1. ホラスト
2. 洒落にならない怖い話

雨の音

お気に入り

• 雨の音の朗読動画

• 朗読動画を投稿する▼

  「雨の音」の朗読動画を探しています。YouTubeでこの話の朗読動画を見つけたらぜひ投稿していってください。

  ※YouTubeのURL必須

  例：https://www.youtube.com/watch?v=*********** 例：https://youtu.be/***********

  開始時間

  00時間00分00秒

  再生開始の時間を指定する場合は入力してください

  投稿する

• 雨の音とは

  意味がわかると怖い4コマ

• その晩は雨が強く降っていた。
  
  現場に着き、
  トンネルの手前で車を脇に寄せ、
  一時停車。
  
  その手の感覚は鈍いほうだが、
  不気味な雰囲気は感じた。
  
  『恐い場所だ』という、
  先行イメージのせいもあるだろうが。
  
  しばらく休憩の後、
  ゆっくりと車を進め、
  トンネルに進入開始。
  
  こういう体験は初めてなので、
  ワクワクするような妙な高揚感を感じる。
  
  
  友人達もいい年して
  遊園地の乗り物を前にした子供のような表情で、
  目を輝かせていた。
  
  それほど寂れた場所ではないとは思うのだが、
  後続の車は来なかった。
  
  なのでスピードをかなり落として進んだ。
  
  何かが起こる事を期待しながら。
  
  しかし特に何も起こらず、
  トンネルの終端まで着いてしまった。
  
  トンネルの壁などを観察していた友人たちも、
  別に妙なモノを見たわけではなさそうだ。
  
  「もう1度いってみよう」
  
  と提案が出て、皆賛成した。
  
  車をトンネルの端でUターンさせた。
  
  何も起こらなかった。
  
  不満なので（と言うか暇なので）、
  何度が往復してみようという事になった。
  
  雨が強くなってきたのか、
  雨粒が車を叩く音がうるさくなってきた。
  
  3、4往復ほどしただろうか。
  
  友人の1人が
  
  「おい、もう帰ろう」
  
  と言い出した。
  
  何も変わった事も起こらず、
  飽きてきたのだろうと思った。
  
  だが、何か声の調子がおかしかった。
  
  トンネルの出口が見えるあたりで一旦車を止め、
  後ろを振り向いた。
  
  帰ろうと言い出した友人は肩を縮め、
  寒さに震えるような格好をしている。
  
  もう1人はその様子を見てキョトンとしている。
  
  「え、どうした？何か見えたのか？」
  
  と聞いたが、
  
  「いいから、とにかくここを出よう」
  
  と言う。
  
  “何か”を見たのか？
  
  期待と不安で動悸が激しくなってきた。
  
  雨は一層酷くなり、
  ボンネットを叩く音が耳ざわりに感じる。
  
  とにかく一旦ここを出て、
  どこか落ち着ける場所を探す事にした。
  
  国道沿いのファミレスに寄り、
  ようやく一息ついた。
  
  夏も近い季節だというのに凍えるように震えていた友人も、
  ようやく落ち着いてきたようだ。
  
  「なぁ、もう大丈夫だろ？
  何を見たんだよ」
  
  「聞こえなかったのか？あれが」
  
  友人は怪訝そうな顔で僕達を見た。
  
  妙な怪音の類か？それとも声？
  
  しかし、僕には心当たりはなかった。
  
  もう1人の友人も、
  何が何やらといった表情をしている。
  
  「別に何も…まぁ、運転してたし、
  雨もうるさかったしなぁ」
  
  「聞こえてたじゃんか！」
  
  いきなり声を張り上げられて驚いた。
  
  深夜なのでファミレスにはほとんど人はいなかったが、
  バイトの店員が目を丸くしてこちらを振り向いた。
  
  しかし、彼が何を言っているのか理解できない。
  
  「何が聞こえてたって？
  はっきり言ってよ」
  
  気恥ずかしさと苛立ちもあって、
  少し強い口調で言ってしまった。
  
  しばらく重い沈黙が続いたあと、
  彼が口を開いた。
  
  「雨だよ、雨の音。
  俺達はずっとトンネルの中に居ただろ！
  なんで雨が車に当たるんだよ！」

  怖い話を読んでいると霊が寄ってくる？不安な方はこちらがおすすめ

  ▶幽霊が近くにいるか分かる

• お気に入り

• 

  感想や考察があればぜひコメントで教えてください ↓コメントする

• この話は怖かったですか？

  怖かった30

  
• • #中編

• 次はこちらの話なんていかがですか

  

  続きを読む

• ※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります

  怖い話セレクション

  • 【怖い本】5分で読める！ 誰かに話したくなる怖いはなし (宝島社文庫) Amazon
  • 【洒落怖】着信あり 長編7分
  • 【洒落怖】根性試し 中編3分
  • 【洒落怖】玉虫の厨子 中編4分
  • 【洒落怖】曰く付きの火事現場 中編3分
  • 【意味怖】お寺で肝試し 短編2分
  • 【じわ怖】蛍狩り 短編1分
  • 【じわ怖】雪山とビデオテープ 中編3分
  • 【じわ怖】ヤクルトお婆さん 中編3分
  • 【じわ怖】大きな箪笥 短編2分
  • 【ほん怖】家と桜 短編2分

  ひっそりと話題になってる心霊系の本

  • 

    心霊探偵八雲１　赤い瞳は知っている (角川文庫)

  • 

    となりの怪異談 （3） ～日常に潜む心霊ばなし～ (本当にあった笑える話)

  • 

    不動清の心霊物件ファイル　合冊版 (素敵なロマンス)

  • 

    絶対に行ってはいけない！最恐　心霊スポット大全

  • 

    心霊探偵八雲１　完全版　赤い瞳は知っている 心霊探偵八雲　完全版 (講談社文庫)

  • 

    心霊浄化師 神楽京 恐怖の地下屋敷

• コメント

• コメントはまだ投稿されていません
  

  雨の音 についての感想や意見を自由にコメントしていってください
  • 本文：
  • 
    半角文字列だけの入力はできません。
  • 名前（省略可）：

• 前の話：【洒落怖】綺麗な着物ですね

  次の話：【洒落怖】トイレでの密室殺人

• この話を読んだ人はこちらも読んでいます

• ※既読の話はオレンジ色の下線が灰色に変わります

  • 怖い話 No.159

    【洒落怖】見えてますよね？

    つい昨日体験した話なのですがいつもは車で移動してるんですが、昨夜は飲み会があった為に久し振りに電車を使いました。 いつもは同じ方向に家がある友人の車などに乗せてもらうんですがその日はどうしても都合のつく人がおらず約１年

    1908

    44

    0

    0

    中編3分

  • 怖い話 No.363

    【洒落怖】スーツ姿のオッサンと用水路

    俺が中学生の頃だから、随分昔の話だ。 当時はスキャン機材とか普及してなかったろうから、俺の住んでた田舎では奇妙な風貌の人をワリと良く見かけた。俺の家から中学までの通学路に、鬱蒼と繁った木々に囲まれたボロアパートが建って

    1155

    44

    0

    0

    中編4分

  • 怖い話 No.9558

    【洒落怖】変な帽子

    俺は機械部品の加工工場に勤めてた（もう転職した）んだが、 ある日、山上ってやつが先輩に 「変な帽子かぶってくるなよ」 って言われてたんだ なんだろ、と思ってそっち見たら、 山上は頭のまわりに

    1800

    30

    0

    0

    短編1分

  • 怖い話 No.9838

    【洒落怖】落ちていた携帯電話

    ○○（デパート）で買い物をし終え、 駐車場へ向かう途中、 自分のバイクの横に携帯電話が落ちているのに気がつきました。 丁度すぐ近くに警察署があるので、 届けてあげようと思い、拾い上げたとたん、 ピピ･･･と着信

    1651

    44

    0

    0

    中編3分

  • 怖い話 No.14417

    【洒落怖】スタンプカード違う！

    小学2年の夏休み、 8月の始めに一人でおじいちゃんの家に行った。 1週間くらい遊んで、 お盆に母と弟が合流して帰るという方法。 夏休みなので朝はラジオ体操があるわけだが、 地元の子たちに混じってやるの

    1831

    28

    0

    0

    短編2分

  • 怖い話 No.7082

    【洒落怖】捕まれた腕

    中学１年の時の話なんだが、夏場に腹を壊して地元の市民病院に入院したんだ 原因はただの胃腸炎だったし１週間程度で退院できるとのことで しかも、４人部屋を俺一人での独占だったし初めての入院経験を楽しんでいたわけだ

    2253

    38

    0

    1

    短編2分

  • 怖い話 No.8946

    【洒落怖】黒と白

    17歳のころの話。 その日隣の奥さんから 「あたしの働いてる旅館で 年末人が足りなくなるからバイトしない？」 という話をもらいました。 場所はＭ県にあるＳ並という温泉街です。 &#

    1090

    26

    3

    0

    長編7分

  • 怖い話 No.14401

    【洒落怖】アシカ板尾

    もう20年以上前、 俺がまだ小学校3、4年くらいだった時の事。 当時沖縄に別荘を持ってて（と言っても狭いボロ家）、 夏休みになると2週間くらい家族とそこで過ごしてた。 俺は毎日暗くなるまで、 近所の海

    1094

    42

    1

    0

    中編3分

  • 怖い話 No.10017

    【洒落怖】大事なものを枕元に置く

    人を選ぶ話だけど よかったら聞いてくれ… 怖い出来事や心霊現象に遭遇した時って 自分の好きな漫画本や小説をそばに置くと良いよ と友達から聞いたんだが ガチだったんだな。 アパートで生活してるんだが、

    2063

    30

    1

    0

    長編6分

  • 怖い話 No.9635

    【洒落怖】ひとみちゃん

    30年位前の話 当時俺は小学生の低学年だった 友達の少なかった俺は 家の前の山へ1人でよく遊びに行ってたんだよね。 ある夏の日に山へ上がる途中 女の子が座り込んでたから声をかけた

    1596

    26

    1

    0

    短編1分

• このページの監修者

  

  心霊サイト運営者

  全国心霊マップ

  ghostmap

  プロフィール

  

  Twitter

• 雨の音

  ふっかつの呪文

  にぎぉずも　ょがえぬぱ　ほあゆいぼ　りくびぅけ　
  ぇせとしざ　ぉていえぱ　もほょじへ　ふほねちざ　
  だむべへに　かぉおとい　ぁれぎぇう　わはきかる　
  つけりもる　えぐぴぽち　ぽかこれぃ　むれでちぺ　
  てちゎらど　ぱほぁわめ　ぢほぐちの　くがぇざで　
  ジヌゾヴニ　カソキセチ　ドヅユクヨ　ヂユドロノ　
  ズフシェャ　ガボァドッ　ヴクロピベ　ヲヶダァヶ　
  ロニラキカ　オゼサコヵ　ウイヌニブ　ヒムツゲモ　
  ハェパェド　ヂハエスヲ　ンジボカフ　ヘザニベピ　
  ドニナボワ　ザゾルゾノ　ヵニョヂカ　スブメャチ