怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
追いかけてくる
お気に入り
2474
48
2
0
中編4分
コピー
「追いかけてくる」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
小学生の頃だから はっきりと覚えてるわけではないんだけど 実家の近くに山というか林みたいなのがあって、 暖かくなると学級の男子みんなでモデルガンで遊んでた。 普通の道路をそれて、 けもの道を結構歩いたところと場所は決まっていて、 ここなら木も多くて雰囲気が出るし、 大人には絶対にばれない場所だった。 お小遣いが少なかった俺は サイレンがなったらみんなと帰るふりをして、 実は一人でみんなが落としたBB弾を拾って 弾代を節約していた。 その日も一人残り、 林の中を歩きながら手探りでBB弾を拾い、 缶に入れていた。 時計なんて持ってなかったから 何時だかはわからないけど、 5時は過ぎていたはず。 缶がいっぱいになったあたりで帰ろうとすると、 近くの茂みからガサッと音が聞こえた。 はじめは、 音の正体は近くに住んでる大人だと思った。 もしこんな遅く(とは言っても5時過ぎだが)に モデルガンを持ってちょろちょろしてたら 親に告げ口されると思って、 その場にしゃがんで精一杯見つからないように祈っていた。 その音が近づいてくることはなくホッとしたが すぐに違和感を感じた。 音がやまない。 自分から5メートルくらいかな? 少し距離をおいたところで 鳴り止む気配はない。 この時点で人ではないことは分かった。 きっとタヌキとかハクビシンとかだろうと予想したが、 猪だったりしたら大変だと思い、 しゃがんだままゆっくり離れた。 しかし、 歩いても歩いても音が小さくならない。 そこで、 一度止まって後ろを振り返った。 何かがいたわけではないが、 さっきと同じような距離をおいたところで 音は鳴り続けている。 止まる気配はない。 動物でもこんなことありえないはず、 と思った。 もうしゃがみながら動くのはやめて、 立ち上がって全力で来た方向に走った。 それでもやはり、 音が小さくなることはない。 多分、 同じような間隔をあけて 追いかけてきていた。 しばらく走ると、 道路に出た。 草むらより走りやすくなって 坂を下っていることもあり、 とんでもなくスピードが出た。 それでも後ろから ガサガサと音は追いかけてくる。 泣きそうだった。 後ろを振り返るほど 心に余裕はなかった。 必死で道路を走っていると、 もう林を抜ける頃だった。 木々や草はほとんどなく、 完全に砂利道だ。 勝った!と思った。 逃げ切れたのが嬉しかった。 だがすぐにそうではないことに気がついた。 今度はガサガサとした音ではなく、 ザクザクと地面をける音になった。 後ろで誰が走ってるのかなんて もうどうでも良かった。 このままじゃ捕まる。 捕まった俺は… という大きな恐怖が襲いかかってきた。 確かこの辺りで 我慢しきれなくて涙があふれた。 どこまで追いかけてくるのか、 どこまで逃げればいいのかはわからなかったが、 家に付けば何とかなると思った。 まだ外が少し明るいのがせめてもの救いだった。 そしてとうとう家の前まで来たが、 足音はまだついてきていた。 ドアを開けて中に入り、 急いでドアと鍵を閉めた。 玄関で中学生の兄貴が 「お帰り。なに、泣いてんの?」 なんてヘラヘラ笑っていた。 俺は鍵を閉めたそのままの勢いで 兄貴に飛びついた。 玄関の外ではもう音はしておらず、 安心して声を出して泣いた。 兄貴は 「いじめられたのか?」 と心配した様子で 俺を抱いたまま話しかけてきた。 その後家族みんなが出てきて 何があったのか聞かれ、 俺は何があったのか全て話した。 誰も信じている様子ではなかったが、 父は 「まあ山なんて何がいるかわかんねえからなあ、 気をつけろよ」 と言って俺の頭を撫で、 モデルガンの没収と 一ヶ月の外出禁止を宣告した。 これ以降、 俺は一人で林に入ることはなくなった。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
2人が登録しています
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった48
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
Amazon無料でスグに読める本
感情に寄り添う支援の技術 : 感情の「移動」を支えるまなざしと構造
【フルカラー】茉莉花ちゃんの好感度はぶっ壊れている(1) (トライゾン)
松本透はゴリラ妻とプリティ娘とツンデレ息子を愛しすぎてる 1巻
【フルカラー】茉莉花ちゃんの好感度はぶっ壊れている(2) (トライゾン)
山小屋あひるのぴーちゃんの話: ヨコ
診える医師(1) (コミックゲンま!)
前の話:【洒落怖】修学旅行先のホテル
次の話:【洒落怖】寝かせた髪の毛
怖い話 No.538
【洒落怖】猫怪人
1413
32
1
短編2分
怖い話 No.8817
【洒落怖】鐘撞き堂の男
1201
35
長編6分
怖い話 No.8845
【洒落怖】すすり泣くような女性の声
1448
12
怖い話 No.14940
【洒落怖】何者?
1559
29
短編1分
怖い話 No.2399
【洒落怖】作った七不思議
朗読 オカルトヒトリ 怪談朗読ラジオ,りょりょの怪談チャンネル【作業用かいだん朗読】
2234
56
怖い話 No.10285
【洒落怖】ギェッ
1379
44
怖い話 No.696
【洒落怖】デートの約束
1793
31
怖い話 No.592
【洒落怖】死体回収
1907
40
怖い話 No.8633
【洒落怖】進まない工事
1640
怖い話 No.510
【洒落怖】未熟児
1573
53
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
剣鉈
これまで3回ほど異世界に行ったことがある
エレベーターの女
井戸の中
犬と外国人の幽霊
一番奥の個室
セールス先
消えた彼女