怖い話登録数18393話
恐怖感アップダークモード
(0件)
▼コンテンツには広告が含まれています
✕
森の悪い妖精
お気に入り
802
22
0
中編4分
コピー
「森の悪い妖精」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。
※YouTubeのURL必須
開始時間
00時間00分00秒
投稿する
俺、子供の頃、 オランダのユトレヒトって街に住んでたのね。 親の仕事の都合で、 俺が小学校1年生~6年まで。 本当は在蘭日本人は日本人学校に行くんだけど、 俺はなんか日本人学校の空気がどうーもニガテでさあ、 もっぱら地元の小学校に通って、 オランダ人の友達と仲良くやってたわけよ。 で、ユトレヒトの街の郊外に俺んちはあったんだけど、 ご近所でクラスも同じ、 ロゥベルツ(男子)とイェシカ(女子)って子がいたのね。 この2人と俺で、 毎日よく遊んでたんだわ。 ある日のこと。 3人でいつもの公園で、 ハイディンズルッカっていう、 まあ『かくれんぼ』みたいな遊びをやってたのね。 俺がオニで、 単純なロゥベルツはすぐ見つかったんだけど、 どうしてもイェシカだけ見つからないんだわ。 もう2人して必死で探してたら、 公園奥の森からギャアギャアと泣き喚きながら走ってくる イェシカが見えたのね。 で、事情を聞くとこう言うんだわ。 「森の中に怖いオバケがいっぱいいた」 「鍋で人の手みたいなものを煮込んでいた」 んなわけねーだろ、と2人で笑うと、 イェシカがマジギレしやがって、 ホントだっつってんだろ! なんて言いながら叩かれたので、 あまりの必死さに信じることにした。 で、こっそり見にいってみようってことになったんだ。 イェシカも皆で行けば怖くないってカンジで、 恐る恐る案内してくれた。 (そういうところ、やっぱコドモだよね) 森の中をちょー気をつけて静かにコソコソ歩いていくと、 ちょっと広い野原の淵にでた。 そこでイェシカが 「シッ!」 と、しゃがんで身を隠した。 で、彼女がそっと指を指した先を見ると… いたんだよ。 大きな男が4、5人で焚き火を炊いてた。 全員黒いズタボロの服を着て、 フードまでかぶっちゃってる。 顔は真っ白なのね、 でもヘンな化粧をしてた。 くまどりみたいなカンジの。 そいつらが、 何かヘンな歌を大声で 「アアアアアアア」 ってカンジで大合唱しながら、 火にかけた鍋をかき混ぜたりしてるんだ。 木でできたテーブルの上には… あれは人間??? バラバラにされて乗ってた。 そして確かに鍋から、 手首から先が出ていた。 イェシカは俺たちの顔とやつらを見比べて、 ほら!って顔をしていた。 俺はあまりの出来事に ただ呆然としているだけだったんだが、 単純なロゥベルツが怖さに耐えられずに、 叫んでしまったんだ。 「アーーーーーーーーーッ!!」 って。 奴らがいっせいにこっちを見た。 やべーよ、なんか1人オノ持ってるし… ばか!!!!!と言うや否や、 イェシカと俺はロゥベルツをひっぱたいてつかみ、 ムチュウで逃げた。 奴らは 「アアアアアアアアアア!!!」 と叫んでたが、 幸い追ってこなかった。 俺たちは、 明かりのついている民家付近まで 走って走って逃げ切った。 そして、イェシカが俺たちに言った。 「今日みたアレはきっと森の悪い妖精だから、 今後森には行かないようにしよう」 と。 (オランダでは、 当時こういう考え方は割りとポピュラーでした。 今はどうかしらんけど) 俺もロゥベルツも同意し、 二度とその森には近づかなかったんだよ。 なんか、そのことを話したら そいつらに聞かれてそうな気がして、 怖くて誰にも言えなかった。 その事件があって、 こないだまで俺は、 「あいつらはきっと、 カルトの狂信者か何かだったんだろうな」 って思ってたのね。 思い出してみればみるほど、 卓上のバラバラ人間は人形だったような気もするし、 きっとへんな儀式して遊んでたんだろうなってぐらい。 そしたら、こないだ見つかったんだってよ。 ユトレヒトのあの公園の森の中で、人骨… それもバラバラで、 森の中の開けた野原の隅っこから出てきたんだって。 イェシカはもう連絡してないけど、 今もやりとりしてるロゥベルツからメッセきたんだよ。 いや、偶然かもしれないけどさ。 それってもしかして… あのときみた鍋の中身なのかなって、 ロゥベルツと話してたんだけど、 やっぱ警察に言うべきだよね。
怖い話を読んでいると霊が寄ってくる?不安な方はこちらがおすすめ
感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする
この話は怖かったですか?
怖かった22
次はこちらの話なんていかがですか
続きを読む
※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります
いま注目されてる怖い話
フォロワーさんの本当にあった怖い話 : 2 (アクションコミックス)
本当にあった怖い話: −コマラセラレタ (あん堂)
5分で読める! 誰かに話したくなる怖いはなし (宝島社文庫)
「超」怖い話 癸 (竹書房怪談文庫)
実際にあった怖い話 2024年9月号
ちょっと怖い話1 フォロワーさんのひとこと体験談
前の話:【洒落怖】歩く市松人形
次の話:【洒落怖】近所の墓地
怖い話 No.17394
【洒落怖】どしゃ降りの雨の日
1199
32
短編1分
怖い話 No.2103
【洒落怖】何かがベットの下に何か落ちていました
754
25
中編3分
怖い話 No.22632
【洒落怖】危機一髪男
1250
長編8分
怖い話 No.867
【洒落怖】姉の見た死神
1978
33
短編2分
怖い話 No.17496
【洒落怖】天狗の練習
1009
41
怖い話 No.2111
【洒落怖】手を噛んだのは誰?
982
36
1
怖い話 No.22859
【洒落怖】闇金の取り立て屋
632
20
怖い話 No.1112
【洒落怖】見つけた
1084
30
怖い話 No.18363
【洒落怖】声がした
2030
40
2
怖い話 No.7897
【洒落怖】道の駅にて
2873
長編5分
心霊サイト運営者
全国心霊マップ
ghostmap
プロフィール
Twitter
新着洒落怖
留守番電話
舞台学科による演劇
分譲現場
謎の会話
たけのこ掘り
かんのけ坂
4階のベランダから落ちた友人
林間学校で登山
自転車に乗っている夢
雄別炭鉱
運動会?
坪の内
新着コメント
切り裂き魔
夜中に服を着替えさせられた
偽コトリバコ
5分間の留守電
神様に貰ったチャンス
キャベツの千切り
一年に一度村を無人化
夢じゃないよー