怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
誇り
お気に入り
1027
7
3
0
短編2分
コピー
「誇り」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
うちの婆ちゃんから聞いた、 戦争のときの話。 婆ちゃんのお兄さんはかなり優秀な人だったそうで、 戦闘機に乗って戦ったらしい。 そして、神風特攻にて戦死してしまったそうです。 当時婆ちゃんは、 製糸工場を営んでいる親戚の家に疎開していました。 ある日の夜、 コツンコツンと雨戸をたたく音がしたそうです。 「だれぞ」 と声をかけども返事はなし。 しょうがなく重い雨戸を開けたのですが、 それでも誰もいない。 婆ちゃんは、 それになにか虫の報せを感じたそうで、 「兄ちゃんか?」 と叫んだそうです。 返事はありませんでした。 その後戦争が終わり、 婆ちゃんは実家に戻りました。 そして、お兄さんの戦死の報せと、 遺品、遺書が届いたそうです。 婆ちゃんは母親と他の兄弟たちと泣いて泣いて悲しみました。 遺書には、 お母さんや他の兄弟について、 一人一人へのメッセージが書いてありました。 婆ちゃん宛には、 次のように書かれていたそうです。 『キミイよ。 兄ちゃんが天国いけるように祈ってくれ。 弁当を食べてから逝くから、空腹の心配は無い。 この国を、日本を頼んだぞ。 負けても立ち上がれ、誇りを捨てるな。 まずしくともよし、泥をかぶってもよし。 かねを持っても、うまいものを食ってもよいのだ。 ただひとつ心を汚すな。 それが日本人だ。 心を汚されたときこそ、おこれ。 黄色のりぼんがよく似合っていた。 兄はいつも共にある。 うつくしくあれ、キミイよ』 婆ちゃんは疎開先の製糸工場にいるとき、 当時出来たばかりの新商品である黄色のヒモを、 毎日お下げに巻いていたそうです。 お兄さんにその黄色のヒモを見せたことは一度も無かったので、 あの雨の日にワタシに会いに来たんだと、 婆ちゃんは生涯信じていました。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
3人が登録しています
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった7
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
いま注目されてる怖い話
フォロワーさんの本当にあった怖い話
本当にあった怖い体験談7: てにくまちゃん。の怖い話 てにくまちゃんの怖い体験談
怖い話名著88 乱歩、キングからモキュメンタリーまで
身近で起こった怖〜い話①
実際にあった怖い話 2025年11月号
身近で起こった怖〜い話③
前の話:【洒落怖】懐かしの山小屋
次の話:【洒落怖】糸
怖い話 No.8076
【洒落怖】父の書斎
1522
36
中編3分
怖い話 No.9770
【洒落怖】墓山
1818
28
短編1分
怖い話 No.1376
【洒落怖】死期が見える
1436
30
怖い話 No.8422
【洒落怖】重み
1506
21
怖い話 No.8845
【洒落怖】すすり泣くような女性の声
12
怖い話 No.2497
【洒落怖】我が家の墓
1162
26
1
怖い話 No.22309
【洒落怖】一喝
947
15
怖い話 No.47
【洒落怖】フランケンじじい
1719
41
中編4分
怖い話 No.9337
【洒落怖】笑う男
2465
33
長編12分
怖い話 No.22459
【洒落怖】小人にもらった石
638
16
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
親父の飯
死体に遭遇する
偽コトリバコ
ウツボカズラ
いきなり求婚してきた
夜中に服を着替えさせられた
小さな神社と祠
ノコギリ