怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
ヒトガタ
お気に入り
1732
32
0
中編4分
コピー
「ヒトガタ」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
遺伝とは怖いもので、 デブのおれの娘も 小学校高学年になると太ってきた。 ダイエットもかねて、 近くの山に2人で登ることを、 毎週おこなうようになった。 頂上まで1時間すこしかけて登る。 こんなことを数カ月して、 俺の腹も、娘もすこし鍛えられてきた 3月の末ごろ。 うるさいくらいのウグイスの声を聞きながら下山していると、 娘が 「○○テレビしようよ。」 と言ってきた。 ○○テレビとは、 地方局のテレビCMっぽい口調で チープなCMを即興で考えてしゃべること。 暇なとき車で見える看板の店や 会社のCMを即興でやるのだが、 妻は、 「また始まったの。」 とあきれ顔。 しかし、なぜか娘は大好きで、 上手に合いの手を入れるようにもなってきていた。 まあ、遺伝とは恐ろしいものですな。 ホントにバカみたいな、 他人から見たら何が面白いのかわからない遊びなんだけどね。 「お題は?」 「じゃあ近所にできた紳士服のシマダ」 「男の色気は身だしなみから、 あなたのファッションをリードする紳士服のシマダ。 2パンツセットで19800円から。 紳士服のシマダはフレッシュマンを応援しています。」 で、娘が 「今ならブライダルフェア実施中。」 と締めた。 「紳士服でブライダルフェアはおかしいやろ。」 と娘と笑いあった。 「次はオレな。お題は仏壇仏具の木村屋」 「どこいいくの?」 「木村屋」 「おきにいりは?」 「木村屋」 「葬儀のことなら?」 「木村屋」 「仏壇仏具は?」 「木村屋」 「なんでもそろーう、木・村・屋~。」 と娘が言った後、 自分たちの右手の林から 「ブライダルフェア、ジッシチュウ!!」 という声が聞こえてきた。 かわいいが、気味悪い。 何というかインコの鳴きまねのような声。 固まる二人 「聞こえた?」 「ああ。」 「人間っぽくないよね。」 「モノノケのたぐいっぽい、、。」 そしてもう一度 「ブライダルフェア、ジッシチュウ!!」 と誰もいない林から聞こえる。 「逃ぃげろ―!」 と急いで下山した、、、。 下の駐車場まで来ると、 頂上の石碑まで青空をバックによく見える。 頂上に木は生えておらず、 不思議とよく見えるのだ。 頂上にはオレンジ色ウインドブレーカーを着た、 ヒトガタが見える。 のぼり口はここしかなく、 めったに人が訪れないこの山の駐車場に 車は止まっていないのに。 俺のウインドブレーカーそっくりなのが この距離でもわかる。 「だれともすれちがっていないよな。」 「うん。」 「あれ。どう思う?」 「わからん。」 娘は半泣きなので、 急いで帰宅した次第、、、。 あのヒトガタが、 あの声と関係あるのかどうかわからない。 その後のこと その山の下には高速道路が走っていて、 自分たちが車で旅行をする時 必ずこの山の下を通る。 数週間後、 ディズニーランドへいくために山の下の高速を通った。 何気なく頂上をみると、 石碑のシルエットと オレンジの、、、ヒトガタ!!! 「見てみ。」 「あれやな。」 と娘 「何なん?」 と妻。 加速する俺、、、 ということがあり、 1年半ぐらいずーっとそのヒトガタは、 自分たちがみた限りいつもそこにいた。 一度日曜の昼下がり自宅から望遠鏡で覗くと、 石碑と共にもう一つのシルエットがみえたものだ。 妻発信で、 近所やママ友同士のうわさになり、 登山決行した猛者もいたそうな。 しかし、 中腹の見通しの良いところまで見えているヒトガタは。 その後、頂上が見えなくなる行程をへて 頂上に登るといなくなっているらしい、、、。 ポツリポツリと、 ヒトガタがいないときがあり 娘が中学校に上がる頃には、 いつのまにかヒトガタも消えてしまい、 娘も痩せて、彼氏ができたらしく、 俺につきあって遊ぶことも少なくなった。 オレンジ色のウインドブレーカーは、 今も現役。 なんでヒトガタが俺と同じ服を着ていたのか、 わからない。 「ブライダルフェア」 が何であったかわからない。 それだけの話。 (実は、この話の中には多くのフェイクがあります。 ちょっとした騒ぎになったため そのままだと読む人が読んだら、 自分たちが誰であるか、わかってしまうため。 でも、大筋では事実に沿っています。)
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった32
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
いま注目されてる怖い話
フォロワーさんの本当にあった怖い話
「超」怖い話 辰 (竹書房怪談文庫)
実際にあった怖い話 2025年5月号
実際にあった怖い話 2025年3月号
本当にあった笑える話 みんなの怖い話2024→2025冬
コワい話は≠くだけで。 1 (BRIDGE COMICS)
前の話:【洒落怖】霊能力者の爺さん
次の話:【洒落怖】手を振る人
怖い話 No.913
【洒落怖】公衆電話に駆け込んで警察に電話をかける
2217
35
1
長編5分
怖い話 No.22956
【洒落怖】堤防で夜釣り
朗読 りょりょの怪談チャンネル【作業用かいだん朗読】
1188
15
3
長編6分
怖い話 No.7506
【洒落怖】腹が減って仕方なくコンビニへ出掛けた
2358
60
中編3分
怖い話 No.2113
【洒落怖】廃墟病院の地下
1923
44
怖い話 No.18031
【洒落怖】物を一切食べられなくなってしまった
1616
46
短編2分
怖い話 No.127
【洒落怖】祟られた一族
2475
49
長編7分
怖い話 No.14776
【洒落怖】山の奥の寺
1985
48
怖い話 No.1973
【洒落怖】大量のオーブの正体
1496
40
短編1分
怖い話 No.1822
【洒落怖】首刈り婆さん
1611
30
怖い話 No.8365
【洒落怖】山の恩人
1109
36
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
消えた彼女
でんわ
でんでん
着信7百回の男
戦中の魔物
オヤジ殺し
笑う女の夢
はいじま駅
団地での新聞配達