怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
親の後に付いて山中の獣道を歩いてた
お気に入り
1181
35
1
2
中編4分
コピー
「親の後に付いて山中の獣道を歩いてた」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
小学1年の頃、山にキャンプに来ていた時、 ちょっとした冒険心でコッソリ周囲を探索してたら、 獣道(道の右側は上り斜面、左側は急な下り斜面で下は川)を見つけた。 その獣道を道なりに歩いてたら、 道そのものが足元から崩れて、 斜面を10メートル程転がった。 途中の木にぶつかる形で何とか止まったけど、 落ちたら死んでたろうなぁ…。 次は小学5年生の頃。 これは、一番恐ろしかった。 これ以上の体験は、後にも先にも無い。 内容が内容だけに信じてくれない人も居るが、 俺は確かに見た、と思っている。 そして見たのは俺一人じゃない。 親の後に付いて山中の獣道を歩いてた。 季節は夏。周囲は夕闇が迫って来ていた。 陸自空挺レンジャー出身の親父が先導していたので、 疲れはしていたけど恐怖は無かった。 頼れる親父であった。 聞こえる音といえば、 二人の歩く音と木々のざわめき、 種類は分からないが鳥の鳴き声と、 谷を流れる川の音… だけだと思っていた。 何か、人の声が聞こえた気がした。 でも、特に川の音などは人の声に聞こえる場合もある。 最初はそれだと思っていた。 けれども、気にすれば気にするほど、 人の声としか思えなくなってきた。 「とうさん…誰かの声、聞こえない?」 「……」 「誰だろ、何言ってるんだろ?」 「いいから、歩け」 言われるままに、黙々と歩いた。 だが、やっぱり声が気になる… どこからしているんだろう? 周囲をキョロキョロしながら歩ていると、 谷底の川で何かが動いているのが見えた。 獣道から谷底までは結構な距離がある上に、 木や草も多い。 そして夕闇が迫っているので、 何かが居たとしてもハッキリ見える筈は無い。 ところが、ソイツはハッキリと見えた。 獣道と谷底の川は距離があるものの、 並行したような形になっている。 そして、ソイツは谷底を歩きながら、 ずっと我々に付いてきていた。 「お~い、こっちに来いよぉ~!」 谷底を歩く坊主頭の男は、 我々に叫んでいた。 ゲラゲラ笑いながら、 同じ台詞を何度も繰り返している。 それだけでも十分異様だったが、 その男の風体も奇妙だった。 着ているものが妙に古い。 時代劇で農民が着ているような服だ。 顔は満面の笑顔。 だが、目の位置がおかしい。 頭も妙にボコボコしている。 そして、結構な速度で移動している。 ゴツゴツした石や岩が多い暗い谷底を、 ものともせず歩いている。 大体、こんな暗くて距離もあるのに、 何故あそこまでハッキリ見えるんだろう? と言うより、白く光ってないか、あの人? 小学生の俺でも、その異様さに気付き、 思わず足を止めてしまった。 「見るな、歩け!」 親父に一喝された。 その声で我に返る俺。 途端に、恐ろしくなった。 しかし恐がっても始まらない。 後はもう、ひたすら歩くことだけに集中した。 その間も谷底からは、 相変わらずゲラゲラ笑いながら呼ぶ声がしていた。 気付けば、俺と親父は獣道を出て、 車両が通れる程の広い道に出ていた。 もう、声は聞こえなくなっていた。 帰りの車中、 親父は例の男について話してくれた。 話してくれたと言っても、 一方的に喋ってた感じだったけれど。 「7,8年位前まで、アレは何度か出ていた。 でも、それからはずっと見なかったから、 もう大丈夫だと思っていた。 お前も見ると思わなかった」 「呼ぶだけで特に悪さはしないし、 無視してれば何も起きない。 ただ、言う事を聞いて谷底に降りたら、 どうなるか分らない」 「成仏を願ってくれる身内も、 帰る家や墓も無くて寂しいから、 ああして来る人を呼んでるんだろう」 大体、こんな感じの内容だったと思う。 その後も、その付近には何度か行ったけれど、 その男には会ってない。 今度こそ成仏したんだろうか?
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
1人が登録しています
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった35
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
Amazon無料でスグに読める本
異世界でスローライフを(願望) 1 (ガルドコミックス)
捨てられ貴族の無人島のびのび開拓記~ようやく自由を手に入れたので、もふもふたちと気まぐれスローライフを満喫します~1巻 (グラストCOMICS)
山奥育ちの俺のゆるり異世界生活~もふもふと最強たちに可愛がられて、二度目の人生満喫中~1巻 (グラストCOMICS)
魔術を極めて旅に出た転生エルフ、持て余した寿命で生ける伝説となる2巻 (グラストCOMICS)
Sランク冒険者である俺の娘たちは重度のファザコンでした 1 (ガルドコミックス)
魔術を極めて旅に出た転生エルフ、持て余した寿命で生ける伝説となる1巻 (グラストCOMICS)
名無し
たまーにいるけど、その話のためだけに無理やり用意された特殊職業に付いてる身内。 何故レンジャー部隊なんていう職業を持ってきてしまったんだろう? 登山家とかにすれば話の信用度に問題なかったのに。
きつね
確かに
前の話:【じわ怖】同じ時間にバイクで帰宅
次の話:【じわ怖】初心者向けの登山に行った
怖い話 No.18768
【じわ怖】群れ
1502
28
0
短編1分
怖い話 No.5884
【じわ怖】髪の毛が手に絡みつく
1808
50
怖い話 No.19188
【じわ怖】7月7日の晩
1315
39
長編7分
怖い話 No.13277
【じわ怖】石塊
1285
37
怖い話 No.4582
【じわ怖】窓の外の景色
1967
55
怖い話 No.12689
【じわ怖】おうい
1859
怖い話 No.13022
【じわ怖】岩壁
969
31
短編2分
怖い話 No.18627
【じわ怖】呪っても後味悪いだけ
856
40
怖い話 No.5490
【じわ怖】土中の顔
朗読 ジン=アルフの回顧録(かいころく)
1374
53
怖い話 No.13557
【じわ怖】俺の嫁
1243
47
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着じわ怖
S奈のお父さん
カーナビの示した位置
ベランダに女の影
国産うなぎ
マンションの屋上
占い師
窓に立つ男
幽霊の正体
自殺頭痛
友達からの葉書
医学は万能じゃない
嫁の日記を読んだ
新着コメント
戦艦長門
若い女子を食う山姥
無灯火の自転車
アンティークのぬいぐるみ(猫)
自称犯人
便所借りる!
父さんが布団に入ってきた
ぬこは一生に一度だけ人語を話すという