怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
あなたとともだち
お気に入り
1307
33
0
1
長編5分
コピー
「あなたとともだち」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
信じてもらえないかも知れない。 でも当人が一番混乱してるんだ。家に帰ったら母親が風邪で寝込んでいた。 甲斐甲斐しく世話をする俺。まあ、飯作ったりぐらいしか出来ないわけだが。 だがものの15分くらいでばっちし母親の風邪を貰ったらしく、遅れて帰ってきた兄に後を任せ早々に自室で横になった。自慢じゃないが俺は結構風邪はひかない。 バカじゃないぞ、多分。だから可笑しいなあと思いつつもまあ、最近疲れてたし、免疫力が低下したんだろうと差して気にせず悪寒のする身体を布団に包ませた。 眠りにおちる寸前に、変な音が聞こえた。―――がん、がん、がん。 俺のベットの横には150cmの俺の胸下くらいまでの小さな箪笥がある。其処を誰かが蹴っ飛ばしていた。 がん、がん、がんと。だが、何故だろうか俺は別段何も思わずにいつの間にか眠りについていた。 (気絶してたのかな…)夢の中で俺は寝ていた。もちろんこれが夢だ、という認識は無かった。 部屋は薄暗く、相変わらず体がだるかった。というよりどうも体が変だった。 何が変かと言うとまるでたった今10kmマラソンでもしてきたように全身がだるく、重かった。「(…金縛り…?)」身体は動くが思ったように動かない。 だるすぎる。腕を持ち上げても重すぎてすぐにぱたりとベットに落ちる。 俺は当然のようにだるい頭を無理矢理動かしベットの横を向いた。そこに、周囲の色をはるかに超えた真っ黒な何かがあった。 黒、というよりは闇といった方が正しいのかも。もや。 とにかくそういった球体が目先20cmのところにあった。「(あ…たま?人間の、頭?)」にい、っと目も鼻もないただのもやが笑った、ように見えた。 慌てて飛び上がる夢の中の俺。周りを見渡す。 何も無い。「(何だよ、夢かよ、気持悪い…)」そしてまた夢の中の俺は眠りについた。 まるで気絶するように。そしてそこでまたもやが。 にい。飛び上がる夢俺。 再度見回すがやはり何も無い。「な、ん」何だいまの、と言おうと思った。 でも言い終わる前にまた夢俺は眠ってしまう。にい。 目が覚める。寝る。 にい。目が覚める。 寝る――――。何度夢俺は繰り返したか解らない。 もう寝てるのかおきてるのかすら解らない。『危ないよ!!』10何度目かのもやとの遭遇中に突然俺の頭上から声がした。 女の子の声だった。俺よりも若い、子供みたいな。 『禍々しい、そいつ(もやのこと)はこれから質問してくるよ、間違えたら×××だよ(何て言ってたか忘れた;)』「嫌だ…!助けて!!」『私はアリス、彼の質問の答えを私が言うから、繰り返して、いい?』夢俺の頭の中に亜理子、という字が浮かんだ。これでアリス?不思議な名前だ。 「怖い?」男の声がした。もやだ、と気付いたとき夢俺の背中がすうっと冷えた。 『怖くない、お前は××だ、いない(なんていってたか(ry)』「こ、怖くない、お前は××だ、いない」凄く引っかかる質問だった気がする。7.8個質問をしてはアリスなる者も意味の解らないことを返した。 何を言ってたのかは覚えていない。最初と最後だけをなぜか覚えている。 ただ、アリスに言われた通り返すとなんていうかな、もやの何かがしぼんだ。恐怖感と言うか禍々しい感じが。 だから俺は全面的に信じちまったんだよ。アリスを。 「私は?」大分怖くなくなったもやが言った。なんとなくこれが最後の質問だとわかった。 『あなたと、ともだち』「あなたとともだち」ぶわ、っと全身の毛が逆立った。萎んでいた恐怖感が急激に膨張した感じだった。 にいいい、口も無いのにもやの口が耳元まで裂ける様に笑った気がした。怖い、怖いとか言うレベルじゃなかった。 『あ、な、た、と、と、も、だ、ち』もやとアリスが同時に言った。ああ。 もやとアリスはイコールだったんだ。決して助けに来たんじゃな――――夢俺絶叫。 絶叫って多分ああいうののことを言うんだと思う。慌てて階下のダイニングに駆け込む。 そこでは母親がキョトンとした顔でサンドイッチを作っていた。おはよう、と笑いながら。 「母さん、怖い、怖い夢見た!!」「へえ」「あのな、もやが、違うアリスっていう違うなええと」「風邪ひいてたからでしょ」「違うんだって!ちゃんと聞いてくれよ母さん!!!」母親は怖い話ばかり読んで怖い目にあったと言うのやめてくれる、みたいな。なんか自業自得と言うか、まあ、とにかくサンドイッチ作りを優先していた。 とにかくあまり親身になって聞いてくれない母親に向かってたった今夢の中で見たことを勝手に話す夢俺。「あ、な、た、と、と、も、だ、ち、って言ったんだよおお!!!」其処まで話すと母親はしかめっ面をした。 気味が悪い夢だね、とでもいうように。半分泣きそうになってる夢俺。 怖い話ってさ、誰かに気味悪がってもらえるとなんか安心しない?信じてもらえたっつうか恐怖が薄らぐ感じ。母親は夢俺の背後にある冷蔵庫にレタスをとりに行きがてら夢俺の頭を撫でた。 安心して泣き出すおれ。今年18歳。 とりあえず塩をかけてもらおうと背後で背を向けてレタスを探してるはずの母親の方を振り向いた。絶句した。 母親が口を信じられないくらい縦に、縦に開いて痙攣してた。全身がくがくさせて。 そこで夢おれは気付いた。痙攣じゃない。 母さんは笑ってる。涎を飛び散らせながら、白目を剥きながら、信じられないくらい身体をがくがくさせて、声もなく、音も無く笑い続けてた。 手の中の緑のレタスは指が貫通してぐちゃぐちゃになっていた。後ずさる夢俺。 構わず笑い続ける母親。目の前に母親はいるはずなのに、耳の後ろ本当に2cmくらいのところから母親の声がした。 『と、も、だ、ち』風邪を引いていたから、きっと悪い夢を見たんだろう。裏の家では不幸があっておばさんが亡くなったらしいから、それかもしれない。 いや、最近怖い話を読んだからかもしれない。でも現実の俺が飛び起きたときベットの横の箪笥の下から3段目が飛び出ていた。 そして右の、弁慶の泣き所って解るかな、階段上っててぶつけると痛いところ。其処に何度もぶつけたような痣が出来ていた。 眠る寸前に聞いたがん、がん、がんという音は俺がやっていたのかな。でもじゃ、それを見ていた俺は、一体誰だったんだろう。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった33
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
いま話題のホラー漫画
憑きそい (扶桑社コミックス)
サユリ 完全版 (バーズコミックス スペシャル)
僕が死ぬだけの百物語(1) (サンデーうぇぶりコミックス)
N 1 (電撃コミックスNEXT)
ゾゾゾ変 (1) 【電子限定カラーイラスト収録&電子限定おまけ付き】 (バーズコミックス)
禍話 SNSで伝播する令和怪談
名無し
文章がわかりにくい。でも怖い
前の話:【洒落怖】儀式
次の話:【洒落怖】同情
怖い話 No.565
【洒落怖】ワンピースの女性
1734
40
短編2分
怖い話 No.7360
【洒落怖】立て続け
1603
44
中編4分
怖い話 No.10523
【洒落怖】黒い水たまり
2973
18
2
怖い話 No.9050
【洒落怖】花火
2130
34
怖い話 No.9938
【洒落怖】花嫁衣裳
1240
39
短編1分
怖い話 No.2475
【洒落怖】恨んでいる理由
1736
36
怖い話 No.8631
【洒落怖】イタズラ
朗読 瑠璃ガキの怪談朗読
1765
怖い話 No.21423
【洒落怖】霊道
1023
25
長編12分
怖い話 No.8492
【洒落怖】鍋
1375
43
怖い話 No.1452
【洒落怖】叔母のCTスキャン
2711
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
どうか呪わないで。 空き巣より
逆吸血鬼と存在しない町
一年に一度村を無人化
普通の彼女じゃない
あんた死ぬよ
降って沸いた心霊現象
好奇心
タヌキ
赤猫