではヒラタはおろか伝説のオオクワガタすら捕獲出来たと言うありがたい木だった。 蹴りだけではびくともしないので最年長のO君が木に登り、ミヤマを探す。という作戦を立てた。 ミヤマは高い木の上にいるのです。猿のようにクヌギの木に登るO君を下でハラハラしながら俺たちは見守っていた。 しばらく木の上でごそごそやっていたO君が急に木から降りてきてこう言った。「あのよう、あそこの囲いの中に雑巾のでかいやつが引っかかってるんだけど。 」そう言ってO君は茂みの中に少しだけ見えている緑の金網を指差した。「のこぎり爺だったりして(w」と俺たちはからかった。 のこぎり爺とはこの山に住んでいるという怪老人で、でかいのこぎりで侵入者を追い回す噂の人物だった。いつもこの山に入る時はのこぎり爺の気配に気をつけながら侵入していたのだ。 クワガタの事は忘れて俺たちはその囲いの方へ足を向けた。近づくにつれ、むかつくような臭いと(死んだザリガニの臭い)大小の蠅が気になった。 ちょっと窪地にあるその囲いは変電機を守るためのものだった。そこには雑巾というよりは洋服を着た雑巾ではないものがぶら下がっていた。 猛烈な臭い、蠅の飛び交う音も聞こえる。おわかりだろう。 俺たちは首縊り雑巾を見つけたのだ!「首つりだ・・・」怖くなって、でも逃げたら追いかけてきそうなのでゆっくりと元来た道を戻り、小走りで少し広い場所まで逃げた。最年長のO君は頂上にテニスコートがあるのを知っているので通報してくる。 お前らは山から脱出しろ。のこぎり爺に気をつけろ。 と言って別の道を通って通報に行った。後に残された二人のガキどもは怖くなって急いで山を下りる事になった。 途中、何度も草に足を取られ転び、転げ落ちながら2人は山を必死に下りた。一緒に居た仲間が本格的に擦りむいたので少し休憩した。 そこらの葉っぱで傷口を拭きながらさっきまで恐ろしいものがあった場所を振り返る。生まれて初めて見る生死体。 それも腐った死体だという事実に二人はガクブルだった。O君は無事に通報出来ただろうか?そんな事を考えているとさっき降りてきた道を黒いコートを着たような男(?)が登って行くのが見えた。 ゆっくりとまるでえさを探す熊のようにのっそりのっそりと登って行く。「おい、あれのこぎり爺じゃねぇか!?ヤバいよ。 」傷を葉っぱで拭いていた友人が俺に耳打ちした。俺は恐怖マックスでうなずく事しかできなかった。 「うわ~~~~~!zght#’&ふじこ!!」一気に恐怖が襲いかかり、こけようが何をしようがとにかく山を駆け下りた。有刺鉄線で穴の周りを囲われた金網の穴に二人でサーカスのライオンのように飛び込んで二重の脱出劇を味わった二人だった。 俺はこのとき太ももを有刺鉄線で引っ掻いたらしく左の腿は血だらけだった。結局、クワガタどころの騒ぎではなく山の下にはもう何台もパトカーが止まっていた。 O君もそこに居た。O君が言うにはもう既に誰かが通報していたらしく俺たちが気づかないうちに仏さんは病院へ搬送されたのだそうだ。 つまり、山の下にいるパトカーは現場検証のためのパトカーなのだ。救急車は居なかった。 ここでO君も含め、俺たちは釈然としないと言うか、おかしいと思う点があった。まず、O君と俺たちの共通の疑問。 ・もう通報されて仏さんは運び出されていたなら、俺たちが見たあの死体は何だったのか?・山へ入る時は車の1台も止まっていなかったし、パトカーなんて目立つ車はいなかった。そして、O君を除いた俺たちの疑問・あの黒いコートの人物は誰なのか?・警察が現場検証をしているならなぜ警察官とは出会わなかったのか?警察官に太ももの応急手当をしてもらい(マキロンぶっかけただけ)警察にもう帰るように言われた。 黒いコートの男の話をするべきかどうか迷ったが話せなかった。O君にも話してはいなかった。 のこぎり爺だったんだろうか?その年の夏以降、俺たちはD山へは行かなくなった。もっとクワガタが捕れる場所を見つけたのもあるが、何となくD山へ行くのが嫌だった。 太ももの傷はもう何十年経っているがまだ残っている。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった30
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
ひっそりと話題になってる心霊系の本
心霊探偵八雲(12) (あすかコミックスDX)
訳アリ心霊マンション 4巻【電子特典付き】 (バンチコミックス)
訳アリ心霊マンション 3巻【電子特典付き】 (バンチコミックス)
会社を辞めてバイクにまたがり今日も会いにいく 日本一周心霊ノ旅
訳アリ心霊マンション 1巻【電子特典付き】 (バンチコミックス)
心霊スポットの漫喫でバイトしてた話 パチ美のWeb漫画まとめ
前の話:【洒落怖】良くわかったわね
次の話:【洒落怖】沖縄旅行
怖い話 No.7317
【洒落怖】地元で有名な廃病院
1013
46
1
長編6分
怖い話 No.21476
【洒落怖】理解できない不思議なこと
1425
45
短編1分
怖い話 No.324
【洒落怖】マネキン工場
朗読 ほがら朗読堂
1590
短編2分
怖い話 No.21225
【洒落怖】鉄橋の下でやってること
988
38
中編3分
怖い話 No.22796
【洒落怖】親戚の自称霊能者
1054
8
怖い話 No.1579
【洒落怖】私のお気に入りの部屋なんです
1601
49
怖い話 No.10049
【洒落怖】後ろに立ってた女の子
949
39
怖い話 No.17027
【洒落怖】しほさん
1438
29
2
怖い話 No.876
【洒落怖】アパート1階の女
1545
怖い話 No.7263
【洒落怖】うろつく女
朗読 CH怖い話,都市伝説
1741
56
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
どうか呪わないで。 空き巣より
逆吸血鬼と存在しない町
一年に一度村を無人化
普通の彼女じゃない
あんた死ぬよ
降って沸いた心霊現象
好奇心
タヌキ
赤猫