1. ホラスト
2. 洒落にならない怖い話

蛇（カガ）さまのお迎え

お気に入り

• 蛇（カガ）さまのお迎えの朗読動画

• 朗読動画を投稿する▼

  「蛇（カガ）さまのお迎え」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。

  ※YouTubeのURL必須

  例：https://www.youtube.com/watch?v=*********** 例：https://youtu.be/***********

  開始時間

  00時間00分00秒

  再生開始の時間を指定する場合は入力してください

  投稿する

• 蛇（カガ）さまのお迎えとは

  火車の残花　浮雲心霊奇譚 (集英社文庫)

• 医者だった祖父が、
  とある山中の無医村に赴任したときの話。
  
  祖父と祖母の家に預けられる形で、
  当時６歳の俺も一緒にその村で暮らすことになった。
  
  喘息持ちの俺の転地療法も兼ねていた。
  
  初日から村を挙げての大歓迎だった。
  
  鎮守の神だという蛇（カガ）を祀る神社で
  盛大な祭りが催され、
  
  「神様のご加護」
  「神様の目印」
  
  として玄関先と裏口に
  巨大な鈴のついた幣束がとりつけられた。
  
  診療所兼住宅として与えられた建物は真新しく、
  わざわざ整地した土地に新築されていた。
  
  俺の喘息の発作はみるみる落ち着き、
  村の者は
  
  「カガ（蛇）さまのおかげ」
  
  だと口々に俺に説いた。
  
  人懐っこい村の子供たちともすぐに打ち解けたが、
  すぐに不可解な噂を耳にすることになる。
  
  「俺くんは良いのう、
  カガ（蛇）さまがお迎えにくると母ちゃんが言いよる」
  
  その意味を祖父母に問いただしたが、
  祖父母は顔を曇らせて、
  
  「お前は何も心配するな」
  
  とだけ。
  
  そういえば毎夜、
  日が暮れるなり家全体が締めつけられるような
  ギギギ…家鳴りが気になる。
  
  祖父母には
  
  「新築の木造家屋はそういうものだ」
  
  と説明されたが、
  一度気になると恐怖しか感じない。
  
  だがやがて俺と祖父母は、
  「カガ（蛇）さまのお迎え」の本当の意味を知るところとなる。
  
  台風の近づいたある晩のことだった。
  
  血相を変えた父と兄が、
  祖父母と俺を迎えに来た。
  
  困惑する祖父を父が殴りつけ、
  声を殺して
  
  「すぐに逃げろ！」
  
  と俺たちを車に押し込めた。
  
  翌日上陸した台風により、
  山肌を押し流すような地滑りがあり、
  集落は土砂に飲まれた。
  
  ただ一軒だけ無事だったのが、
  祖父母と俺たちのいた診療所。
  
  だがその姿は異様なものだった。
  
  すべて窓や出入り口が、
  中から脱出できないように
  外側から閂（かんぬき）と鎖で固められていたのだ。
  
  勘の良い人にはわかったと思う。
  
  俺たちはカガ（蛇）さまへの供物で、
  鈴や幣束は生贄の目印だ。
  
  供物の俺たちに逃げられたカガ（蛇）さまの怒りか否か、
  村人たちの住居は一軒残らず土砂に飲まれていた。
  
  俺たちを生贄にした安心感からか、
  村人たちは車で小一時間の避難所へ行くこともなく、
  皆自宅で亡くなっていた。

  怖い話を読んでいると霊が寄ってくる？不安な方はこちらがおすすめ

  ▶幽霊が近くにいるか分かる

• 1人が登録しています

  お気に入り

• 

  感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする

• この話は怖かったですか？

  怖かった44

  
• • #短編

• 次はこちらの話なんていかがですか

  

  続きを読む

• ※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります

  怖い話セレクション

  • 【怖い本】「弔」怖い話 (竹書房怪談文庫) Amazon
  • 【洒落怖】人類最強 短編1分
  • 【洒落怖】感応式信号 長編9分
  • 【洒落怖】ギザギザの人 短編1分
  • 【洒落怖】釘 短編2分
  • 【じわ怖】早く来い！ 短編2分
  • 【意味怖】三匹の子豚 短編2分
  • 【意味怖】別れた彼氏 短編2分
  • 【ほん怖】田舎の山奥 短編2分
  • 【意味怖】おじいちゃん家 短編1分
  • 【意味怖】僕は自殺します！ 短編2分

  いま話題のホラー漫画

  • 

    サユリ 完全版 (バーズコミックス　スペシャル)

  • 

    憑きそい (扶桑社コミックス)

  • 

    禍話　弐　SNSで伝播する令和怪談

  • 

    N 1 (電撃コミックスNEXT)

  • 

    ゾゾゾ変 (1) 【電子限定おまけ付き】 (バーズコミックス)

  • 

    僕が死ぬだけの百物語（１） (サンデーうぇぶりコミックス)

• コメント

• コメントはまだ投稿されていません
  

  蛇（カガ）さまのお迎え についての感想や意見を自由にコメントしていってください
  • 本文：
  • 
    半角文字列だけの入力はできません。
  • 名前（省略可）：

• 前の話：【洒落怖】一人デスマ奇譚

  次の話：【洒落怖】顔出し

• この話を読んだ人はこちらも読んでいます

• ※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります

  • 怖い話 No.8802

    【洒落怖】御積島の洞窟

    俺が小学校6年の時、 今からだいたい15年程前の話だ 2年に1度、 夏休みに母親の実家である山形県の飛島って離島に 家族4人で帰省してた その年も、 いつものように飛行機、バス、電車を乗り継いで酒田市

    1590

    30

    0

    0

    中編4分

  • 怖い話 No.22257

    【洒落怖】死守り

    俺とじじいの話でも。 柔道五段、がっしりした体格で、 土と汗のにおいのするでかい背中。 日に焼けた顔。 俺がろくでもないことをする度にぶっ飛ばされた、荒れた手。 素直じゃなくて憎ま

    朗読 OCCULT HITORI　怪談朗読ラジオ　オカルトヒトリ

    750

    7

    1

    0

    中編4分

  • 怖い話 No.22308

    【洒落怖】点検するおっさん

    俺が大学通ってた頃。 初めての一人暮らしも慣れてきて、 自分のアパート周辺の事が大体把握できるようになってきた。 例えば、あの家とあの家は野良猫に餌付けしてるとか、 日曜の朝になると2軒隣の家の兄ちゃ

    466

    17

    0

    0

    中編3分

  • 怖い話 No.8812

    【洒落怖】のろけ

    大学生の時だな 友達Aに遠距離の彼女が出来たらしくて、 まぁ毎日のろけ話のウザいことウザいこと。 そんである日、 Aの家で遊んでた時のこと。 午前2時頃だな、 Aが眠気に負けて寝落ちしたんだ

    1700

    40

    0

    0

    短編2分

  • 怖い話 No.941

    【洒落怖】蔵に居るモノ

    うちは一階建ての、かなり年季の入ってる家なんだけど、庭とかには祖父の趣味の錦鯉なんか飼ってる。 ちょっとした旅館みたいな感じなんだ。倉もあるんで、小さい頃は友達や姉とかくれんぼして遊んだよ。 多分、刀も沢山あるし鎧と

    1309

    28

    1

    0

    中編3分

  • 怖い話 No.7720

    【洒落怖】奇妙な行動

    私の兄貴は幽霊は見えない(本人が言っていた)が、 よく連れて来るタイプらしい。 小学校に入って間もない頃、 やんちゃだった兄貴は 住んでいる田舎の色んな所を走り回り遊ぶ子供でした。 (山、川、海、位で何もないの

    1439

    39

    0

    0

    中編4分

  • 怖い話 No.2417

    【洒落怖】メル友との電話

    ある田舎の高校1年生くらいの少女が、誕生日祝いに親に携帯電話を買ってもらった。 その子はとても喜んだが、その頃は携帯があまり普及していなく、また田舎ということもあり、少女のまわりの友達は誰も携帯電話を持っていなかった。

    1291

    21

    0

    0

    短編2分

  • 怖い話 No.2742

    【洒落怖】真っ黒な女の子

    真冬の深夜、バイクである峠を越えた後だった。 四時過ぎ帰宅して、疲れていたので、そのまま床についた。眠りについてから、何時間たっただろうか、頭の上の方で、「うふふ、うふふふふ」という小さい女の子の声がして目が醒める。

    1741

    26

    1

    0

    中編3分

  • 怖い話 No.21223

    【洒落怖】ピンク色

    オカルトではないが、 恐ろしかった話があります。 アレはおととしの冬。 A県I市駅前の、 マンションの1階のコンビニで缶コーヒーを買い、 マンションの横手に不法駐車しておいた自分の自転車に腰掛けて、

    1476

    26

    0

    0

    短編2分

  • 怖い話 No.9798

    【洒落怖】恐れられている小豆洗い

    鬼太郎などで有名な小豆洗いだが、 おれの地元の栃木北部の農村の山河にも、 随分昔から目撃例がある。 コミカルなイメージの妖怪だが、 こちらは洒落にならないくらい恐れられている。 地元民が釣りや川遊びで

    2228

    50

    1

    0

    短編2分

• このページの監修者

  

  心霊サイト運営者

  全国心霊マップ

  ghostmap

  プロフィール

  

  Twitter

• 蛇（カガ）さまのお迎え

  ふっかつの呪文

  ゅのぜるゃ　ずぇこごぷ　んうけこち　ぴめざない　
  ろぺそでり　ねのぬつき　べなんさこ　ぱたぉぞち　
  ぇこぴかぜ　してみより　ゆゅまふへ　ぇじすぞせ　
  ろざでぼば　でぢぼぞべ　どうぇりを　っざとぷい　
  やみひゅぇ　あぱぽねま　おばてんぴ　んぅぬべっ　
  ネオケヂプ　ヂョンテネ　ムデベビビ　ジイウヨケ　
  トンジツォ　ヨヤェヨゥ　エャヵヒト　リンィタヘ　
  セメゼトタ　ドタジピル　ヒベプギレ　フフミッム　
  ムュュシヶ　タョテケヶ　タセヲボベ　ヮンクヌラ　
  ヌォヘホァ　ムスェテク　ヴユゴロル　ッリテップ