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守り神
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俺の昔の友達に所謂「見える人」がいたんだが、 そいつが何か守り神みたいなのを連れているらしかった。 だから見えちゃいけないものが見えても、 取り憑かれたり危害を加えられたりすることはなかったらしい。 その守り神、 普段俺には見えないし声も気配も感じなかったのだが、 「どんな感じなの?」 と聞くと 「着物姿の女の人」 と本人は言っていた。 忘れてしまったが、 \"ナントカ様\"みたいな名前もあったと思う。 当時俺はそういうオカルトな話が大好きだったから、 別段気持ち悪いとかこいつ頭おかしいんじゃないかとか思わず、 そいつから色々な心霊話なんかを聞かせてもらっていた。 で、ある日そいつの家で遅くまで遊んでた時、 そのまま家に泊めてもらうことになった。 遊んでた時は一階の居間だったけど、 寝る時は二階のそいつの部屋に移動。 部屋に入ると、 異様にガラーンとした部屋だった。 5畳半くらいの広さに、 勉強机と、その上にデスクトップのPCがあるだけ。 他には何にも無い。 ただ、部屋の隅のところに神棚が置いてあった。 お酒と塩と、 炭の欠片のようなものが備えてある。 「何これ?」 と聞くと、 「あぁそれ、○○さまの家みたいなもんだよ」 と友人。 例の守り神の住家らしい。 何となく凄いものを見た気分になった俺は、 その神棚に興味津々。 神棚の知識なんてさっぱりだが、 結構立派なもので、 安物には見えなかった。 正面の観音開きになっている部分は閉じていたから 開けてもいいかと聞くと、 断固NGと言われた。 で、少し駄弁ったあと眠りについたんだが、 その夜に妙な音が聞こえて目を覚ました。 \"がらん、がらん\" 神社の鈴の音みたいだった。 最初は外から聞こえたのかと思ったが、 それにしては結構な大音量で聞こえたもんだから、 何だろうと思って起き上がろうとした。 が、体が動かない。 (あれ?これ……金縛り?) 金縛りになったのなんて生まれて初めてだ。 隣で寝てる友人に助けを求めようと考えたが、 指一本動かせない。 一人でもがいていると、今度は \"ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…\" 「ごめんなさい」 と繰り返す男の声が聞こえてきた。 幸か不幸か、目だけは動いたので 思い切って目を開くと、 俺の顔を覗き込むようにして、 頭の側に誰かが立っていた。 黒い着物の、 たぶん10歳くらいの女の子。 ただ、髪は長いストレートの金髪。 真っ暗な部屋の中で、 その子の髪と目が光ってるみたいにはっきり見えた。 その時、怖いとは全然思わなかった。 むしろ金縛りと謎の声で感じてた恐怖が、 その姿を見て吹っ飛んだ感じ。 これはきっと例の守り神だろう、 あいつも黒い着物の女の人って言ってたし。 てっきり着物のおばあちゃんみたいなのかと思ってたら (勝手なイメージ) なんだ、可愛いじゃないか。 \"ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…\" さっきの男の声は、 まだどこからか聞こえてくる。 と、その子が何かを俺の上に翳した。 紐で結ばれたソフトボールくらいの大きさの鈴だった。 それを軽く振ると、 \"がらんがらん\" と、最初に聞こえた音。 何してるんだろう?……と思いながら、 意識がまどろんでいって、 気がつけば朝になっていた。 友人に夜にあったことを話すと、 「ああ、やっぱりね」 と納得した風。 そいつが言うには、 「お前、なんか良くないものがついてたんだよ」 「だから○○さまが今日は泊めていってやれって。 厄除けしてもらったんだろ」 ということらしかった。 「ごめんなさい」 という声は俺が発していたものらしく、 俺に引っ付いてた人の懺悔だったのだそうな。 俺はそれまでオカルト話が大好きだったけど、 本心から信じても無かった。 幽霊とか神様とか、 あくまで空想の産物だと考えてたけど、 この出来事があってからちょっと見方が変わった。 何ていうか、 あるところにはあるもんだなぁと。 俺の方が引越しして以来そいつとは会ってないが、 あいつとあの守り神、元気にしてるだろうか。
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