怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
妙な音の正体
お気に入り
1385
27
0
長編5分
コピー
「妙な音の正体」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
高校時代妙な体験をした。 あまりに妙なので、 これまで一度もまわりから信じてもらったことがない。 でもほんとうに体験した100%の事実。 高2の秋。 私の通う高校は文化祭などはまったく無関心なくせに、 体育祭(というよりその応援合戦)にだけは非常に力を入れていた。 各クラスが趣向を凝らした応援をするのだ。 私のクラスは応援席のうしろに大きな立て看板をつくることになり、 支柱にする木材を探すことになった。 クラスのAが 「木材ではないが竹ならただで手に入る」 と言うので竹に決まった。 なんでも、 Aの家はちょっとした山を持っており、 そこに竹薮もあるというのだ。 早速、土曜の午後に竹を伐採にいった。 Aと私のほかに3人、合計5人。 竹薮はちょうど山の一番低いところにあった。 竹薮のまんなかに細い道があり(むろん舗装などしてない)、 山(といっても高さ100mくらいか?)に続いていた。 竹を切り始めたとき。 山道の遠くの方から妙な音が聞こえてきた。 ミィーーーーン 人の声でもない。 動物の吼える声でもない。 機械がだすような音。 だが、なんの音かわからない。 電動のこぎりかなにかかとも思ったが、Aは 「今日は誰もこの山に来てないはずだ」 と言う。 それに第一、 電動のこぎりのようなエンジン音ではない、 別の種類の機械から出る音だった。 木などを切っているのではない。 でも誰かがなにかの機械を山のなかで使っている…… 5人は顔を見合わせて不思議がった。 ミィーーーーン ふたたび音がしたとき、 私はのこぎりを片手に音のする方にむかっていた。 気になってしかたなかったのだ。 ほかの四人もついてきた。 同じ気持ちだったようだ。 この山に詳しいAを先頭に、 山道を登って行く。 ミィーーーーン また聞こえてきた。 音は山道から少しそれた林の方からしていた。 ほんの少し歩いた時、 急に先頭のAが立ち止まり、 全員を制すと右の方向を指さした。 指さす方向にあったのはドア。 特撮番組の秘密基地さながらに、 岩場にドアがついていた。 金属製の重そうなドアだが取っ手がない。 どうやって開け閉めができるのか。 とにかくへんな場所にへんなドアがついていた。 そのドアは開け放たれていた。 奥は暗くてよくは見えないが、 なにやら通路が続いている。 この奥からあの音がした。 確証はなかったが、 誰もがそう思った。 「おいA、なんだこのドア?」 「知らない。こんなものいつできたんだ?」 Aはまったく知らないという。 「こんな変なものは見たことがない」 Aは中を覗きながら、 ぶつぶつとそんなことばを繰返していた。 そしてこちらを振り返り、 「とりあえず中を確かめてみようぜ」 と言った。 ドアが突然閉まって閉じ込められたら洒落にならない、 ということで、 開いたドアの下に大きな石を置いて、 閉まらないようにした。 そして、 怖いからいやだというB、C2人を残して、 3人で中に入ることにした。 通路に入るとかなり暗く、 よく見えなかった。 喫煙者だった私たちはジッポーを取り出し、 蝋燭がわりにした。 壁を触ると、 ごつごつとした岩の感触がした。 しかし、自然にできたものでないことは明らかだった。 機械で掘ったような、 直線的なあとがいくつもあったのだ。 通路の広さはひとひとり通れるほど。 10mもいったら、 すぐに『部屋』と呼べるような広い場所に出た。 そこで終わり。 なにもなかった。 誰かがいた形跡すらない。 ここじゃなかったのかな、 などと話をしていると、 「おーい、もどれ!もどってこい!」 と入り口から声がする。 残った2人が叫んでいた。 あせったような叫び。 尋常でない感じがして急いで戻ると、 ドアが動いている。 石だけでは押さえにならなかったようで、 ふたりも必死にドアを押しもどしていた。 私たちが外に出て、 5人ともがドアから離れると、 ミィーーーーン という大音響ともにドアが閉まった。 止め石が通路をごろっと落ちていくのが見えた。 あの音は、 このドアが開閉するときの音だったのだ。 Bが言うには、 なんの前触れもなく突然動き始めたという。 それで慌てて押さえていたが、 ドアの力はだんだん強くなっていったそうだ。 もう少し私たちが遅かったら、 閉じ込められていたかもしれない。 夕方になっていたこともあり、 翌日もう一度調べようということになった。 翌日、5人でもう一度この場所に行った。 しかし、なぜかドアは見つけられなかった。 むろん通路もなくなっていた。 Aとはいまも付き合いがあるが、 その後一度もドアについては見ていないという。 岩場も異常がないし、 あの音ももうしないという。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった27
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
いま注目されてる怖い話
コワい話は≠くだけで。 1 (BRIDGE COMICS)
フォロワーさんの本当にあった怖い話
5分で読める! 誰かに話したくなる怖いはなし (宝島社文庫)
児童相談所の怖い話
怖い話をしよう(1)
「超」怖い話 癸 (竹書房怪談文庫)
前の話:【洒落怖】デッサン
次の話:【洒落怖】夢遊病だった兄弟
怖い話 No.121
【洒落怖】旧友の自殺
2254
31
1
中編4分
怖い話 No.21245
【洒落怖】うなされはじめた理由
952
18
短編2分
怖い話 No.21249
【洒落怖】鏡の中のナナちゃん
1488
長編8分
怖い話 No.8242
【洒落怖】アサン様
1875
33
中編3分
怖い話 No.577
【洒落怖】もう死んでるよ
2030
34
怖い話 No.1408
【洒落怖】泥団子
2237
39
怖い話 No.9656
【洒落怖】橋に出る幽霊
1502
45
怖い話 No.22692
【洒落怖】キモオタ
朗読 OCCULT HITORI 怪談朗読ラジオ オカルトヒトリ
1231
6
長編16分
怖い話 No.8194
【洒落怖】花
3609
38
3
長編13分
怖い話 No.1145
【洒落怖】首から上が人間、下がライオン
1898
47
短編1分
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
剣鉈
これまで3回ほど異世界に行ったことがある
エレベーターの女
井戸の中
犬と外国人の幽霊
一番奥の個室
セールス先
消えた彼女