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死体洗い
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歳がばれてしまうが、俺が大学2年のときだから、もう15年も前の話。 学校は埼玉だったんだが、その日は授業さぼって一人で新宿をふらふらしていた。とくに行くあてはなかったんだけどね。 歩くにも疲れたんで、歩道の端にあるガードレールに腰掛けていたとき、男が声をかけてきた。「暇ですか?」ってね。 もちろん怪しいと思ったよ。で、とっさに「友達待ってるところだ」と言ったんだよ。 そしたら、その男は「ちょっとバイトやってくれないか?」と言ってきた。はぁ?って感じだよね。 そんなの絶対怪しいのは分かってたけど、気が弱い俺は即断るのをためらって、「何のバイトですか?」と聞いてしまった。「大きな声じゃいえないんだけど・・・」と男は前置きした後、ゆっくり顔を近づけて「死体洗いって知ってるよね?」と聞いてきた。 はい、知っていますとも。だけど本当にあるわけ無いじゃない。 誰だってそう思うよね。でも気が弱い俺は「はぁ」と相槌を打ってしまったんだ。 「そのバイト、やってくれないかな?」やばいのに捕まったな。心底俺はそう思ったよ。 「でも、友達待ってるんで」「いや、今すぐじゃないんだよ。今週の土曜日だから」と言って、一枚の名刺を差し出した。 「でね、バイト料は2万円でるから。2~3時間で終わるからいい報酬でしょ。 じゃ、来れるかどうか今日中に連絡くださいね」名刺の裏には地図が書いてあった。怪しいのは十分に分かっていたが、懐具合が俺を決断させた。 家に帰ると早速電話をした。「もしもし・・・」出たのはあの男だった。 「あの、アルバイトのことで・・・」「来る気になったんだね。場所は名刺の裏に書いてあるはずだから分かるよね」「はい。 履歴書とかはいいんですか?」「長くやってもらうわけじゃないから要らないよ。名前だけ聞かせてね」土曜日の昼下がり、俺はその場所に行った。 6階建てのビルの3階だった。ドアを開けると一人の男が出てきた。 あの男じゃなかったので躊躇していると、「××さんでしょ?○○(例の男の名)から聞いてるよ」「はい、そうです。よろしくお願いします」俺の挨拶が終わるか終わらないうちに「じゃあ、ちょっとこっち来てよ」と男はエレベーターに向かって歩き出した。 着いたところはビルの地下室だった。「これに着替えてね」男は白衣とエプロンを棚から取り出した。 ゴム製のごっついエプロンだった。着替え終わると「これもつけてね」と帽子とゴム手袋を渡された。 仕切りの向こうに「もの」はあった。男は自分もゴム手をはめてシートをめくった。 ・・・見慣れてるのか平然としているものである。「こうやるんだよ」と男はエタノールを脱脂綿に含ませて「もの」を拭き始めた。 俺も真似してやってみた。「そうそう、それでいいんだ。 じゃあ終ったら3階に来てね。今着ているものはここの 籠に入れておいてくれればいいから」男は手袋を外すと籠に入れ、そこから立ち去った。 確かに恐ろしかったよ。でもなんとかやった。 「元人間」だと思わないように自分に言い聞かせてね。でも傷の多い「もの」だったな。 俺は簡単に後片付けを済ませると急いで3階へと上った。ドアを開けるとさっきの男が出てきて「終ったのか?」と聞いた。 「一応・・・」「じゃあ、ちょっと待っててくれ」俺を椅子に座らせると男は出て行った。戻ってきた男は「うん、上出来だ」と言って、机の引き出しから封筒を取り出した。 大学の近くで独り暮らしをしている友達のアパートに遊びに行ったとき、俺はその話を したんだ。すると、友達は「俺もやりたい、俺にも紹介しろ」といって聞かず、俺は財布にしまってあった名刺を取り出し、そこに電話してみた。 でも、電話は通じない。呼び出し音はしているのだが、全然出る気配がないんだ。 「じゃあ、そこに行ってみるか」というんで、俺と友達はのこのこと出かけていった。そして、例のビルに着いて3階へ上がる。 ドアを開けて「ごめんください」と挨拶した。出てきたのは女性だった。 「あの、アルバイトのことで着たんですが」「はぁ?」女性は合点が行かないようで「ちょっと待っててください」と奥に行った。代わりに男が出てきて、開口一番「うちはアルバイトは募集してないよ」俺は先週の土曜日にやったことを説明してみたが、男は憮然として「あのね、うちはね、法律事務所なの。 バカなこといっちゃいけないよ。土曜日は 原則として休みだしね」そして、そっけなくドアを閉めた。 確かにドアには「××行政書士」と書いてあった。
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